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「かりん」ってどんな果物?旬や特徴、保存方法について解説!

「かりん」ってどんな果物?旬や特徴、保存方法について解説!

のど飴の材料として有名な「かりん」。名前は聞いたことがあっても、どんな果物なのかはよくわからないという人も多いのではないでしょうか?この記事ではかりんの特徴や旬、保存方法などを解説します。記事後半のかりんのコンポートやかりんのコンポートサラダなど、かりんを使った絶品レシピも必見ですよ!

  • 目次
  • かりんとは?
  • マルメロとの違い
  • 栽培地と旬の時期
  • かりんの歴史
  • かりんの味の特徴やおすすめの食べ方
  • かりんの保存方法
  • かりんの皮のむき方
  • かりんを使った絶品レシピ
  • 芳醇な香りと甘酸っぱさが魅力のかりんを使ってみよう

かりんとは?

かりんは中国東部原産のバラ科カリン属の果物です。漢字では「花梨」と書きます。ピンクの5弁花の美しさや新緑、紅葉を楽しめることに加え、香りのよい大きな果実がなることなどから庭園樹としてもたいへん人気があります。

かりんの果実は350~500gほどの大きさで、パパイヤのように楕円形をしています。皮の表面はつるりとしていて、薄い黄色です。

ちなみに、完熟するとワックスを塗ったように表面がベタベタとしてくるんですよ。果肉は薄い黄色から橙黄色で中心部には縦に5本の空洞があり、その中に種がたくさん入っています。

マルメロとの違い

形が似ていることからよく間違われやすい果物にマルメロがあります。

かりんは楕円形で果実の表面がつるりとしているのに対しマルメロは球状でビロード状の綿毛が密集しているのが特徴です。

栽培地と旬の時期

かりんは庭木としても人気があるため全国的に栽培されている植物です。寒さに強いという特徴があることから、長野県などの甲信越や山形県などの東北地方のほか香川県や愛媛県などの四国地方が主な産地となっています。

日本全国に分布しているため、収穫される時期が長いのが特徴です。4月中旬から5月上旬ごろに花が開花し、夏から秋にかけて実が大きくなり熟していきます。実全体が黄色く色づき、香りがたってきたら食べごろです。10月から12月ごろに旬を迎えます

かりんはスーパーなどでは見かけることが少ないですが、地元の農産物を扱う直売所などに並んでいたり、通販などで購入することができます。

かりんの歴史

かりんの歴史は古く、原産地の中国では古くから薬用や観賞用として親しまれてきました。日本へは平安時代までには伝わったとされ、当時は薬や鑑賞の目的で利用されていたようです。当時は「和木瓜(わもっか)」という生薬名でも知られていました。

一説には、遣唐使として中国を訪れた弘法大師(空海)がかりんを日本に持ち帰ったといわれています。香川県まんのう町には、弘法大師が植えたと伝わるかりんの木の記録も残っているそうです。

その後、かりんは全国各地で庭木として栽培されるようになり、香りや花の美しさから広く親しまれるようになりました。

💡ワンポイント豆知識
「かりん」という名前が「借りぬ」に通じることから、借金をしないよう願いを込めて庭に植える風習がある地域もあるそうですよ。

かりんの味の特徴やおすすめの食べ方

完熟したかりんは、梅や桃にも似た甘く濃厚で上品な香りが特徴です。香りがとても強く、そのまま部屋に置いておくだけで天然の芳香剤のように楽しむことができます。

生では食べられない理由

香りは甘いのに、意外にもかりんの実は生では食べられません。果肉がとても硬く、さらに強い渋みがあるためです。

この渋みの原因は「タンニン」という成分。また、和梨のシャリシャリ食感を生み出す石細胞がかりんには特に多く、口に入れるとじゃりじゃりとした繊維質が残ります。そのため、生のままでは食用に向かないのです。

かりんの楽しみ方

かりんは生食には向きませんが、香りを生かした加工品として昔から親しまれています。

代表的なのは「かりんシロップ」や「かりん酒」。スライスしたかりんを砂糖やはちみつに漬け込むと、かりんの甘い香りがシロップに移り、芳醇でやさしい風味が楽しめます。

お湯で割ってホットドリンクにしたり、紅茶に混ぜるのもおすすめ。ゆずや生姜を加えると、風邪予防にもぴったりですよ

加熱で変わる味わい

かりんは加熱すると渋みが消え、果肉がやわらかくなるのが特徴です。さらに、鮮やかなルビー色に変化します。

ジャムやコンポートに加工すれば、甘酸っぱく上品な味わいが楽しめます。ヨーグルトやアイスにのせても相性抜群。かりん特有の濃厚な香りと、桃やりんごのようなやさしい甘みが口いっぱいに広がります。

かりんの保存方法

かりんは明るい黄色でツヤがあるものを選びましょう。傷がなくずっしりと重みを感じるものがおすすめです。

かりんを購入したら、完熟しているかどうか確認しましょう。皮が黄緑色で香りが弱いものは未熟なので、追熟させる必要があります。その場合、直射日光が当たらない涼しい場所に置いておきましょう。実の全体がむらなく黄色く色づき、フルーティーな芳香がしっかりと感じられるようになるのが完熟の目安です。

完熟した後も冷蔵庫に入れる必要はなく、新聞紙などで包んで常温で保存することができます。ただし、完熟したらなるべく早く使い切るのがおすすめです。

かりんの皮のむき方

続いて、かりんの下処理の方法をご紹介します。ジャムやコンポートなどに加工する際には皮をむいて芯や種を取り除いてから使いましょう。カリンはとても硬いので、包丁でカットする際には手をけがしないよう取り扱いに十分気をつけてくださいね。

かりんを使った絶品レシピ

かりんの産地や旬、特徴やおすすめの食べ方がわかったところで、ここからはかりんを使った絶品レシピをご紹介します。おうちで簡単に作れるレシピをピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

甘酸っぱい かりんのコンポート

甘酸っぱさがたまらないかりんのコンポートのご紹介です。下処理したかりんをカットして、砂糖とレモン汁を加えた甘酸っぱいシロップで煮込むだけで簡単にお作りいただけます!りんごよりもしっかりとした食感で、かりんの芳醇な香りが特徴です。そのまま食べるのはもちろん、スイーツに活用するのもおすすめですよ。とてもおいしいのでぜひ作ってみてくださいね!

かりんのコンポートサラダ

かりんのコンポートを使っておしゃれなフルーツサラダを作ってみました。かりんの甘酸っぱさと香ばしいピーナッツの風味が好相性!甘酸っぱいフレンチドレッシングが爽やかで、野菜をもりもり召し上がれますよ。華やかな見た目でおもてなしにもぴったりです。ぜひ献立に加えてみてくださいね。

芳醇な香りと甘酸っぱさが魅力のかりんを使ってみよう

いかがでしたか?かりんの旬や産地、特徴やおすすめの食べ方に加え、かりんを使った絶品レシピなどをご紹介しました。芳醇な香りが特徴のかりんは生では食べられませんが、加工するとフルーティーで香り豊かに大変身します!これまで使ったことがなかったという方も、今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、ぜひかりんを活用してみてくださいね。

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