「コングクス」という韓国料理を知っていますか?豆を使ったスープで食べる冷たい麺料理で、韓国では夏の定番メニューとして親しまれているんです。今回は、コングクスの味や名前の意味、おいしい食べ方などを解説します。記事の後半では、豆乳をベースにしたコングクス風のそうめんレシピもご紹介!ぜひ最後までご覧くださいね。
日本では珍しい!韓国の韓国の夏定番「コングクス」とは?特徴や食べ方をご紹介!
- 目次
- コングクスとは?
- コングクスの名前の意味
- コングクスは韓国の夏の定番料理
- どんな味?コングクスの特徴
- コングクスをおいしく作るポイント
- コングクスの楽しみ方
- 豆乳ベースのそうめんレシピをご紹介!
- おうちでコングクスを作ってみよう!
コングクスとは?
はじめに、「コングクス」の名前の意味やどんなときに食べる料理なのかなど、基本的な情報をチェックしてみましょう。
そもそも「ククスって何?」と思った方はこちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。

コングクスの名前の意味
コングクスは、韓国語で「豆」を意味する「コン」と、「麺料理」を意味する「ククス」を組み合わせた言葉で、直訳すると「豆を使った麺料理」という意味になります。主に「ソリテ」という黒豆や大豆を原料とした冷たいスープで食べる麺料理です。
いつごろから食べられているかはわかりませんが、1890年代に書かれたといわれる韓国の料理書「是議全書(シウィジョンソ)」では、豆を使ったスープに麺を入れて食べる料理が紹介されているのだとか。また、中国から朝鮮半島へ大豆が伝わり大豆料理が多く登場したのが朝鮮時代(1392〜1897年)であることから、同じくその頃に登場した料理だと考えられています。
コングクスは韓国の夏の定番料理
日本の夏の定番料理といえば、そうめんや冷やし中華を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。韓国にも夏ならではの定番料理があり、コングクスはそのうちの一つです。
日本の「冷やし中華始めました」のように、夏になるとコングクスの販売を開始したことを伝える張り紙をする飲食店もあるのだそうですよ!
💡ワンポイント豆知識
ちなみに、韓国ではコングクスのほかにも「サムゲタン」や「ユッケジャン」などのスタミナ系や「冷麺」「ムルフェ(水刺身)」といった冷たい料理など、夏に人気の夏グルメがたくさんあります。
どんな味?コングクスの特徴
コングクスはどんな料理なのでしょうか。味や食感といった特徴について確認してみましょう。
スープ
先ほども少し触れましたが、コングクスのスープには黒豆や大豆などの豆を使います。豆乳を使うこともありますが、本場のスープは水に浸して茹でた豆をミキサーにかけてすり潰して作られることが多いです。
豆をすり潰したスープは、もったりとしていてクリーミーな口当たり。コクを出すためにピーナッツクリームなどを入れるお店もあります。お店に寄って濃厚なものからサラッとしたタイプなどさまざまなので、食べ比べてみるのもおもしろいですよ!
麺
麺は小麦粉で作った細麺を使うことが多いですが、お店によってはそばを使ったり、カルグクスなどで使われる少し太めで平打ちの縮れ麺を使うこともあります。
つるんとしたのどごしのよい麺に、素朴で香ばしい豆の風味や味わいを感じられる冷たいスープが絡み、箸がどんどん進むおいしさですよ。
具材(トッピング)
トッピングは、きゅうりの千切りやごまだけといったシンプルなものから、トマトやゆで卵、氷をのせることもあります。また、付け合わせとしてキムチが一緒に出されることも多いです。
まろやかなスープにシャキシャキとしたきゅうりやピリッと辛いキムチが相性抜群なんですよ。
コングクスをおいしく作るポイント
コングクスはおうちで作ることもできますが、おいしく作るにはいくつかのポイントがあるようです。ここでは、コングクスの材料やポイントを確認してみてみましょう。
🫛基本の材料🫛
・大豆
・水
・塩
・麺(そうめんなど)
・お好みのトッピング(きゅうり、トマトなど)
・付け合せ(キムチ、カクテキなど)
🥜あったらよい食材🥜
・ピーナッツ
・アーモンド
・松の実
・白すりごま
・練りごま
・ピーナッツクリーム(無糖)
大豆はしっかりと水で戻す
大豆は十分に水に浸してから茹でてください。吸水した豆は豆全体にムラなく熱が行き渡り、早く茹で上がるので必ず水で戻しましょう。茹でる際は、少し歯ごたえが残る程度がおいしいスープを作るコツですよ。
お好みで水の量を調節する
煮込んだ大豆と煮汁を冷ましたら、なめらかになるまでミキサーにかけます。このとき、濃度は水の量によって決まるので、もったりとした麺によく絡むスープにしたいときは煮汁の量を減らし、あっさりとさらさら食べたいときは水の量を多めにして作るとよいでしょう。
コク出しにはナッツやごまがおすすめ!
