ゴロゴロとした具材がたっぷり入った「ポトフ」。おいしいのはもちろん、野菜やソーセージなどを入れて煮込むだけで簡単に作れるのも魅力の料理です。今回は、ポトフの定番具材や変わり種具材を全部で30種類ご紹介します。記事の後半では、ポトフのおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ポトフの定番具材とは?変わり種の具材やレシピもご紹介!

- 目次
- ポトフとは?
- ポトフの定番具材
- ベーコン
- ソーセージ
- キャベツ
- 玉ねぎ
- にんじん
- じゃがいも
ポトフとは?
「ポトフ」とは、大きめに切った野菜や肉などの具材を、じっくりと煮込んだフランスの家庭料理。フランス語では、鍋を表す「Pot(ポット)」と火を表す「Feu(フ)」を組み合わせ「pot-au-feu」と書き、これを直訳すると「火にかけた鍋」という意味になります。やわらかく煮え、甘みが引き立った具材と、その具材の旨味が溶け出したコクのあるスープが魅力の料理です。
ポトフは現在では家庭料理として親しまれていますが、中世フランスの農村にその起源があるといわれています。当時は限られた材料で栄養価の高い料理を作るために生み出された料理でしたが、時代が進むにつれて農民から貴族まで、幅広い層に愛される料理となりました。そして、シンプルな料理だからこそ、さまざまなアレンジが加えられてきたのです。
ポトフの定番具材
ポトフは、さまざまな種類の肉や野菜を煮込んで作る料理です。お好みの食材を使うことができますが、まずは定番の具材をチェックしてみましょう。
ベーコン
燻製の香りのするベーコンは、ポトフの定番具材です。旨味とコクがプラスされて、深みのある味わいに仕上がります。特にブロックベーコンを厚めに切って使うのがおすすめ!そのまま煮込んでもおいしいですが、表面に焼き目をつけてから使うと香りもより豊かになり、風味がアップします。
ソーセージ
ソーセージもポトフの定番具材で、ベーコンと同じくスープに旨味が加わり、味に深みが出ます。ただ、長時間煮込むと皮が割れて味も抜けてしまうので、ソーセージのパリッとしたジューシーな食感を楽しみたいときは、ほかの具材が煮えてから加えるようにしましょう。
キャベツ
キャベツもポトフには欠かせない具材です。じっくりと煮込むとやわらかくなりかさが減るので、たっぷりと食べられます。キャベツの甘みが溶け込んだスープはほっとする味わいですよ。
玉ねぎ
ポトフの具材といえば、先ほどご紹介したキャベツに加え、玉ねぎをイメージする方も多いのではないでしょうか。よく煮込むととろけるようなやわらかな食感になり、甘みが引き立ちます。玉ねぎはくし切りなどにして煮込んでもおいしいですが、新玉ねぎを使う場合は、切らずにまるごと入れるのがおすすめです。
にんじん
にんじんは甘さが魅力の野菜ですが、味わいだけでなく彩りのアクセントにもなるので、ポトフにぜひ使いたい食材です。皮は剥かずに、皮ごと乱切りや輪切りにして使うことができますよ。
じゃがいも
ホクホクとした食感がたまらないじゃがいもは、ポトフの人気具材です。スープの味がよく染み込むだけでなく、食べごたえもアップします。ポトフは煮込み時間が長いので、崩れにくいメークインやとうやといった品種を選ぶのがおすすめですよ。
かぶ
かぶはじっくり煮込むととろけるようにやわらかい食感になる野菜なので、ポトフにもぴったりですよ!スープの味が染み込んで、一口食べればどこかホッとするやさしい味わいを楽しめます。
ブロッコリー
ポトフの具材にブロッコリーを使うと、鮮やかな緑色がプラスされて彩りがよくなります。ブロッコリーは長時間加熱すると形が崩れてしまうので、ほどよいかたさになるまでゆでるか蒸して、後から加えるのがおすすめです。
ポトフの変わり種具材【肉・魚介類】
ポトフは定番具材だけで作ってもおいしいですが、お好みの具材をプラスしてアレンジも楽しめます。以下で、ポトフの変わり種具材をご紹介するので、見てみましょう。まずは肉や魚介類の具材です。
鶏肉
旨味のある鶏肉は、ポトフにぴったりの具材。なかでもおすすめなのが手羽元や手羽先、手羽中といった骨付きの部位。ゼラチン質や脂肪が多く、骨からもだしがとれるため、具材にすることでスープにコクが出ます。
豚肉
旨味たっぷりの豚肉もポトフの具材におすすめです。なかでも、特に豚バラブロック肉、豚肩ロース肉は旨味が強いのでポトフによく合います。煮込むとホロホロとやわらかくなり、食べごたえもアップしますよ!
