唐揚げと竜田揚げの違いとは?それぞれの味つけや衣、揚げ方など詳しく解説!

唐揚げと竜田揚げの違いとは?それぞれの味つけや衣、揚げ方など詳しく解説!

揚げ物の定番ともいえる「唐揚げ」と「竜田揚げ」の違いをご存じですか?どちらも見た目はよく似ていますが、実は衣のつけ方や味つけ、揚げ方などに違いがあるんです!この記事では、唐揚げと竜田揚げについて、それぞれの特徴を解説します。記事の後半ではおすすめのレシピもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • 唐揚げと竜田揚げの作り方の違い
  • 味つけ
  • 揚げ方
  • 唐揚げと竜田揚げの特徴の違い
  • 唐揚げの由来
  • 竜田揚げの由来
  • 唐揚げと竜田揚げのレシピをご紹介
  • 唐揚げと竜田揚げをおうちで作ってみよう

唐揚げと竜田揚げの作り方の違い

唐揚げと竜田揚げはよく似た料理ですが、下味の味つけや衣、揚げ方に違いがあります。どんな違いがあるのか、以下で見てみましょう。

味つけ

唐揚げは、本来は何も味をつけずに揚げる料理を指します。ただ、現在唐揚げはしょうゆ、にんにく、生姜などを使った濃い目の味つけにすることが多いです。

対して竜田揚げは、必ずしょうゆやみりん、生姜などで下味をつけるのが特徴。食材にしっかりと下味がつくように、調味料に漬け込みます。

唐揚げは小麦粉を使うことが多いですが、片栗粉を混ぜたり、片栗粉だけを使って作ることもあります。

衣に使う粉の種類や割合によって食感は多少異なりますが、揚げたての唐揚げはカリッとジューシーに仕上がります。揚げた後の衣の色は明るめで、一般的にこんがりとしたきつね色になることが多いです。また、衣は時間の経過とともにしっとり感を増し、冷めてもおいしくいただけます。

対して竜田揚げは、基本的に片栗粉のみを使います。粉は食材の表面に薄く均一になるようにまぶすので、サクサクとした軽い食感になります。

揚げた後の色合いは、下味がしっかりとついているので衣の薄い部分は肉の色が濃く、衣が厚い部分は白っぽく仕上がります。片栗粉の衣は、時間が経つとサクサク感がなくなり、油っぽく感じることがあります。

揚げ方

唐揚げは、きつね色になるまでじっくりと揚げるのが特徴です。カリカリとした食感にしたいときは、仕上げに180℃程度の高温で二度揚げすることもあります。

対して竜田揚げは、唐揚げよりも短時間で一気に揚げます。下味がしっかりとついている分焦げやすいので、揚げ油の温度管理に注意が必要です。

このように唐揚げと竜田揚げは、似ているようで異なる料理です。唐揚げは小麦粉を使うことが多くてカリッとした食べ応えのある食感、竜田揚げは片栗粉を使いサクサクとした軽い食感になる傾向があります。

ただ、上記でご紹介したように本来はさまざまな違いがありますが、現在はその違いが曖昧になっている部分も多く、明確な違いはないといえるでしょう。

唐揚げと竜田揚げの特徴の違い

ここで、唐揚げと竜田揚げの特徴の違いをまとめてみましょう。

特徴 唐揚げ 竜田揚げ
主な材料

鶏肉、豚肉・魚(カレイ、鮭)、魚介類(タコ、イカゲソ、えびなど)・野菜

鶏肉、豚肉・魚(サバ、ブリなど)

・小麦粉が多い
片栗粉を使うこともある

片栗粉のみ

味つけ

本来は味つけしない
現在は濃い目の味つけが多い

甘辛く上品な味つけが多い

色味

こんがりきつね色

白っぽい

食感

外はザクっと、中はジューシー

サクサクとして軽やか

魚介類や野菜もおすすめ!

唐揚げや竜田揚げといえば鶏肉のイメージが強いですが、魚介類や野菜など、さまざまな食材で作ることができます。

【唐揚げにおすすめ】魚介類(カレイ、鮭など)

魚の場合は、カレイや鮭などの白身魚は唐揚げがおすすめです。

身がやわらかく淡白な味わいなので、ザクっとした食感の衣がよく合います。タコやイカゲソ、えびなどの旨味の強い魚介類も唐揚げにするとおいしいですよ。

【竜田揚げにおすすめ】魚介類(サバ、マグロなど)

アジやサバなどの青背の魚や、マグロやカツオ、ブリなどの赤身魚はどちらかと言えば竜田揚げが向いています。

白身魚に比べて脂が多く濃厚な味わいをもつ魚が多いので、竜田揚げの甘辛い味つけとサクサクとした軽い食感の衣がぴったりですよ。また、鱈などの白身魚もふんわりとした身の食感を活かしたいなら、サクッと軽い衣の竜田揚げもおすすめですよ。

【唐揚げにも竜田揚げにもおすすめ】野菜(根菜類)

