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フランス菓子「ファーブルトン」とは?歴史や由来、味わいと基本の作り方まで解説!

フランス菓子「ファーブルトン」とは?歴史や由来、味わいと基本の作り方まで解説!

「ファーブルトン」というフランス菓子をご存じですか?最近では日本に専門店も出店されている、人気上昇中のスイーツなんですよ。この記事では、ファーブルトンの味や材料、作り方について解説します。記事の後半では、おうちで作れるファーブルトンのレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • ファーブルトンとは?
  • ファーブルトンの歴史と由来
  • ファーブルトンってどんな味?
  • ファーブルトンの作り方
  • 他にも有名はブルターニュ地方の伝統的なお菓子とは?
  • ファーブルトンのおすすめレシピをご紹介!
  • ファーブルトンを作ってみよう!

ファーブルトンとは?

ファーブルトンとは、フランス北西部、海に面した風土豊かな地域、ブルターニュ地方で古くから親しまれてきた焼き菓子のこと。

名前には、ブルターニュの言葉で「牛乳で煮た粥」を意味する「ファー(far)」と、「ブルターニュ風の」を意味する「ブルトン(breton)」が込められています。

粥という名前がつけられていますが、私たちが想像するようなお米を使ったお粥とは違い、もともとは小麦粉を牛乳で煮たシンプルなお菓子でした。今では卵や砂糖、乳製品を加えて、卵焼きプリンのようなコクと、ぎゅっと詰まったもっちりとした食感に仕上がるレシピが一般的です。

ファーブルトンの歴史と由来

ファーブルトンは、乳製品と塩の産地として知られるブルターニュ地方で、家庭料理の定番として受け継がれてきました。

沿岸の土地は痩せて穀物が育ちにくかったため、小麦粉や牛乳、卵といった身近な材料を組み合わせた素朴な家庭菓子が多く生まれたのだとか。ファーブルトンもそのひとつで、休日や家族の集まりなどに焼かれたといわれています。

プルーンが加えられるようになったのは19世紀ごろ。海上貿易で南仏からドライフルーツがもたらされ、保存のきく食材として広まったことが背景にあります。長期航海に出る船乗りたちが、持ち運びやすく腹持ちのよいおやつとして食べていたという説もあります。

やがてブルターニュの郷土料理として親しまれ、現在ではフランス各地の家庭やパティスリーで作られる定番スイーツに。外は香ばしく、内側はもっちりとした食感はそのままに、現代ではリンゴやチェリーなど地域の果物を加えるアレンジも楽しまれています。

ファーブルトンってどんな味?

先ほどご説明したとおり、ファーブルトンはもともとは小麦粉を牛乳で煮ただけのお菓子でしたが、時が経つにつれて卵などほかの材料も使われるようになりました。今では卵や牛乳、砂糖、小麦粉、プルーンを使うことが多いようです。

材料を混ぜ合わせて大きな型に入れて焼いたり、一人分の大きさの型に入れて焼いたりします。堅焼きプリンのようなムチッとした食感と、卵や乳製品のコクが楽しめるのが魅力です。

プルーンは甘酸っぱいアクセントとして使われているので、サクランボやりんご、プラムなど、ほかのフルーツで作ることもあるようです。

ファーブルトンの作り方

ファーブルトンが親しまれている理由は、おいしいからだけではありません。フランス菓子というと作るのが難しそうに感じる方も多いかもしれませんが、実はファーブルトンはとっても手軽に作れる点も魅力なのです。

ここでは、ファーブルトンの作り方を簡単に説明します。

◾️材料

  • 牛乳
  • 砂糖
  • 小麦粉
  • プルーンなどのフルーツ

◾️作り方

①卵、牛乳、砂糖、小麦粉などを混ぜ合わせて生地を作ります。
②次に、プルーンなどのフルーツを入れた型に生地を流し入れ、オーブンで焼きます。
③焼きあがったら型から取り出して完成です。

⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
焼きたてを食べてももちろんおいしいですが、冷やして食べると生地が落ち着いて食感が変わるので、焼きたてとは違ったおいしさを楽しめます。また、バニラアイスやホイップクリームを添えて食べるのもおいしいですよ。

他にも有名はブルターニュ地方の伝統的なお菓子とは?

クイニーアマン

同じくブルターニュ地方の伝統的なお菓子で、日本でも有名なものはほかにもいくつかあります。まずは「クイニーアマン」から。

ブルターニュ地方の言葉でクイニーアマンは「バターのお菓子」という意味です。バターをたっぷり使った生地と砂糖でキャラメリゼしたカリッとした食感が魅力のお菓子です。

ガレットブルトンヌ

もう一つ、「ガレットブルトンヌ」というお菓子を知っている方もいるのではないでしょうか。

これもブルターニュ地方の伝統的なお菓子で、バターをたっぷり使っていることと、ザクザクとした食感が特徴です。ブルターニュ地方は古くから酪農が盛んで、バターをはじめとした乳製品が多く生産されていたのだとか。

ファーブルトンのおすすめレシピをご紹介!

ここからは、おうちで作れるファーブルトンのおすすめレシピをご紹介します。もっちりとした食感がたまらないシンプルなファーブルトンや、抹茶パウダーや黒豆を使った和風ファーブルトンなど、絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

冷やして美味しいおやつ ファーブルトン

素朴な味わいがやみつきに!シンプルなファーブルトンを作ってみましょう。プルーンなどのフルーツは使わず、生地のおいしさをストレートに楽しめるレシピです。卵や牛乳のやさしいコクがたまらないおいしさですよ。よく冷やすことで生地の目が詰まり、もっちりとした食感になります。ぜひ作ってみてくださいね。

混ぜて焼くだけ簡単!ファーブルトン

フレッシュブルーベリーを使ったファーブルトンは、とってもおしゃれな仕上がりですよ。今回は牛乳と生クリームを使い、リッチな配合にしました。コクのある生地に甘酸っぱいブルーベリーがよく合い、とってもおいしいですよ。簡単に見栄えのよいスイーツが作れるので、お菓子作り初心者の方にもおすすめ!ぜひ挑戦してみてくださいね。

しっとりもちもち抹茶の和風ファーブルトン

まるで和菓子のような、和風ファーブルトンをご紹介します。生地に抹茶パウダーを加え、フルーツの代わりに黒豆煮を入れました。もちもちとした食感の生地に、黒豆の歯ごたえがアクセントとなりとってもおいしいですよ。鮮やかな抹茶色はとっても華やかでおもてなしやおやつにもぴったり!あんこや黒蜜との相性も抜群なので、ぜひお試しくださいね。

ファーブルトンを作ってみよう!

今回は、フランス菓子のファーブルトンについて解説しました。とってもおしゃれなのに、作り方は簡単!いろいろな材料を入れてアレンジもできる魅力的なスイーツでしたね。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ作ってみてくださいね。

クラシルでは、記事の中でも触れたクイニーアマンやガレットブルトンヌなどのブルターニュ発祥のお菓子のレシピをほかにもご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてください。

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2025.11.3 最終更新

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