大きな柑橘「河内晩柑」とは?文旦との違いや旬、おいしい食べ方についても解説!

大きな柑橘「河内晩柑」とは?文旦との違いや旬、おいしい食べ方についても解説!

柑橘類の中でも、さわやかな甘さが魅力の「河内晩柑」を知っていますか?この記事では、河内晩柑の味や旬の時期といった特徴をはじめ、見た目の似ている文旦やグレープフルーツとの違いについて詳しく解説します。河内晩柑のおいしい食べ方や、柑橘類を使ったおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 河内晩柑(かわちばんかん)とは?
  • 河内晩柑のさまざまな呼び方
  • 河内晩柑の産地や収穫時期
  • 河内晩柑の食べ方
  • 河内晩柑に似ている柑橘類のレシピをチェック!
  • さっぱりとした甘みが魅力!河内晩柑を食べてみよう

河内晩柑(かわちばんかん)とは?

「河内晩柑」は柑橘類の一種で、外皮が黄色く、直径10cm前後と大きなサイズであることが特徴です。見た目がグレープフルーツによく似ていることから、「和製グレープフルーツ」と呼ばれることもあります。

特徴別 内容
呼び名 和製グレープフルーツ
5~7月
黄色い外皮、黄色い果肉
サイズ 直径10cm前後で大きめ
1玉の重さ 250g~450g
ほどよい酸味、さっぱりした甘み、苦味が少ない
食感 ジューシーでみずみずしい
種の有無 あり・なしの両方(個体差あり)
似ている柑橘 文旦(ぶんたん)

グレープフルーツには甘酸っぱさと苦味がありますが、河内晩柑には苦味はほとんどなく、ほどよい酸味とさっぱりとした甘みが特徴となっています。ジューシーな食感も魅力といえるでしょう。

河内晩柑と見た目の似ている柑橘類のひとつに「文旦」がありますが、実は河内晩柑は「文旦から派生した品種だ」といわれています。昭和9年ごろ、文旦の遺伝子を持つ実から落ちた種を育てたところ、果実の品質がよかったことから、栽培されるようになったそうです。熊本県河内町で見つかったことと、春先以降に収穫する晩生の柑橘類であることから「河内晩柑」と名づけられました。

河内晩柑のさまざまな呼び方

「河内晩柑」とは品種名ですが、地域や出荷元、生産者によって、さまざまな呼び名がつけられています。例えば、河内晩柑の生産が盛んな愛媛県愛南町では「愛南ゴールド」と呼ばれています。ほかにもたくさんの名称があるので、以下で見てみましょう。

【商標登録あり】河内晩柑の呼び名

名称 読み仮名 主な地域
(都道府県・市町)
商標登録者
(団体・企業)
愛南ゴールド あいなんごーるど 愛媛県愛南町 愛南町商工会
美生柑 みしょうかん 愛媛県愛南町
宇和島市など
えひめ南農業協同組合
宇和ゴールド うわごーるど 愛媛県宇和島市 えひめ南農業協同組合
ナダオレンジ なだおれんじ 愛媛県佐田岬半島 株式会社NADA
サウスオレンジ さうすおれんじ 鹿児島県 長野 芳男(個人)

【商標登録なし】河内晩柑の呼び名

名称 読み仮名 主な地域
(都道府県・市町)
ハーブ柑 はーぶかん 熊本県天草市
天草晩柑 あまくさばんかん 熊本県天草市
ジューシーフルーツ じゅーしーふるーつ 愛媛県
ジューシーオレンジ じゅーしーおれんじ 熊本県、愛媛県
夏文旦 なつぶんたん 高知県

「河内晩柑」は生産地や流通ごとに、さまざまな呼び名で親しまれています。地域ごとのブランド化や商標登録が進められたことで、多くの名称が生まれたのですね。

河内晩柑の産地や収穫時期

河内晩柑の主な産地は愛媛県や熊本県です。河内晩柑は、5月に咲いた花からついた実を樹上につけたまま冬を越します。気温が下がり過ぎると実が落ちてしまうため、冬でも寒くなり過ぎない地域が栽培に適しているのです。収穫時期は主に5月から7月。収穫時期によって味わいが変化するのも河内晩柑のおもしろいところです。

収穫時期 果汁量 酸味 甘味 食感
5月 多い 強め 強め 果肉がやわらかい
6月 減少傾向 やや弱まる 強め バランスが良くなる
7月 少ない 弱め 控えめ 実が引き締まる