牛肉
日本ではポトフに使う肉はベーコンやソーセージが定番ですが、フランスでは牛かたまり肉を使うのが基本なのだとか。煮込むとトロッとやわらかくなる牛すね肉や、やわらかく使いやすい牛もも薄切り肉がおすすめです。
あさり
一風変わったポトフを作りたいときは、あさりを使ってみましょう。あさりの旨味がスープに溶け出し、お肉を使うポトフとは違うおいしさに!定番具材のキャベツとも相性抜群ですよ。
タラ
日本でも鍋の定番具材であるタラは、ポトフにもぴったりの具材です。淡白な味わいでありながらも旨味があり、スープの味わいがぐっと深くなります。タラは、片栗粉を薄くまぶしてから煮込むと煮崩れしにくくなりますよ。
ポトフの変わり種具材【春野菜】
寒い冬が終わる頃に食べられる春野菜には、ポトフにぴったりのものがたくさんあります。以下で、ポトフの具材におすすめの春野菜をご紹介するので、見てみましょう。
春キャベツ
春キャベツとは、3月から5月頃に出荷されるキャベツのこと。冬キャベツの葉は白っぽいのに対し、春キャベツは黄緑色をしています。また、葉がやわらかく、甘みがあるのも特徴です。
新玉ねぎ
年間を通して店頭に並ぶ玉ねぎですが、春に収穫されてすぐに出荷されたものを新玉ねぎと呼びます。辛み成分が少なく、みずみずしさがあるのが特徴で、ポトフに使うとやわらかな食感と甘みを楽しめますよ。
新じゃがいも
新じゃがいもは、一般的なじゃがいもに比べて水分を多く含んでいるのでやわらかく、みずみずしい食感が特徴です。粒が小さく皮が薄いので、表面の土を落としてそのまま煮込むことができます。
菜の花
菜の花は、葉だけではなく茎や蕾も一緒に食べる春野菜です。ほのかな苦味が旨味たっぷりのポトフにもよく合います。火が通りやすいので、一度ゆでてから煮込み終わったポトフに添えるのがおすすめです。
アスパラガス
シャキシャキとした食感とやさしい甘みが魅力のアスパラガスも、ポトフにぜひ使っていただきたい具材です。春にとれるアスパラガスは通常のものよりやわらかく、旨味やコクが増しています。おいしいアスパラガスが手に入ったら、ぜひお試しくださいね。
セロリ
特有の香りがあるセロリをポトフに入れると、風味がアップします。茎が白いものはやわらかく、緑色のものは香りが強い傾向があるので、選ぶときの参考にしてみてくださいね。
スナップエンドウ
さやが肉厚で甘みのあるスナップエンドウもポトフの具材にぴったり!鮮やかな緑色が映えて彩りがよくなります。シャキシャキとした食感を残すために、スナップエンドウは最後に加えてさっと煮るのがおすすめです。
たけのこ
たけのこは、煮込んでもシャキシャキとした歯ごたえを楽しめるので、やわらかく煮込んだ具材が多いポトフでは、食感のアクセントとなります。春を感じられる食材なので、時期になったらぜひ使ってみてくださいね。
そら豆
ふっくら大きな実と特有の香りが特徴のそら豆も、ポトフの具材におすすめ。そら豆は空気に触れると鮮度が落ちやすいので、できるだけさやに入った状態のものを買うとよいでしょう。
さやえんどう・絹さや
えんどうのさやを若いうちに収穫したものがさやえんどうです。ヘタの部分を手で折って下に引っ張ると簡単に筋が取れます。塩を入れたお湯でさっとゆでると鮮やかな緑色が引き立ちますよ。ちなみに絹さやはさやえんどうを若いうちに収穫したものです。シャキシャキとした食感で甘みがあり、ポトフにもぴったり!
