醤油は夏でも常温保存できる?正しい保存方法と注意点を解説

醤油は夏でも常温保存できる?正しい保存方法と注意点を解説

夏の暑い時期、醤油は常温保存でよいのでしょうか。実は、ペットボトルの醤油は冷蔵保存が必須!密封ボトルなら常温保存が可能ですが、直射日光を避けるなど保存環境には注意が必要です。この記事では、夏場の醤油の保存方法について詳しく解説します。記事後半では醤油を使ったおすすめレシピもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • 醤油は夏でも常温保存できる?特徴と劣化について
  • 醤油が黒っぽくなるのは「メイラード反応」によるもの
  • 【ペットボトル】醤油の保存方法
  • 【密封ボトル】醤油の保存方法
  • 夏は特に注意!醤油保存のコツとポイント
  • しょうゆを使った絶品レシピ
  • 醤油は正しく保存しておいしく使い切ろう!

醤油は夏でも常温保存できる?特徴と劣化について

醤油は塩分を多く含むため腐敗しにくく、基本的には常温保存ができる調味料です。

しかし、長く置いておくと時間の経過とともに黒っぽく色が変化して風味も落ちてしまいます。特に夏場は注意が必要なんです!そのため、醤油が入っている容器によって保存方法を変える必要があります。

ペットボトル 密封ボトル
保存方法 冷蔵保存が必要 常温保存が可能
理由 光や高温の影響を受け、酸化しやすいため 二重構造で空気に触れにくく、酸化しにくいため

ペットボトルの醤油は開栓後は冷蔵庫で保存しましょう。密封ボトルは使うたびに中身が出ても外から空気が入りにくい特殊な構造になっているため、常温での保存が可能です。保存方法については後ほど詳しく解説します。

醤油が黒っぽくなるのは「メイラード反応」によるもの

醤油を長い期間保存していると、色が黒っぽく変化することがあります。これは「メイラード反応(褐変反応)」と呼ばれる化学反応によるもの。

醤油に含まれるアミノ酸と糖分が化学反応を起こし、メラノイジンという褐色の色素が生成されます。

メイラード反応が進むと風味が落ちてしまう

メラノイジンは醤油の火入れの製造工程で生成される色素で、醤油の色味や香ばしい風味の素となる成分です。

製造してから間もない醤油は透明感のある赤褐色や茶色をしていますが、時間の経過とともにメイラード反応が進み、少しずつ色が濃くなっていきます。この反応が進んで黒くなっても、腐敗しているわけではないので食べることは可能です。しかし、味や香りが変化し、醤油本来の旨味や風味が損なわれてしまうのです。

空気、光、温度によって促進する

この現象反応は、「空気」「光」「高温温度」が関わっています。最も影響を受けやすいのが空気で、開栓後に空気に触れると一気に酸化が進みます。

メラノイジンは酸化により色が濃くなる性質があるため、醤油の色が黒っぽく変色してしまうのです。

また、光や高温でもメイラード反応が促進されるため、直射日光の当たる場所や高温の環境では保存しないように注意が必要です。

【ペットボトル】醤油の保存方法

ここからは具体的な保存方法について解説します。まずはペットボトルについてです。

ペットボトルの醤油は、開栓後は「冷蔵保存」必須!

ペットボトルの醤油は、開栓後は空気に触れるため酸化が進んでしまいます。

ただ、酸化は高温の環境で促進されますが、冷蔵庫の低温環境では酸化を遅らせることができるのです!また、冷蔵庫内は閉めた状態では暗いので、光の影響も減らすことができます。

⭐️管理栄養士からのコメント⭐️
夏場は気温が高くなるので、未開栓の醤油も冷蔵庫で保管するのがおすすめですよ。

【密封ボトル】醤油の保存方法

続いて、密封ボトルの醤油の保存方法についてです。

密封ボトルの醤油は、開栓後も「常温保存」

密封ボトルは、開栓後も酸化を防ぐことができる構造になっているため「常温保存」が可能です。

密封ボトルは内袋を設けた二重構造になっており、開栓後も醤油が空気に触れにくく、鮮度を保ちやすいという特徴があります。

密封ボトルはペットボトル容器とは異なり、開栓後は冷蔵庫での保存は避けたほうがよいです。主要メーカーでも開栓後は常温保存を推奨している場合が多く、パッケージにもそのように記載してあります。

これは、冷蔵庫から取り出した際に室内との温度差で膨張し、キャップを開けた途端に漏れたり、噴き出したりする可能性があるためです。

醤油の品質には影響しませんが、直射日光や蛍光灯の光を避け、常温で保存してください。パッケージに鮮度を保てる期間が明記されている場合が多いので、その期間を目安に早めに使い切るようにしましょう。

夏は特に注意!醤油保存のコツとポイント

ここで、醤油の保存の具体的なポイントをご紹介します。

常温保存とは?

