お米や日本酒の量を表す「一升」という単位。聞いたことはあっても実際に何合、何リットルを指しているのかわからない方も多いのではないでしょうか。この記事では、一升の意味や使い方、一升にちなんだ行事の一升餅などについて詳しく解説します。記事の後半でご紹介するお米やお餅を使ったおすすめレシピも必見ですよ!
「一升」とはどういう単位?意味や使い方など、お米や日本酒別に解説!

- 目次
- 一升とは?
- 一升のお米や日本酒はどれくらいの量?
- 一升のお米とは?
- 一升の日本酒とは?
- 一升餅とは?
- お米やお餅のおすすめレシピをご紹介!
- お米を味わう 塩むすび
- たくあんと天かすのやみつきおにぎり
一升とは?
お米や日本酒の量を表すときに使う「一升」という単位。使う機会が少ないので、実際にどれくらいの量のことなのか、はっきりわからないという方も多いですよね。
一升とは、尺貫法で定められた、容積を表す単位です。尺貫法とは、中国の考え方をもとにした計測方法で、長さを「尺」、質量を「貫」、容積を「升」で表すというもの。1951年に計量法が制定され、1959年には尺貫法が廃止になりましたが、それまではこれらの単位が日常で幅広く使われていました。
その中で、今回テーマになっている「一升」は一升瓶や一升炊きなど、現在でもさまざまなシーンで見かけますよね。この「一升」の量は、約1800mL。単位なのに「約」という言葉がつくのに違和感を感じるかもしれませんが、実は升の由来となったのが「両手ですくった量」というあいまいな量で、地域や時代によっても一升の量は違っていたのだそうです。
ちなみに、日本酒などを入れる一升瓶は、名前のとおり容量は一升で、約1800mLです。これにも「約」がついていますが、現在はJIS規格によって1800 ± 15mLと定められています。
一升のお米や日本酒はどれくらいの量?
それでは、お米や日本酒の一升という量が実際にはどれくらいなのか、見てみましょう。
一升のお米とは?
私たちが普段お米の量を計るときは「合」という単位をよく使いますよね。一合の量は約180mL、つまり10合で一升となります。ちなみに、10升で1斗、10斗で1石です。1石は1000合ということになりますが、もともとは「一人の人が1年間で食べるお米の量」を表していたのだとか。
容積ではなく重量で表すと、一合のお米は約150g、一升のお米は約1.5kgです。お米一合でごはんを炊くと、一般的なサイズの茶碗2杯分(約345g)なので、一升のお米を炊くと茶碗20杯分のごはんになります。ただし、お米の種類や水分含有量、使用する炊飯器などの状態により、多少の増減がありますが、目安として覚えておくと便利かもしれません。
一升の日本酒とは?
さて、先ほどはお米を計量する際に使う単位について説明しましたが、日本酒も「合」という単位を使います。一合は約180mLで、一升は約1800mLです。
日本酒といえば、木でできた「ます」で飲むこともありますが、この「ます」は漢字で「升」と書きます。そして、升(ます)の容量は一升の10分の1である一合になっているんですよ。
今まで日本酒に使われる単位がいまいちよくわからなかったという方も、ぜひこの機会に覚えてみてくださいね。

一升餅とは?
一升という単位が古くから使われてきたものだということがわかったところで、続いては、一升にちなんだ昔ながらの行事「一升餅」についても少しご説明します。
一升餅とは、子どもの1歳の誕生日を祝う行事で、一升分(約1.8kg)のもち米で作ったお餅を子どもに背負わせます。お餅の重さは約2kgになり、1歳の子どもにとっては重く、立てなかったり泣いてしまったりすることもしばしば。
それでも「一升」には「一生」という言葉が掛かっていて
「一生食べ物に困ることがないように」
「餅のように粘り強く生きられるように」
など、子どもの健やかな成長を願う行事なのです。また「一生円満に過ごせますように」という意味を込めて餅を丸い形にしているともいわれています。
一升餅の呼び方や内容は地域によって異なるところもあり、埼玉県などの東日本の一部地域では「転ばせ餅」、九州地方では「踏み餅」、ほかにも「誕生餅」や「力餅」など、さまざまな名前があります。
お米やお餅のおすすめレシピをご紹介!
さてここからは、お米やお餅を使ったおすすめレシピをご紹介します。やみつきになる味わいのたくあんと天かすのおにぎりや、ほっこりする甘さのおしるこなど、バラエティ豊かなレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
お米を味わう 塩むすび
お米そのものの味を楽しめる、塩むすびを作ってみましょう。シンプルに塩だけで味つけをしたので、お米の甘さが引き立ちますよ。ぜひお試しくださいね。
たくあんと天かすのやみつきおにぎり
やみつきになる味わいの、たくあんと天かすのおにぎりをご紹介します。たくあんのポリポリとした食感とごまの香ばしい風味、青のりの香りなど、いろいろなおいしさの相乗効果で、手が止まらないおいしさですよ!ぜひ作ってみてくださいね。
3種のきのこで 炊き込みご飯
3種のきのこを使って炊き込みごはんを作ってみてはいかがでしょうか。和風顆粒だしと料理酒、薄口しょうゆを使ったシンプルな味つけで簡単に作れるレシピですが、きのこの旨味がごはんに染みわたりとってもおいしいですよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
こっくり甘い 白みそのお雑煮
こっくりとした甘さがポイント!白みそ仕立てのお雑煮をご紹介します。関東では、しょうゆ仕立てで四角いお餅を使うお雑煮が一般的ですが、このレシピでは関西風の白みそ仕立ての味つけで丸餅を使いました。寒い朝にもおすすめの一品ですよ。
お家で簡単 お手軽おしるこ
市販のこしあんを使って、手軽におしるこを作ってみましょう。こしあんの甘みを利用したやさしい味わいで、ほっとするようなおいしさです。少ない材料でパパッと作れるので、おやつや軽食にぴったりですよ。
一升の量を覚えましょう!
今回は、一升の意味や使い方、実際の量について解説しました。最近では一升という言葉を使う機会はあまり多くないですが、日本酒の一升瓶や調味料の1.8L入りのボトル、飲食店で使われる一升炊きなど、一升の名残がある商品も実はまだあります。お買い物に行ったときにぜひ探してみてくださいね!