野菜の揚げ物といえば天ぷらのイメージが強いですが、唐揚げや竜田揚げで食べるとまたひと味違ったおいしさが楽しめます。おすすめは、里芋や長芋などの芋類やかぼちゃ、ごぼうやれんこん、にんじんなどの根菜などです。

揚げるとホクホクとした食感になり、とてもおいしいですよ。唐揚げでも竜田揚げでもおいしく作れるので、衣の食感や味つけの好みで選んでみてくださいね。

唐揚げの由来

唐揚げの由来については諸説ありますが、江戸時代に中国から伝わった普茶料理(ふちゃりょうり)の「唐揚げ」がその始まりとする説があります。

この唐揚げは現代の唐揚げとは異なるもので、豆腐を小さく切って素揚げし、醤油と酒で煮た料理だったようです。

日本で外食メニューに鶏の唐揚げが誕生したのは昭和7年ごろのこと。銀座にある洋食レストラン「三笠会館」のスタッフがこの豆腐を使った唐揚げを参考にして開発した「若鶏の唐揚げ」が大ヒットし、日本中に広まっていったとされています。

竜田揚げの由来

「竜田揚げ」という名前の由来には二つの説があるようなので、以下でそれぞれ見てみましょう。

奈良県の竜田川が由来

ひとつは、奈良県を流れる竜田川に由来しているという説です。竜田川は紅葉の名所として知られる場所で、秋になると川の両岸を紅く色づいた紅葉が埋め尽くす美しい景色が見られます。

竜田揚げの肉の赤褐色の色合いと白い衣の部分のコントラストが川面に浮かぶ紅葉を連想させることから「竜田揚げ」と名付けられたのではないか、と言われているんですよ。

旧日本軍の軍艦「竜田」が由来

もう一つの説は、旧日本軍の軍艦「龍田」に由来するというものです。戦後の食糧難の時代、国から海軍へ安価でおいしい軍の料理を作るようにという命令が下りました。そこで龍田の料理長が目をつけたのが、当時安く手に入れることができたクジラ肉。

クジラ肉の生臭さを解消するために、風味の強いしょうゆとアルコールを含むみりんで味をつけて、片栗粉で揚げるという調理法を開発したのです。この調理法で作った揚げ物のおいしさが評判となって「竜田揚げ」として日本中に広まり、クジラ肉以外の食材でも使われる調理法として普及したとされています。

唐揚げと竜田揚げのレシピをご紹介

ここからは唐揚げと竜田揚げのおすすめレシピをご紹介します。生姜とニンニクの風味が食欲をそそる鶏の唐揚げや、野菜が主役になるなすの唐揚げ、黒こしょうを効かせたピリッと辛い鶏ささみの竜田揚げなど、定番からちょっと変わり種のレシピまでピックアップしました。ぜひ気になるレシピをお試しくださいね。

カリッとジューシー!鶏の唐揚げ

まずは定番の鶏の唐揚げのレシピをご紹介します。下味に使ったごま油の香ばしい香りと生姜とニンニクの風味がアクセントになり、とてもおいしいですよ!ごはんのおかずにはもちろん、お酒のおつまみとしてもおすすめなので、ぜひ作ってみてくださいね。

カジキマグロのあっさり塩麹唐揚げ

カジキマグロを使った唐揚げはいかがでしょうか。クセがなく淡白なメカジキを塩麴に漬け込むことで、あっさりとしていながらも旨味を感じる味わいに仕上がりますよ。レモンの爽やかな酸味も食欲をそそるので、ぜひお試しくださいね。

簡単なすの唐揚げ

野菜が主役に!なすの唐揚げを作ってみませんか。衣はカリッと、中はジューシーで、天ぷらとはまた違ったおいしさが楽しめますよ。めんつゆと鶏がらスープの素を使った味つけがなすとよく合い、ついつい手が伸びるおいしさです。

おつまみに 鶏ささみの黒こしょう竜田揚げ

鶏ささみで作る竜田揚げのご紹介です。淡白な味わいの鶏ささみに、甘辛い味つけとサクッと軽い食感の衣がよく合います。黒こしょうのピリッとした辛味が効いて、おつまみにぴったりの一品に仕上がりますよ。

生姜香る タラの竜田揚げ

生姜がふんわりと香る、タラの竜田揚げのレシピです。シンプルなしょうゆ味に生姜を効かせることで、タラの旨味が引き立ちますよ。サクサクとした衣とふんわりやわらかなタラの相性もよく、飽きのこないおいしさの一品です。

唐揚げと竜田揚げをおうちで作ってみよう

今回は唐揚げと竜田揚げの違いについて解説しました。現在では違いは曖昧になっている部分も多いですが、唐揚げは小麦粉を使うことが多くてカリッとした食感、竜田揚げは片栗粉を使いサクサクとした軽い食感になる傾向があります。揚げたてのおいしさは格別なので、ぜひおうちで気になるレシピをお試しいただき、食べ比べてみてはいかがでしょうか。

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