2023.10.5

「卵を食べるとコレステロール値が上がる」はウソ?管理栄養士がわかりやすく解説!

「卵を食べるとコレステロール値が上がる」はウソ?管理栄養士がわかりやすく解説!

「卵を食べるとコレステロール値が上がる」という話を聞いたことがある方も多いと思います。この話、はたして本当なのでしょうか?そもそも、コレステロールって何?と改めて聞かれると、よくわからない…という方もいらっしゃいますよね。そこで今回は、クラシルの管理栄養士(村田里佳さん)監修のもと、卵とコレステロール値との関係について、詳しく解説します。おすすめの卵焼きレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね!

コレステロールは悪者ではない!?

まずは「コレステロール」とはどんなものか、確認していきましょう。

「コレステロール」とは、体内の細胞膜やホルモン、胆汁酸などを作る材料になる、人間の体になくてはならない重要な役割を担っている物質です。「コレステロール」と聞くと「体に悪いものだ!」と思われがちですが、実は人間の体に必要不可欠な成分なんですね。

血液中のコレステロールが過剰だったり、逆に不足していたりすると、動脈硬化などの原因にもなるんだそう。人間の体にとっては、多すぎても少なすぎてもよくないんですね。

卵に含まれるコレステロールはどのくらい?

では、卵には実際にはどのくらいコレステロールが含まれているのでしょうか?

全卵1個(50g)に含まれるコレステロールは、190mg。たしかにほかの食品と比べると、多めの数値となります。やはり、食べ過ぎるとコレステロール値が上がってしまうのでしょうか…?

卵でコレステロール値は上がらない!

実は、健康な人においては、コレステロールを含む「卵」を食べることが直接「コレステロール値が上がる」ということにつながっているわけではないんです!その理由を詳しく見ていきましょう。

コレステロールは体内(肝臓)でも合成できる成分です。一方で、食事から摂取されるコレステロールは、体内で合成されるコレステロールの1/7から1/3ほどといわれています。つまり、体内に存在するコレステロールの大半は「体内で作りだしたもの」なのです!

さらに、健康な人であれば、食事から摂ったコレステロールの量に応じて、体内で作るコレステロールの量を調整することができるんだそう。意識せずとも、体内で「ちょうどいい量」になるようにバランスを取ってくれているんですね。

このことから、食事から摂取したコレステロールが、直接血液中のコレステロール値に反映されるわけではないことがわかりますね。そのため、健康な人であれば、「コレステロールを含む卵を食べたからといって、コレステロール値が上がるというわけではない」といえるのです。
※医師からの指導を受けている方はその指示に従ってください。

実際に厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、コレステロールの目標量は設定されていません。過剰に心配し過ぎず、適度に卵を食べる分には問題なさそうですね。
※脂質異常症の方等においては、その重症化予防の目的から、コレステロールの摂取量を200 mg/日未満に抑えることが望ましいとされています。

卵にはバランスよく栄養素が含まれており、「完全栄養食」とも呼ばれています。さまざまな食材との相性がよく、いろんな料理に取り入れやすいのも魅力ですね。ぜひ卵をおいしく食卓に取り入れてみてくださいね!

おすすめ卵焼きレシピをご紹介!

ここからは、卵焼きの絶品レシピをご紹介します。ほんのり甘い定番の卵焼きのほか、ニラや納豆を混ぜたアレンジレシピもピックアップしました。どれも簡単に作れて、朝ごはんや副菜にも重宝するものばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね。

1.お弁当の定番 卵焼き

※クリックすると別のページに遷移します

シンプルでお弁当の定番の一品、卵焼きのご紹介です。ほのかな甘みと卵のコクがベストマッチ!どこか懐かしい素朴な味わいですよ。薄口しょうゆを使うと卵のきれいな黄色が活かせます。お弁当に入っているとよろこばれること間違いなしですよ。手軽に作れるので、ぜひ作ってみてくださいね。

材料(2人前)

  • 卵 (Mサイズ)・・・3個
  • (A)砂糖・・・小さじ1
  • (A)薄口しょうゆ・・・小さじ1
  • (A)塩・・・ふたつまみ
  • サラダ油・・・小さじ1

