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カンパーニュの魅力とは?フランスパンの種類や作り方について解説!

カンパーニュの魅力とは?フランスパンの種類や作り方について解説!

フランスパンの一種である「カンパーニュ」。パリの田舎で作られていたことから田舎パンとも呼ばれ、素朴な味わいが人気です。この記事ではカンパーニュの魅力やほかのフランスパンとの違いに加え、おいしい食べ方などをご紹介します。記事後半の全粒粉のカンパーニュやくるみとレーズンのカンパーニュなど、絶品レシピも必見ですよ。

  • 目次
  • カンパーニュの魅力とは?フランスパンの種類や作り方について解説!
  • カンパーニュとその他フランスパンの種類、違いについて
  • カンパーニュの切り方
  • カンパーニュの基本の作り方、料理など
  • カンパーニュのレシピをご紹介
  • 奥深いおいしさのカンパーニュ作りにチャレンジしよう!

カンパーニュの魅力とは?フランスパンの種類や作り方について解説!

カンパーニュはフランスパンの一種で、精度の高くない小麦粉や全粒粉、ライ麦などを使って作られるのが特徴。大きめのドーム型や楕円形に成形して焼きあげます。表面にはクープと呼ばれる切れ目が入っていますが、これは焼成のときにパン生地を均一に膨らませるためのもの。焼きあがったカンパーニュはパリッとしたクラスト(表皮)と気泡がたっぷり入ったやわらかいクラム(内層)に仕上がります。どっしりと重く、食べごたえも満点です。噛めば噛むほど味わい深く、素朴なおいしさがクセになるという人も多いようです。シンプルな味わいなのでどんな料理にも合わせやすいのも魅力ですよ。

焼き立てよりも冷めてからのほうがおいしいです。カンパーニュはもともと穀物や果物による発酵種を使っていたため、特有の風味や酸味があります。ただし、最近ではパン酵母が使われることが増えており、よりマイルドな味わいになってきました。

カンパーニュとはフランス語で田舎を意味しており、正式名称である「パン・ド・カンパーニュ」は田舎パンという意味になります。もともとカンパーニュはパリ近郊の田舎で作られ、パリ市内で売られていました。素朴な味わいと見た目がパリ市民にとって故郷のパンを思い出させることからこの名前で呼ばれるようになったそうです。

カンパーニュとその他フランスパンの種類、違いについて

フランスパンは基本的に小麦粉やパン酵母、塩や水などで作られていてバターや卵などが使われていないのが特徴ですが、形状や重さ、長さなどによってさまざまな種類に細かく分類されています。カンパーニュもフランスパンの一種ですが、そのほかのフランスパンとはどんな違いがあるのでしょうか。ここでは代表的なフランスパンの特徴について見ておきましょう。

パリジャン

「パリジャン」とは「パリっ子」という意味の長くて太い棒状のフランスパンのこと。長さは60~70cmにもなり、バゲットよりも長さも太さも一回り大きい印象です。生地はバゲットと同じものが使われていますが、太めに仕上げているためクラムの部分が多くバゲットよりもやわらかい食感に。厚めにカットしてディップをつけたりサンドイッチにするなど、食事用のパンとして活用されます。

バゲット

フランスで最もよく食べられているのが「バゲット」。フランス語で「棒」や「杖」という意味で、その名の通り棒のような細身のフランスパンです。細長い形状のため、火の通りがよく、パリッと香ばしいクラストになります。クラムの部分が少なめなので、表面のクラストを味わうのが醍醐味ですよ。輪切りにしてカナッペなどにするのもおすすめです。

バタール

「バタール」は「中間の」とか、「合いの子」という意味のフランスパン。バゲットと同じ生地を使いますが、バゲットよりも太く短い形状なのが特徴です。太めなのでクラムの部分が多くなりもっちりとした食感を楽しめます。サンドイッチやフレンチトーストにアレンジしてもおいしいですよ。

ブール

ドーム型のフランスパン「ブール」は、「丸」や「ボール」という意味。パン職人を表す「ブーランジェ」やパン屋の「ブーランジュリー」の語源ともなっています。バゲットのような細長いパンとは対照的に、厚みがあるため焼きあがるのに時間がかかります。クラストが薄い一方、クラムがとても多くしっとりとやわらかな食感です。ブールはスライスしてそのまま食べるほか、中身をくり抜いてシチューなどを入れて食べるのも人気があります。

シャンピニヨン

可愛らしい形が特徴の「シャンピニヨン」。「キノコ」という意味で、丸い生地に薄いかさをのせたキノコそっくりの形をしています。かさの部分と下の丸い部分は別々に作られ、焼く前に合わせて仕上げるそうです。薄いかさの部分はカリカリとした食感で香ばしく、丸い部分のクラムはふんわりやわらかく仕上がります。

同じフランスパンでも、形状や大きさによって食べたときの食感やおいしさがかなり異なることがおわかりいただけたのではないでしょうか。カンパーニュはドーム型や楕円形のため、クラムの部分が多く、やわらかな食感になるのが特徴。一方、大きめのパンなので焼きあがりに時間がかかり、クラストもパリッと香ばしくなります。クラストのパリパリ感とクラムのふんわり感両方を楽しみたい方にカンパーニュはとてもおすすめです。

