アクがない?!【根曲がり竹】とは?旬の時期や、タケノコとの違いについて解説!

アクがない?!【根曲がり竹】とは?旬の時期や、タケノコとの違いについて解説!

タケノコの一種である「根曲がり竹」。山陰地方や東北地方など、日本の一部の地域でとれる笹の若芽で、煮物や炒め物、漬物などさまざまな調理法で楽しめる食材なんです。この記事では、根曲がり竹の見分け方や旬の時期、下処理や保存の仕方について解説します。根曲がり竹を使ったレシピもぜひチェックしてみてくださいね。

  • 目次
  • 根曲がり竹とは?
  • 根曲がり竹とタケノコの違いとは?
  • 根曲がり竹の下処理方法を解説
  • 根曲がり竹のおいしい食べ方をご紹介!
  • 根曲がり竹を使ったレシピをご紹介!
  • 根曲がり竹を食べてみよう!

根曲がり竹とは?

「根曲がり竹」とは、千島笹(ちしまざさ)の若芽のこと。

主に山陰地方や信越地方、東北地方、そして北海道で親しまれている山菜のひとつです。

この「根曲がり竹」という名前は雪が多い信越地方や東北地方で使われている呼び名で、千島笹の若芽が雪の重みで根元が曲がってしまうことがこの名前がついた由来と言われています。ただ地域によってさまざまな呼び方があるようで、山形県では月山周辺でよく採れることから「月山竹」や「月山笹」、山陰地方などでは「姫竹」や「姫筍(ひめたけのこ)」と呼ばれます。

また、名前と同様に収穫時期も地域によって少しずつ異なりますが、一般的には5月初旬から収穫が始まり、5~6月が流通する時期です。

この根曲がり竹の収穫は、千島笹の藪の中で行われますが、収穫時期や地域が限られているため、大変希少な食材なんですよ。生の根曲がり竹を入手する機会は少ないかもしれませんが、根曲がり竹は水煮の缶詰や瓶詰めも販売されています。缶詰などは比較的手に入りやすいので、もし見かけたらぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。

根曲がり竹とタケノコの違いとは?

根曲がり竹は少しタケノコにも似ているように見えますが、どのような違いがあるのか気になりますよね!ここでは、根曲がり竹とタケノコの違いについてご説明します。

まず、食用のタケノコといえば一般的には孟宗竹のことを指します。千島笹も孟宗竹もイネ科であることは共通していますが、前者はササ属、後者はマダケ属と、植物学的に異なるものなのです。

続いて見た目ですが、根曲がり竹は細くて小さく、皮は緑色をしています。身はタケノコより白っぽいのも特徴です。そして、根曲がり竹とタケノコの最大の違いが「アクがないこと」です。タケノコといえばえぐみがありアク抜きをしてから食べる必要がありますが、根曲がり竹はアク抜きが必要なく、皮を剥いたらそのままサッと加熱して食べることができます。どちらも歯切れがよく、シャキシャキとした食感を楽しめますが、味わいは少し異なり、根曲がり竹の方がやさしい甘みを感じられます。

根曲がり竹の下処理方法を解説

先ほども少しご説明したように、根曲がり竹はアク抜きの必要はありません。ただ、調理する際は少しコツが必要になります。以下で根曲がり竹の下処理方法をチェックしてみましょう!

下処理の仕方

穂先を切り落とす
根曲がり竹にもタケノコと同じように皮があります。まずは皮つきのまま、根元のかたい部分と穂先を切り落とします。根元の節の部分が特にかたいので、注意して作業してくださいね。

■沸騰したお湯で茹でる
次に、皮に切り込みを入れ、沸騰したお湯で5分ほどゆでます。ゆで時間はお湯や根曲がり竹の量に合わせて調節してみてください。煮物に使いたい場合は短めにゆでるのがおすすめです。

■皮を剥く
ゆで上がったら冷水にとって冷まし、皮を剥きます。

【ポイント】
根曲がり竹は、収穫されてから時間が経つにつれ風味が薄れ、アクも強くなっていきます。新鮮な根曲がり竹を手に入れたら、できるだけ早く下処理を行うのもおいしく食べるポイントです。

根曲がり竹のおいしい食べ方をご紹介!

下処理方法がわかったところで、おいしい食べ方についても一緒に確認してみましょう!

味噌汁

根曲がり竹は、みそ汁の具材にぴったり!信州や東北地方では、根曲がり竹とサバ缶を具材とした味噌汁が古くから親しまれているのだそうです。油揚げや豆腐、玉ねぎなどの具材をプラスしてもとってもおいしいですよ。

素焼き

新鮮な根曲がり竹は下ゆでをせず、皮つきのまま素焼きで食べるのもおすすめです。皮の中に閉じこめられた根曲がり竹の風味や甘みを楽しむことができますよ。

天ぷら

根曲がり竹の天ぷらも絶品です。揚げ油の中で破裂する危険があるので、縦に切ってから調理してくださいね。

たけのこごはん

根曲がり竹を使って、たけのこごはんを作ることもできます。根曲がり竹の風味とシャキシャキした食感がごはんによく合いますよ。

煮物

根曲がり竹を使って煮物を作るのもおすすめです。タケノコと同じように土佐煮にしたり、ほかの山菜やしいたけ、サバ缶などと一緒に煮てもおいしくいただけます。さまざまな食材と合うので、お好みの食材を組み合わせて作ってみてくださいね。

根曲がり竹を使ったレシピをご紹介!

ここからは、根曲がり竹を使ったおすすめレシピをご紹介します。さきほども少し触れた、みそ汁のレシピを3つピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

根曲がり竹の味噌汁

シンプルな材料で、根曲がり竹のおいしさをそのまま楽しめるお味噌汁はいかがでしょうか。下処理済みの根曲がり竹を使うので、時間がないときでもパパッとお作りいただけます。ぜひお試しくださいね。

根曲がり竹と豆腐の味噌汁

次は、根曲がり竹と豆腐、油揚げを具材に使ったお味噌汁です。歯切れのよい根曲がり竹とやさしい味わいの豆腐や油揚げがよく合い、ほっとするようなおいしさですよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

磯の風味 根曲がり竹とあおさの味噌汁

根曲がり竹は、赤みそで作るお味噌汁の具材にもぴったりですよ!このレシピでは、根曲がり竹とあおさのりを具材にしました。コクのある赤みそに、風味豊かなあおさのりとコリコリとした根曲がり竹が相性抜群です。ぜひ作ってみてくださいね。

根曲がり竹を食べてみよう!

今回は、根曲がり竹の特徴や旬の時期、タケノコとの違いについて解説し、根曲がり竹を使ったおみそ汁のレシピをご紹介しました。根曲がり竹は、限られた地域や時期にしか収穫できない希少な食材ですが、タケノコとはまた違ったおいしさがあります。この機会に、ぜひ根曲がり竹を味わってみてくださいね。

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