最終更新日 2023.3.30

栗の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

栗の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

秋の味覚の代表格といえば、ほっくり甘い「栗」。特に栗をふんだんに使ったた栗ごはんは、秋になったら一度は食べたい旬のごちそうですよね。今回は、栗に含まれる栄養素や正しい食べ方、新鮮な栗の選び方についてご紹介します。栗は調理に手間のかかるイメージがありますが、ポイントを押さえることで簡単に鬼皮を剥くことができますよ。今まで生の栗を購入したことがない方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 栗は大きく分けて4種類
  • 代表的な日本栗の種類は?
  • 主要な栄養価はこちら
  • 注目の栄養素について
  • おいしい栗の選び方
  • 調理のポイント
  • ほっくりと甘い秋の味覚を楽しもう!

栗は大きく分けて4種類

栗は世界各国で栽培されており、大きく分けると4つの種類があります。国内で一般的に販売されている「日本栗」、天津甘栗に使われる「中国栗」、マロングラッセやマロンペーストなどに使われる「ヨーロッパ栗」、日本ではあまり見かけない「アメリカ栗」に分けられます。

日本栗は在来種である「柴栗」を改良したもので、ほかの栗に比べて甘みは控えめですが、実が大きくて風味がよく、ホクホクとした食感が楽しめます。また、日本栗以外の種類は虫害や病気の被害を受けやすいため、国内ではほとんど栽培されていません。

代表的な日本栗の種類は?

日本栗には約40種類もの品種がありますが、最も多く作られているものは「筑波」で全体の約30%を占めています。主に茨城県、愛媛県、熊本県で生産されており、旬は9月〜10月です。

■筑波(つくば)
安定した品質と収穫量の多さから、国内で最も広く栽培されています。果皮は赤褐色で光沢があり、先端部分がやや尖っています。果実は淡黄色で甘みと風味が強く、貯蔵性が高いので加工用原料としても使われています。

■丹沢(たんざわ)
8月下旬から市場に出回る、早生栗の代表品種です。丹波に次いで多く栽培されており、全体の約20%を占めています。果皮は淡褐色で粒が大きく、亀裂が多いのも特徴です。果実は甘みと香りは控えめですが、粉質でホクホクとした食感が楽しめます。

■銀寄(ぎんよせ)
日本栗の代表的なブランド「丹波栗」といえば、こちらの銀寄です。果皮はツヤがあって粒が大きく、底の部分との境界が太くはっきりとしています。果実は甘みが強く風味豊かで、日本栗の王道といった味わいです。

主要な栄養価はこちら

日本ぐり(生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。

・エネルギー 147kcal
・たんぱく質 2.8g
・脂質    0.5g
・炭水化物  36.9g
・カリウム  420mg
・ビタミンB1 0.21mg
・ビタミンB6 0.27mg
・ビタミンC  33mg
・食物繊維  4.2g

※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

注目の栄養素について

栗の主成分は炭水化物ですが、そのほかにもビタミンやミネラルなどを含んでいます。注目の栄養素についてチェックしてみましょう。

■炭水化物
炭水化物は、たんぱく質や脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれ、脳や身体のエネルギー源として活用されます。体内に貯めることができる量が限られているため、毎日の食事から適量を摂取する必要があります。

■食物繊維
食物繊維は水溶性と不溶性に大きく分けることができ、栗は不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は、便のかさを増やし、便通を整えるために欠かせません。また、脂質や糖、ナトリウムなどを吸着して排出する働きもあります。

■カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウムを体外に排出し、調整する作用があります。そのほか、筋肉の収縮などにも関わる重要なミネラルです。

おいしい栗の選び方

せっかくなら、新鮮でおいしい栗を選びたいですよね。購入の際に気をつけるべきポイントは、以下の3つです。

■鬼皮にツヤがある
表面の鬼皮が固くツヤがあり、ふっくらと丸みがある形をしているものを選びましょう。

■ずっしりと重みがある
手に持ったときに、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。栗は収穫後時間が経つと、水分が抜けて軽くなってしまいます。

■小さな穴が開いていない
鬼皮に小さな穴が開いたていたり黒ずんでいるものは、虫が入っている可能性が高いので避けましょう。

調理のポイント

栗は生では食べられないので、必ず加熱調理しましょう。固い鬼皮を剥くのは大変なイメージがありますが、お湯に浸すことで簡単に剥くことができます。以下で調理のポイントを解説します。

■収穫後3〜4日置くことで甘みが増す
栗は収穫後3〜4日寝かせることで、でんぷんが糖化して甘みが増します。ただ、常温では虫食いの心配があるので、ポリ袋に入れて冷蔵庫のチルド室で保存するようにしましょう。

■剥く前に一晩水に浸ける
栗は剥く前に一晩水に浸けることで、鬼皮がやわらかくなり剥きやすくなります。また、渋皮を剥いた後は10分ほど水にさらしてアク抜きをするようにしましょう。

■お湯に浸して時短
栗をすぐに調理したいという方には、お湯に浸す方法がおすすめです。一度ゆでてからお湯に浸けることで、短時間で鬼皮がやわらかくなります。

■トースターで焼き栗にも
焼き栗なら皮を剥く手間が省けて、手軽にいただけます。こちらの焼き栗はオーブントースターで簡単に作れますので、ぜひお試しくださいね。

※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W200℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。

ほっくりと甘い秋の味覚を楽しもう!

いかがでしたか?今回は、栗に含まれる栄養素や正しい食べ方、新鮮な栗の選び方についてご紹介しました。

ほっくりと甘い栗は、秋だけに味わえる旬のごちそう。ポイントを押さえることで調理がグンと簡単になりますので、今までは購入をためらっていた方も、ぜひこの機会にお試しくださいね。

クラシルでは、栗の保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

栗の保存方法|長持ちのコツ|冷凍保存がおすすめ

人気のカテゴリ