ポトフの変わり種具材【夏野菜】
冬に食べる料理のイメージがあるポトフですが、夏野菜を使ったポトフもおいしいんです!続いては、夏野菜の中から、ポトフの変わり種具材を探してみましょう。
ズッキーニ
夏野菜の中でも使いやすくて人気があるズッキーニ。食感はなすに似ていますが、実はかぼちゃの仲間なんですよ。ポトフの具材にすると旨味たっぷりのスープがジュワッと染みこんで絶品!鶏肉や豚肉の旨味とも相性がよいので、お好みの具材を組み合わせて作ってみてくださいね。
トマト
ポトフの具材にトマトを使うとさわやかな酸味と甘みがプラスされ、深みのある味わいに仕上がります。また、赤色の具材が入ることで見た目も鮮やかに!大きなトマトをカットして使うほか、ミニトマトをそのまま加えるのもおすすめです。
さやいんげん
鮮やかな緑色のさやいんげんをポトフに入れると、彩りもよくなること間違いなし。くったりと他の食材と一緒に煮込んでもよいですが、食感も楽しみたい方はサッとゆでた鮮やかなものを仕上げに入れるのもおすすめです。
ポトフの変わり種具材【そのほか】
上記でご紹介したもの以外にも、まだまだポトフに入れたいおすすめの変わり種具材があります。どれも手に入りやすい食材ばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
白菜
煮込むとトロッとやわらかくなる白菜も、ポトフにぜひお試しいただきたい食材のひとつ。コンソメなどを使った洋風の味つけはもちろん、和風の味つけにもよく合いますよ。
大根
日本のおでんで大定番の大根は、ポトフにもぴったりの具材です。じっくり煮込むことでスープがよく染み、やわらかな食感に仕上がります。一般的な青首大根だけでなく、皮を剥くと中心部が赤色をした紅芯大根も彩りのアクセントになるのでおすすめですよ!ただ、紅芯大根は長時間煮込むと赤い色素が溶け出してしまうので、きれいに仕上げるには煮込みすぎないようにしましょう。
しめじ
しめじをポトフに入れると、旨味がアップします。そのまま入れて煮込んでもおいしいですが、ベーコンやウインナー、その他の肉類などとあらかじめ炒めてから加えると、より旨味が増し、風味もよく仕上がりますよ。また、しめじ以外にもまいたけやエリンギなど、ほかのきのこを加えるのもおすすめです。
ポトフの変わり種具材【主食】
ポトフはおかずの一品として食卓に上ることが多いかもしれませんが、パスタを加えれば主食に変身させることもできるんです!以下でチェックしてみましょう。
パスタ
ポトフにパスタを入れるときは、通常のゆで時間より少し短めにゆでてから加えるのがおいしく仕上げるポイントです。旨味たっぷりのスープがパスタに絡んで、満足度の高い主食になりますよ。パスタの種類はお好みのものでお楽しみください。ショートパスタを少量だけ加えれば、いつもと同じようにおかずの一品として楽しむこともできるので、その日の気分や献立に合わせてお試しくださいね。
ポトフのおすすめレシピをご紹介!
さてここからは、ポトフのおすすめレシピをご紹介します。和風ポトフや、カレー風味ポトフなど、アレンジレシピもピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
簡単 じゃがいものポトフ
じゃがいもがゴロッと入った食べごたえのあるポトフのご紹介です。味つけはコンソメ顆粒と塩だけととてもシンプル!具材を切って煮込むだけで簡単に作れるので、朝食にもおすすめですよ。
白菜たっぷり 和風ポトフ
顆粒和風だしを使って、ポトフを和風な味わいに仕上げてみましょう。あっさりとしていますが鶏もも肉や野菜の旨味があるので、満足度の高い一品に仕上がっています。体も心もホッとするようなおいしいポトフです。和食の献立の一品として、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
食欲そそる カレー風味のポトフ
やさしい味わいの多いポトフにちょっぴり刺激をプラス!カレー風味のポトフはいかがでしょうか。使っている具材は定番のものばかりですが、味つけにカレー粉をプラスすることでいつもと違うスパイシーな味わいに!ぜひお試しくださいね。
何度でも食べたくなる!ポトフのアレンジを楽しもう
今回は、ポトフの定番から変わり種まで30種類の具材と、おすすめレシピをご紹介しました。ポトフはスープに溶け出した具材の旨味も楽しむ料理なので、使う具材を変えるだけで、いつもとガラッと違う味わいに仕上がることもありますよ。今回ご紹介したレシピも参考に、おうちでポトフのアレンジを楽しんでみてくださいね。