5月は果汁がたっぷりで酸味・甘味ともに強く、濃厚な味わい。6月は酸味がやわらぎ、旨味や甘み、果汁のバランスがよくなります。この時期が一番おいしいと感じる人もいるようです。収穫終期の7月には果汁が少なくなり、実が引き締まってプチプチとした食感に。甘さ控えめでさっぱりとした後味が特徴です。

河内晩柑の食べ方

見た目はグレープフルーツのようで、さっぱりとした甘さが特徴の「河内晩柑」。個体によっては種が入っているものもあれば、ほとんど種がないものもあります。「皮はむく?内皮は食べられる?」「どこまで食べられるの?」と、初めて手に取る方は食べ方に迷うかもしれません。ここでは、河内晩柑の基本的な食べ方や、皮や果肉を活用したアレンジについてご紹介します。

皮を剥いて食べる

ほかの柑橘類と同じように、河内晩柑も皮を剥いてそのまま果実を食べることができます。種のある品種ですが、個体差があり、入っている種の数や大きさはまちまちで見た目から判断するのは難しいようです。

内側の薄皮も食べることができます。ほんのりと苦味があるので、果肉と一緒に食べると甘みを引き立ててくれますよ。

皮を使ったアレンジ

河内晩柑の皮をそのまま食べることはできませんが、ドライフルーツ(ピール)に加工すればおいしく食べることができます。そのまま食べるのはもちろん、紅茶やヨーグルトにもよく合いますよ。

果肉を使ったアレンジ

ジューシーでさわやかな味わいの河内晩柑は、ジュースやカクテル、ゼリー、スムージー作りにぴったり。ソフトクリームやかき氷のトッピングにしてもおいしいですよ。

スイーツ系のアレンジだけでなく、肉や魚料理とも相性がよいので、レモンのようにドレッシングやカルパッチョソースの材料に使うのもおすすめです。

皮と果肉を使ったアレンジ

ドレッシングやカルパッチョソースにするときに、果汁や果肉だけではなく皮も使うとほのかな苦味が加わりひと味違った仕上がりに。

河内晩柑の味わいは、ポン酢や果実酒などにも活かすことができ、実際に商品も販売されています。河内晩柑の皮も活用したジャムは、さっぱりとした甘さで、朝食にもぴったりですよ。

河内晩柑に似ている柑橘類のレシピをチェック!

さてここからは、河内晩柑に似ている柑橘類を使ったおすすめレシピをご紹介します。日向夏のさわやかな酸味とサーモンの旨味が相性抜群のカルパッチョや、デザートにぴったりの晩白柚のクラッシュゼリーなど、絶品レシピをピックアップしました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

日向夏とサーモンのカルパッチョ

色鮮やかでおもてなしにもぴったり!日向夏とサーモンのカルパッチョをご紹介します。旨味たっぷりのサーモンと甘酸っぱい日向夏が相性抜群です。お好みのお刺身でアレンジすることもできますよ。

八朔マーマレードジャム

八朔を皮ごと使って、マーマレードジャムを作ってみましょう。刻んだ皮を何度か茹でて湯を捨てることで苦味がやわらぎ、バランスのよい味わいに仕上がります。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

晩白柚のクラッシュゼリー

大人な味わいの、晩白柚(ばんぺいゆ)のクラッシュゼリーはいかがでしょうか。晩白柚は柑橘類の中で最もサイズが大きいのが特徴で、さわやかな酸味があります。晩白柚や白ワインを使ったゼリーは、さっぱりとした味わいで、食後のデザートにもぴったりですよ。

日向夏レアチーズケーキ

日向夏のジャムを使ったレアチーズケーキのご紹介です。クリーミーでコクのあるレアチーズケーキに、甘酸っぱいジャムがよく合い、クセになるおいしさ!おやつにぜひ作ってみてくださいね。

文旦ピールの作り方

皮をおいしく食べられる、文旦ピールはいかがでしょうか。文旦の風味とほのかな苦味、やさしい甘みで、ついつい手が伸びるおいしさです。茹でたり煮たり焼いたりと手間はかかりますが、難しい作業はないので、ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。

さっぱりとした甘みが魅力!河内晩柑を食べてみよう

今回は、河内晩柑の味わいや旬の時期、呼び名などについて解説し、おいしい食べ方や柑橘類を使ったおすすめレシピをご紹介しました。河内晩柑には呼び名がいろいろあるので、別の名前で見つけることもあるかもしれません。ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちで河内晩柑を使った料理を作ってみてくださいね。

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