カンパーニュの切り方

カンパーニュは大きめのフランスパンなので、スライスして食べるのが一般的です。実は、切り方によって違う味わいを楽しめるのも魅力のひとつなんですよ。ここではいくつかの切り方をご紹介します。

■薄くスライスする

最も定番なのが、1cmほどに薄くスライスする方法。クラストの部分が固いので、薄くスライスすることで食べやすくなります。そのままオリーブオイルと岩塩などをつけて味わうのもよいですし、サンドイッチにするのにも便利です。

■厚めにカットする

食べごたえを出したいときは、少し厚めにカットしてみましょう。3cmくらいにカットするとカンパーニュならではの食感や特有の風味を感じやすいですよ。薄いスライスをトーストするとラスクのように固くなってしまうので、トーストにする場合は特に厚めにカットするのがおすすめ。

■十字にカットする

豪快に味わうなら、クープに沿って十字にカットするのもおすすめです。大きくカットすることでクラストのパリッとした食感と、クラムのやわらかさの両方を存分に堪能できます。好きな分量ずつちぎって食べるのもよいですし、シチューやスープなどに浸して食べてもおいしいですよ。

カンパーニュの基本の作り方、料理など

難しそうなイメージのあるカンパーニュですが、実はおうちでも簡単に作ることができるんです。一般的なパンと同じように、ボウルで材料を混ぜ合わせ、よく練ったら一次発酵させます。ガス抜きをしてこね、ベンチタイムの後、再び発酵させます。発酵のとき、バヌトンと呼ばれる藤製の発酵かごに入れるとカンパーニュ特有の美しい模様ができますよ。もちろんバヌトンがない場合はザルやボウルなどで代用可能です。発酵が終わったらバヌトンから生地を取り出し、模様のついた側にナイフで十字の切り込みを入れましょう。切り込みにバターを塗り、霧吹きで水をかけておきます。焼き色がつくまでオーブンで焼き、型から出して粗熱が取れたら完成です。

カンパーニュはそのままカットして食べるほか、ジャムやソースなどをつけて楽しむのもおすすめです。クラムのソフトな食感と大きさを活かしてサンドイッチにするのも定番。オープンサンドにするのもおいしいですよ。

豪快に中身をくり抜いて、好きな具材を入れて楽しむアレンジもあります。シチューやカレーなどを入れれば豪華なパーティーメニューに!また、最近では外国版ちぎりパンと言われるプルアパートブレッドにするのも人気です。プルアパートブレッドとは、カンパーニュに格子状の切れ目を入れ、チーズやハム、野菜類など好みの具材をはさんで焼きあげる料理。見た目が華やかなうえにシェアして食べられるので、おもてなしにもぴったりですよ。

カンパーニュのレシピをご紹介

カンパーニュの特徴や作り方、ほかのフランスパンとの違いなどがわかったところでここからは、カンパーニュの絶品レシピをご紹介します。基本のカンパーニュから具材を入れてアレンジしたものまでピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

カンパーニュ

基本のカンパーニュの作り方のご紹介です。全粒粉の風味豊かで、素朴な味わいながら奥深いおいしさ!パリパリのクラストともっちりとしたクラムの食感がたまりません。しっかりと発酵させているので時間はかかりますが、食べごたえ抜群でとてもおいしいですよ。ぜひ作ってみてくださいね!

全粒粉入り くるみとレーズンのカンパーニュ

くるみとレーズンをたっぷり加えた贅沢な味わいのカンパーニュです。香ばしいくるみと甘酸っぱいレーズンが風味豊かな全粒粉入りの生地と相性抜群!噛めば噛むほどおいしく、やみつき必至の味わいです。おもてなしにもぴったりなのでぜひお試しくださいね。

お手軽 全粒粉のカンパーニュ風パン

お手軽に作れる全粒粉カンパーニュ風のパンはいかがですか。全粒粉を使っているので小麦の風味が豊か!シンプルな味わいなのでそのまま食べるのはもちろん、いろいろな料理ともマッチします!サンドイッチなどさまざまなアレンジも楽しんでみてくださいね。

ナッツとドライフルーツのカンパーニュ風ライ麦パン

ナッツとドライフルーツのカンパーニュ風ライ麦パンを作ってみませんか?ほんのり酸味のあるライ麦入りの生地に甘酸っぱいドライフルーツがよく合います!カリカリのカシューナッツとアーモンドや、ぷちぷちとしたいちじくなど、食感も楽しい一品ですよ。この機会にぜひ作ってみてくださいね。

※こちらのレシピは、はちみつを使用しております。 1歳未満(乳児)のお子様はお召し上がりにならないようご注意ください。 はちみつは、砂糖でも代用できます。それぞれ種類によって甘さが異なりますのでお好みで調整してください。

奥深いおいしさのカンパーニュ作りにチャレンジしよう!

いかがでしたか?カンパーニュの魅力や特徴、おすすめの食べ方に加え、カンパーニュの絶品レシピなどもご紹介しました。フランスパンの一種なので難しそうなイメージのある方も多いと思いますが、おうちでも簡単に作れるというのは意外に感じられたのではないでしょうか?今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、ぜひおうちでカンパーニュのおいしさを味わってみてくださいね。

クラシルでは今回ご紹介したレシピ以外にもさまざまなカンパーニュのレシピをご紹介しています。そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

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