添え物

  • 大葉・・・1枚

作り方

1.ボウルに卵を割り入れ、菜箸で白身を切るようにして溶きほぐし、(A)を加えて混ぜます。
2.卵焼き用のフライパンを中火で熱し、サラダ油をひき、キッチンペーパーで余分な油を拭き取ります。
3.1/4量の1を流し入れて中火で焼き、半熟状になったら奥から手前に巻き、奥に移動させます。同様に3回くり返し、火が通ったら火から下ろします。
4.巻き簾に3をのせて包み、形を整えます。食べやすい大きさに切り分け、大葉を敷いたお皿に盛り付けて完成です。

※お弁当として持ち運ぶ際は食中毒に配慮し、衛生的な環境下で調理を行ってください。持ち運びの際は保冷剤をつけて冷蔵庫やなるべく涼しい場所に保管してください。加熱の必要があるものは必ずよく火を通し、しっかりと粗熱を取り、余分な汁気は切ってからお弁当に詰めてください。

2.ニラたっぷり玉子焼き

※クリックすると別のページに遷移します

ニラの鮮やかな緑色が映える、ニラたっぷり玉子焼きはいかがでしょうか。ふんわりとした卵と香りのよいニラが相性抜群ですよ。和食の献立にぴったりで副菜としても活躍するので、覚えておくと重宝します。いつもの卵焼きに刻んだニラを加えるだけの簡単アレンジなので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

材料(2人前)

  • ニラ・・・50g
  • 卵・・・3個
  • (A)水・・・大さじ2
  • (A)みりん・・・大さじ1/2
  • (A)顆粒和風だし・・・小さじ1/2
  • (A)しょうゆ・・・小さじ1/2
  • サラダ油・・・小さじ1

作り方

1.ニラは5mm幅に刻みます。
2.ボウルに卵を入れて溶きほぐし、(A)、1を加えて混ぜ合わせます。
3.熱した卵焼き器にサラダ油をひき2を1/4量流し中火で薄く焼きます。
4.半熟状になったら奥から手前に向かって巻いたら、奥によせ、2を1/4量流し中火で焼きます。同様に2回繰り返し、火が通ったら火から下ろします。
5.食べやすい大きさに切り、器に盛り付けたら完成です。

3.ごま油香る 納豆入り卵焼き

※クリックすると別のページに遷移します

朝ごはんにもおすすめの、ごま油香る納豆入り卵焼きのご紹介です。納豆と小ねぎの風味が口いっぱいに広がり、箸が止まらなくなるおいしさですよ。納豆を加えると食べ応えもアップします。ごはんによく合うだけでなく、お酒のおつまみにもなる一品ですよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

材料(2人前)

  • 溶き卵・・・3個分
  • 納豆 (50g)・・・1パック
  • 小ねぎ (小口切り)・・・5g
  • (A)顆粒和風だし・・・小さじ1
  • (A)しょうゆ・・・小さじ1/2
  • ごま油・・・小さじ1
  • 大葉・・・1枚

作り方

準備.大葉の軸は取っておきます。
1.ボウルに溶き卵、納豆、小ねぎ、(A)を入れて、よく混ぜ合わせます。
2.中火で熱した卵焼き器に1/3量のごま油を入れてキッチンペーパーで全体に広げます。
3.1/3量の1を加え、裏面に焼き色が少しついて表面の卵液が固まったら、手前に巻きます。
4.奥にずらし、再び卵焼き器にごま油をひき、同量の1を流し入れます。卵液が固まったら手前に巻きます。同じようにもう一度くり返し、火が通ったら火から下ろします。
5.食べやすい大きさに切り、大葉を敷いた器に盛り付けて完成です。

卵焼きを食卓に取り入れよう!

いかがでしたか?管理栄養士監修のもと卵とコレステロール値の関係についてと、卵焼きの絶品レシピをご紹介しました。卵のおいしさが存分に楽しめる卵焼きは、ニラや納豆などを混ぜるだけで簡単にアレンジできますよ。ぜひ食卓に卵焼きを取り入れてみてくださいね。

※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方は卵の生食を避け、仕上がりが半熟状態になる場合はしっかりと加熱してお召し上がりください。

※20歳未満の飲酒はやめましょう。

監修:クラシル 管理栄養士 村田里佳

人気のカテゴリ