焼き鳥や唐揚げなど、居酒屋の定番メニューとして親しまれている「鶏皮」。鶏の旨みがぎゅっと詰まった、こってり濃厚な味わいが魅力的ですよね。
鶏皮の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

今回は、鶏皮に含まれる栄養素や、おいしい鶏皮の選び方、おすすめレシピなどをご紹介します。毎日のお買い物やお料理の参考にしてみてくださいね。
捨てないで!鶏皮はコクと旨みの宝庫
鶏皮とは、読んで字のごとく、鶏肉の皮の部分のことです。
他の部位と比べると、見た目はや味わいは個性的。「鳥肌がたつ」という言葉の由来ともなったデコボコと細かく盛り上がった表面や、独特のプルプルとした食感などが特徴です。
さてそんな鶏皮ですが、脂肪量は100グラム中約50グラム。淡白な味わいで人気のあるささみの約5倍もの脂肪量を有しているのです。味の濃厚さは天下一品!焼き鳥や唐揚げといった定番メニューでも、非常に強いコクや旨味を堪能することが出来ます。
お料理の下処理の段階で取り除いてしまうという方は、試しに皮つきのまま調理してみてください。いつもの鶏肉料理に濃厚な旨みが加わり、格段においしく仕上がりますよ。
主要な栄養素はこちら
鶏皮100gに含まれる主な栄養素は、もも肉、むね肉それぞれ以下の通りです。
■もも肉
・エネルギー 513kcal
・脂質 51.6g
・飽和脂肪酸 16.30g
・一価不飽和脂肪酸 25.23g
・多価不飽和脂肪酸 6.54g
・ナイアシン 3.0mg
・ビタミンK 120μg
■むね肉
・エネルギー 492kcal
・脂質 48.1g
・飽和脂肪酸 14.85g
・一価不飽和脂肪酸 23.50g
・多価不飽和脂肪酸 6.31g
・ナイアシン 6.7mg
・ビタミンK 110μg
含まれる栄養素に注目!
鶏皮には、さまざまな栄養素が含まれています。
皮膚や腱・軟骨などを構成する重要なたんぱく質「コラーゲン」をはじめ、皮膚や粘膜の健康を維持する「ナイアシン」や骨の健康維持に欠かせない「ビタミンK」など、さまざまな栄養成分が含まれています。
しかし、鶏皮は100gあたりのエネルギーが約500kcalもあります。脂質が半分近くを占めるため食べ過ぎには注意して、適量をおいしくいただきましょう。
それでは特に注目したい以下3つの栄養素について解説していきます。
■コラーゲン
皮膚や腱・軟骨などの組織を構成するたんぱく質の一種です。人間の身体を作っているたんぱく質のうち約30%を占め、全身の組織に広く分布しています。皮膚のハリや弾力を保つ他、骨の内側を柔軟する働きがあります。
■ナイアシン
水溶性ビタミンであるナイアシンは、ビタミンB群の仲間で、ビタミンB3とも呼ばれます。糖質、脂質、たんぱく質をエネルギーに変換するよう働きかけることで鼻や喉の粘膜、全身の皮膚を強化し、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。
■ビタミンK
油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつです。出血したときに血を固めて止血する、血液凝固作用がある他、骨の健康維持や形成を促す働きもあります。