夏場のかぼちゃの保存方法って？注意ポイントや冷蔵保存のコツを紹介

ホクホク甘い「かぼちゃ」は、丸ごと1つ購入した場合、基本的には常温保存が可能な野菜ですが、夏場は冷蔵保存が基本です。この記事では暑い時期のかぼちゃの保存方法や、傷んだかぼちゃの見分け方を解説！最後においしいかぼちゃのレシピもご紹介します。

かぼちゃを長持ちさせる保存のポイントは「温度」と「水気」の2つです。

本来、かぼちゃは丸ごとであれば常温保存が可能な野菜ですが、暑さに弱いため、気温が高くなる夏場は丸ごとでもカットしたものでも冷蔵保存が基本となります。また、水気があると傷む原因になるので、表面の水分をしっかりと拭き取りましょう。

先程も触れたように丸ごとのかぼちゃは本来、常温保存ができる野菜です。風通しのよい涼しい場所においておくことで追熟が進み、でんぷんが糖質に変わって甘みが増しおいしくなります。

ただ、かぼちゃの保存に適した温度は10℃前後なので、気温が30℃を超える日本の夏場は追熟する前に傷んでしまう可能性が高くなるのです。夏場は丸ごとの場合でも必ず冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

スーパーなどでよく見かけるカットかぼちゃや使いかけのかぼちゃは、季節に関係なく冷蔵保存が基本です。

一度カットしたかぼちゃは皮に守られていた内部が空気に触れて傷みやすくなるため、必ず冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。すぐに使いきれない場合は、この後ご紹介する冷凍保存もおすすめですよ。

夏場に丸ごとのかぼちゃを手に入れたら冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

ひと手間加えるだけで乾燥や冷えすぎを防いで長く保存できますよ。 それでは具体的な手順を見ていきましょう。

①かぼちゃの表面についている土や汚れを乾いた布で拭きとる
②かぼちゃ全体を新聞紙などで包んでポリ袋に入れる
③ヘタを上にして冷蔵庫の野菜室に入れて保存する

この方法で1カ月ほど保存できます。 丸ごとであれば比較的日持ちしますが、一度カットすると傷みやすくなるため使う直前にカットしましょう。

スーパーなどで見かける1/2や1/4サイズのカットかぼちゃや使いかけのかぼちゃは、丸ごとのかぼちゃに比べてデリケートです。

季節を問わず冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。傷みの原因になりやすい種とワタを取り除いておくこと、乾燥しやすいカットの断面をラップで包み空気に触れさせないことがおいしさをキープするコツです。それでは具体的な手順を見ていきましょう。

①種とワタを取り除く
スプーンでかぼちゃの種とワタをくり抜き、取り除きます。

②水気をしっかりと拭き取る
くり抜いた部分や切り口など、全体の水気をキッチンペーパーでしっかりと拭き取りましょう。

③ラップで包む
できるだけ空気に触れないよう、切り口やくり抜いた部分にぴったりとラップを密着させて包みましょう。

④冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
ラップで包んだら、冷蔵庫の野菜室に入れて保存してくださいね。

⭐️管理栄養士からのコメント⭐️
この方法で3〜5日ほど保存が可能です。水気は傷みの原因になりやすいのでかぼちゃを水で洗うのは避けてください。また、カットしたかぼちゃは鮮度が落ちやすいのでなるべく早めに使い切るようにしましょう。

かぼちゃをすぐに使い切れない場合や長期間保存したいときには、冷凍保存が便利です。

ここではカットして冷凍する方法とマッシュしてから冷凍する方法をご紹介します。冷凍保存したかぼちゃの解凍方法や使用方法のポイントもぜひチェックしてみてくださいね。

煮物や炒め物など作りたい料理に合わせてカットしてから冷凍する方法です。

火が通りやすいことはもちろん凍ったまま使えるので、忙しい日のごはん作りで大活躍！調理の時短にもつながりますよ。それでは具体的な手順を見ていきましょう。

①種とワタを取り除く
種とワタをスプーンでくり抜きましょう。

②皮の部分のみ洗い、水分をしっかりと拭き取る
皮の部分のみ洗い、キッチンペーパーで全体の水分を丁寧に拭きとってください。（くり抜いた部分はできるだけ濡らさないようにしましょう）

③用途に合わせてカットする
煮物なら一口大、炒め物なら薄切りなど、使う料理に合わせてカットしましょう。

④小分けにしてラップで包む
1回分ずつ小分けにして、空気が入らないようにラップでぴったりと包みましょう。

⑤冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存する
ラップで包んだら、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存してくださいね。