より濃厚な味わいにしたいときは、アーモンドや松の実などのナッツ類やごまを加えるのがおすすめです。ごまは白すりごまでも十分コクが出ますが、白ねりごまなどを使うと深みが増します。また、無糖のピーナッツクリームを使うと香ばしい風味が加わりますよ。
スープをザルで濾す
ミキサーにかけたスープをザルなどで濾すと、さらにのどごしがなめらかに仕上がります。豆やナッツなどの食感を残した濃厚なスープにしたいときは濾す工程を省いてもよいでしょう。
スープと麺はしっかりと冷やす
作ったスープはしっかりと冷蔵庫で冷やしましょう。もしくは氷を入れて冷やすのもおすすめですが、その場合は少しスープが薄まってしまうので水の量を少し減らしてスープを作っておくとちょうどよい濃度になります。また、麺も茹でたらしっかりと水でしめることが、ツルツルとのどごしのよいコングクスに仕上げるコツですよ。
⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
さまざまな麺で楽しめますが、コングクスは細麺を使うのが一般的です。日本で手に入れやすいものだと、そうめんがぴったりですよ。
コングクスの楽しみ方
コングクスの特徴や作り方がわかったところで、コングクスのおいしい食べ方やアレンジ方法について見てみましょう。
トッピングで彩りアップ
コングクスは麺もスープも白い色合いなので、きゅうりや貝割れ、トマト、キムチ、ゆで卵など、彩りのよいトッピングをのせると、グッと華やかに仕上がりますよ。お店では付け合わせにキムチやカクテキが必ずと言っていいほどついてきます。食感が加わっておいしいので、ぜひ一緒に召し上がってみてください。
お好みの味に調整する
コングクスの味つけは塩のみ。お店によって異なりますが、ほとんどのお店がほんのり塩味を感じる程度の薄い味わいで提供されます。スープに使われる食材にもよりますが、韓国では塩や砂糖を入れて自分好みの味わいに調整して食べるのだそうです。
💡ワンポイント豆知識
韓国では地域によっても異なるようですが「塩を入れる派」と「砂糖を入れる派」で好みが分かれるのだとか!塩を入れることでスープの風味がアップすると言われているため、スープの香ばしさを楽しみたい人は塩を、風味と甘さも欲しい人は砂糖を入れて食べてみてくださいね。
風味をプラスする
ナッツやごまなどで風味をプラスするのもおすすめです。ごまは、そのままトッピングするとプチプチとした食感がアクセントに。すりごまにすれば香ばしい風味がより引き立ちます。
豆乳ベースのそうめんレシピをご紹介!
さてここからは、豆乳ベースのそうめんのおすすめレシピをご紹介します。シンプルな味つけのコングクス風そうめんや、ラー油を使ったピリ辛味の冷やし豆乳坦々そうめんなど、絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
コングクス風そうめん
豆乳スープのコングクス風そうめんを作ってみましょう。めんつゆと塩を使った簡単でシンプルな味つけですが、豆乳のコクやすりごまの香ばしさとマッチしてとてもおいしいですよ。キムチをスープに混ぜると味わいがまた少し変わるので、ぜひお試しくださいね。
ツナときゅうりの豆乳そうめん
おうちにある材料でパパッと作れる、ツナときゅうりの豆乳そうめんはいかがでしょうか。クリーミーな味わいの豆乳スープに、ツナの旨味やごま油の香りが相性抜群!いつもとひと味違うそうめんを作りたいときに便利なレシピなので、ぜひ覚えてみてくださいね。
ごま香る 冷やし豆乳担々そうめん
ごまの豊かな香りがたまらない、冷やし豆乳坦々そうめんをご紹介します。豆乳や白ねりごまを使ったコクのあるスープに、豆板醤やラー油のピリ辛味がよく合い、クセになるおいしさ!甘辛い肉みそがスープに溶け込むことで味わいが変化していく過程もぜひ楽しんでみてくださいね。
おうちでコングクスを作ってみよう!
今回は、コングクスの特徴や名前の意味、おいしく作るポイントをご紹介しました。豆をすりつぶして作った本格的なスープはもちろんおいしいですが、豆乳を使えばおうちでも簡単にコングクス風の一品を作ることができますよ。ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちでコングクスを作ってみてくださいね。