厚生労働省の「常温保存可能品に関する運用上の注意」では「常温とは、夏期において外気温を超えない温度」と定義されています。

また、「日本産業規格(JIS規格)」では、5~35℃と定められています。一般的には15〜30℃ほどを指し、常温保存の場合は比較的温度変化の少ない室内での保管が想定されています。 夏場は室温が35℃を超える場合もあるため、醤油のパッケージに「常温保存」とあっても保管場所には注意が必要です。

直射日光が当たるような場所を避け、風通しの良い場所で保管するようにしましょう。

冷暗所とは?

冷暗所は、一般的に温度が1~15℃程度の涼しく暗い場所を指します。直射日光が当たらず、風通しがよく湿気がこもらない場所が適しています。

冷暗所の温度は食品の安全性に関する法では定義されていませんが、医薬品の「品質規格(日本薬局方)」で定められていることから浸透しています。

冬場(12〜3月)は室内でも上記の温度が保てる場合もありますが、暖房器具で温めた室内やそれ以外の季節は冷蔵庫の冷蔵室(2~5℃)や野菜室(3~7℃)を利用すると安心です。

高温多湿を避けるには?

直射日光が当たる場所や熱や湿気がこもる場所は高温多湿の環境になりやすいため、保管場所として適していません。

湿度が高いと容器にカビが付着することもあるため、注意が必要です。シンク下は配管が通っていて湿気がこもりやすいので、食品の収納は避けましょう。

開栓後の注意

ペットボトルの場合、未開栓なら常温保存が可能ですが、開栓後は必ず冷蔵保存するようにしましょう。

密封ボトルの場合は開栓後も常温保存が可能ですが、直射日光や蛍光灯の光を避け、風通しの良い場所で保存しましょう。

しょうゆを使った絶品レシピ

ここからは、しょうゆを使ったレシピをご紹介します。和食の定番の肉じゃがをはじめ、甘辛味のぶりの照り焼きや、万能調味料として使える生姜の酢醤油漬けなど、バリエーション豊富にピックアップしました。どれも簡単に作れておいしいので、ぜひ気になるレシピをお試しくださいね。

優しい味がしみる!肉じゃが

ほっこりおいしい、肉じゃがのレシピをご紹介します。ホクホクのじゃがいもと旨味たっぷりの牛肉に、しょうゆを使ったやさしい味つけがよく合いますよ。一度冷ますと中までしっかりと味が染み込み、よりおいしくなります。

ごちそうの定番 簡単すき焼き

ちょっと特別な日に食べたい、すき焼きのレシピです。割り下は市販品を用意しなくても、ご家庭によくある調味料を使って簡単に作ることができますよ。しょうゆの量は調整していただき、お好みの味に仕上げてくださいね。

絶品 ぶりの照り焼き

甘辛味でごはんがすすむ!ぶりの照り焼きはいかがでしょうか。ふんわりとした食感のブリぶりにこっくりとした味わいのタレが絡んで、ついつい箸が進むおいしさです。照りよく仕上がるので、おもてなしにもぴったりですよ。

⭐️クラシルシェフのコツとポイント⭐️
タレを加える前に一度ブリを取り出しておくと、火が通りすぎず身がやわらかく仕上がります。

ごま油香る さつま揚げと大根の煮物

さつま揚げと大根で作る、やさしい味わいの煮物です。しょうゆを使ったシンプルな味つけですが、さつま揚げから出る旨味で奥深い味わいに仕上がりますよ。ごま油の風味もアクセントになり、お箸が進みます。

万能調味料 生姜の酢醤油漬け

使い方色々!生姜の酢醤油漬けを作ってみませんか。生姜のさわやかな風味と梅干しの酸味が効いていて、いつもの料理に少し加えるだけでワンランクアップのおいしさに!ごはんにのせたり、冷奴やサラダ、肉料理など、さまざまな料理に使うことができますよ。

醤油は正しく保存しておいしく使い切ろう!

今回は醤油の保存方法について解説しました。開栓後の醤油は温度や光の影響を受けやすく、気温が高くなる夏場は特に保存場所に注意が必要です。正しい方法で保存することで風味や味わいを保つことができ、料理もおいしく仕上げることができますよ。ぜひご紹介したレシピも参考にしていただき、醤油を使って料理を楽しんでくださいね。

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