かぼちゃは生のままでも、一度加熱してからでも冷凍できます。加熱した場合は粗熱をとり水分を拭きとってから冷凍してくださいね。

用途に合わせてかぼちゃをマッシュしてから冷凍するのもおすすめです。

滑らかな状態になっているのでポタージュやコロッケ、お菓子作り、離乳食などに使いやすいですよ。それでは具体的な手順を見ていきましょう。

①種とワタを取り除いたかぼちゃを適当な大きさにカットする
②鍋で茹でるか電子レンジで加熱し、竹串がすっと通るくらいまで火を通す
③かぼちゃが熱いうちにフォークやマッシャーなどで滑らかになるまでつぶす
④粗熱をとり冷めてから1回分ずつ小分けにし、ラップに平らに広げて包む
⑤冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存する

スープやポタージュに使う場合は、凍ったまま牛乳やコンソメスープに入れて調理可能です。マッシュして冷凍保存したかぼちゃはカットして冷凍したものより食感や風味が損なわれにくく、かぼちゃのおいしさを楽しめますよ。

⭐️管理栄養士からのコメント⭐️
冷凍したかぼちゃを使うときは凍ったまま調理するのがおいしく食べるポイント！解凍すると水分が抜けて食感が水っぽくなってしまうため、凍ったまま鍋やフライパンに入れて必ず加熱調理して使ってくださいね。

かぼちゃは比較的保存が利く野菜ではありますが、正しく保存していても傷んでしまうことがあります。ここでは傷んだかぼちゃや傷み始めているかぼちゃの特徴を解説！

安全においしく食べるためにも以下の見分け方を参考に、少しでも違和感を感じたら適切に対処しましょう。

・カビが生えている：表面に白や緑色のカビが生えている
・ねばりや糸引き：種やワタの部分がねばっとしていたり、切ったときに糸を引いたりする
・切り口の変色： カットした断面が茶色や黒っぽくなるなど濃く変色している

これらのような見た目になっている場合は傷みが進んでいるので処分しましょう。

・異臭がする： 酸っぱいにおいや腐ったようなにおいがする。または特有のカビ臭さを感じる

見た目には特に変化がなくてもこれらの異臭がしたら傷んでいる可能性が高いです。少しでもおかしいなと感じたら食べずに処分しましょう。

・ぬめりや弾力：表面にぬめりやべたつきが出てきたり、全体的にやわらかくなりすぎていたりする

新鮮なかぼちゃはしっかりとしたかたさがあるため、触って明らかに質感が変わっているものは食べないようにしましょう。

かぼちゃの正しい保存方法がわかったところで、マッシュしたかぼちゃで作るおいしいレシピをご紹介します。生のかぼちゃから作るのはもちろん、あらかじめかぼちゃをマッシュして冷凍でストックしておけば、思い立ったときにすぐに作れますよ。

とろ〜り濃厚なかぼちゃスープをミキサーいらずで手軽に作れるレシピです。おもな材料はかぼちゃと牛乳だけととってもシンプル！かぼちゃはフォークでマッシュして作るので、かぼちゃらしい旨みと食感を存分に味わえますよ。

かぼちゃの自然な甘みとベーコンの旨みを楽しめるクリームパスタはいかがでしょうか。生クリームを加えて作るなめらかなかぼちゃクリームは濃厚で、パスタによく絡みます。テーブルがパッと明るくなる一品です。

いつもとはひと味違うかぼちゃコロッケのレシピです。マッシュしたかぼちゃにクリームチーズとレーズンを組み合わせました。メープルシロップの甘みとシナモンの風味がアクセントになっています。軽食やおやつにはもちろん、ワインのお供にもおすすめなので、ぜひ作ってみてくださいね。

かぼちゃをスイートポテト風にアレンジ！かぼちゃのホクホク感とやさしい甘さををしっかり感じられるスイーツです。マッシュしたかぼちゃに材料を順番に混ぜて成型し、オーブントースターで焼くだけでできあがります。毎日のおやつにもぴったりですよ！手軽に作れる、覚えておくと重宝するレシピです。

身近な材料で作るかぼちゃマフィンです。しっとりした食感で、やさしいかぼちゃの風味を楽しめます。ホットケーキミックスを使うので手軽に作れるうえ、かぼちゃを使うのでほんのりとオレンジ色に色づくのも嬉しいポイント！朝食やおやつにもおすすめですよ。

今回は暑い時期のかぼちゃの保存方法や傷んだかぼちゃの特徴を解説し、おすすめのかぼちゃのレシピもご紹介しました。夏場のかぼちゃの保存方法のポイントを押さえて、おいしいレシピでかぼちゃを堪能しましょう。