江戸時代、現在の東京都江戸川区にある小松川地域近郊での栽培が盛んであったことから、地名をとって「小松菜」と名付けられたとされています。一年を通してスーパーなどでは見かけることが出来ますが、耐寒性が強いことから、冬が旬とされています。霜や冬の冷え込みにも負けず、おいしく育っていくことから、別名「冬菜(ふゆな)」とも呼ばれています。
小松菜の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

- 目次
- 「小松菜」の由来と別名
- 小松菜の種類
- 主要な栄養素はこちら
- 「鉄分」と「カルシウム」に注目!
- おいしい小松菜を選ぶための3つのポイント
- おいしい小松菜でアレンジの幅を広げよう!
「小松菜」の由来と別名
古くから関東で栽培されることが多く、2019年時点でも国内の出荷量は、茨城県、埼玉県、福岡県、東京都、群馬県と、上位5つの都道府県のうち4つが関東となっています。
小松菜の種類
ほうれん草のようなアクがほとんどなく、そのままでもおいしく食べられる小松菜。そんな小松菜ですが、よりサラダ向けに改良されたサラダ小松菜や、色味がきれいな紫小松菜があります。その特徴とおすすめの食べ方をご紹介します。
■サラダ小松菜
その名の通り、熱を加えずそのままでもおいしい小松菜です。葉は柔らかく、茎は細めであり、軽い食感であるのが特徴です。甘みも強いため、サラダに加えて生のまま食べるのはもちろんのこと、他の野菜やフルーツなどと一緒にスムージーにして飲むのもおすすめです。
■紫小松菜
通常の小松菜よりやや細く、全体的に紫色をしているのが紫小松菜です。茎の部分の着色は薄く、葉ははっきりと濃い色をしています。茎が細めであるためそのままでも食べやすく、えぐみもほぼないため、生でも食べやすいです。
紫色はアントシアニンによるものであり、ゆでると水に溶けだしてしまいます。紫色を活かすためにも、サラダで食べるのがおすすめです。
主要な栄養素はこちら
小松菜100gあたりに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
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エネルギー 13kcal
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水分 94.1g
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たんぱく質 1.5g
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脂質 0.2g
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炭水化物 2.4g
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カリウム 500mg
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カルシウム 170mg
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鉄 2.8mg
- ビタミンC 39mg
「鉄分」と「カルシウム」に注目!
■鉄分
小松菜は、鉄分を豊富に含んでおり、その数値はほうれん草の約1.5倍となっています。鉄分は、体内に酸素を運ぶ赤血球の栄養素となるため、不足すると動機・息切れ・疲労感などが起こる「鉄欠乏性貧血」につながるおそれがあります。
鉄分は体内で作ることができないので、食物から摂取する必要があります。また吸収性が低いため、出来るだけこまめに、毎食少しずつ摂取していくことが望ましいとされています。さまざまな調理法で小松菜をアレンジして、鉄分を摂取していきたいですね。
■カルシウム
小松菜は、カルシウムも含んでいます。カルシウムは、骨や歯を形成する働きがあり、不足すると骨粗しょう症の原因になります。小松菜に含まれるカルシウムの量は、ほうれん草の約3倍、そしてカルシウムの代名詞でもある牛乳の約1.5倍にも及びます。
また、ビタミンDが含まれている食材と一緒に食べることで、カルシウムの吸収をサポートしてくれます。カルシウムを十分に摂る以外にも、吸収をよくしてくれる、色々な栄養素を偏りなく摂取することが重要です。
おいしい小松菜を選ぶための3つのポイント
①色味はしっかりしているか
濃い緑が特徴的な小松菜ですが、中でも葉の色が鮮やかなものを選びましょう。茎の部分は、白っぽくなく、薄い緑色をしているものが良いでしょう。葉が黄色くなっているものは、鮮度が落ちています。食感だけでなく、栄養も失われている可能性が高いです。
②厚みはしっかりしているか
葉は肉厚なものが、おいしさの詰まっている証拠です。茎はハリがあり、しっかりと太さがあるものが、小松菜のシャキシャキとした食感をより一層楽しめますよ。
③葉の丸みはあるか
小松菜の葉は、丸みを帯び、内側に丸まっているものを選びましょう。しっかりと甘みを感じることが出来ます。葉が大きすぎるものは葉脈が発達しており、食感が悪いことが多いです。大きすぎず小さすぎず、適度なサイズのものを選ぶようにしてくださいね。
おいしい小松菜でアレンジの幅を広げよう!
味にクセのない小松菜は、さまざまな食材との相性が抜群です。また、生でも火を通しても、食感を活かしておいしく食べることが出来ます。カルシウムや鉄分など、栄養もしっかりと摂ることが出来ますよ。
クラシルでは、小松菜の保存方法についてもご紹介しています。ぜひそちらも合わせてご覧くださいね。