お正月にかかせない「おせち料理」。お重にぎっしり詰まった色とりどりの料理が華やかで、おめでたいですよね。エビや数の子、黒豆など、たくさん種類があるおせち料理ですが、ひとつひとつに意味がこめられているのは知っていますか?
毎年恒例のおせち!そもそもなんで“重箱”に詰めるの?親戚に話したいお正月の豆知識

今回はお正月を迎える前に知っておきたい、おせち料理についての豆知識をご紹介します。重箱に詰められるようになった理由や料理にこめられた意味など、知ればおせちがもっと好きになること間違いなし!おすすめレシピもご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
なぜ重箱に詰められるようになった?
3段の重箱に並んだ色とりどりの料理。今ではなじみ深いおせちのイメージですが、どのようなきっかけで重箱に詰められるようになったのでしょうか。
もともとおせち料理の盛り付け方には地方ごとに特色がありました。実は重箱に詰めるのは東海や近畿地方の習慣。限られた地域のものだったんです。全国的には大皿盛りや銘々のお膳に並べるのが多数派でした。なぜ重箱に詰めるスタイルが広まったかというと、昭和の中ごろにデパートや料亭が重箱に詰めたおせちの販売を始め、それが雑誌などで紹介されたことがきっかけだそうですよ。
家族や親戚に自慢できる?!おせちの種類と意味
ひとつひとつの料理に意味がこめられた「おせち料理」。豪華にお祝いするためだけでなく、願いごとや縁起などが結びついています。ここからは代表的なおせち料理とそれぞれの意味をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
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紅白なます
紅白の色が祝袋の水引に見えることから、おめでたいことを連想させます。大根やにんじんは土中に根を張ることから、家族の土台を築くことを願うともいわれます。 -
黒豆
丈夫で健康に「まめまめしく」暮らせるようにという、健康長寿の願いがこめられています。黒い色は魔除けの色とされています。 -
田作り
イワシを刻んだものを田んぼの肥料にしていたことから、この名がつけられました。豊作を祈願する料理です。 -
数の子
数多くの卵がついていることから、子孫繁栄や子宝を願う縁起物です。 -
きんとん
漢字で書くと「金団」であることから、金銀財宝を連想させます。黄色を黄金に、栗を小判に見立てています。 -
伊達巻
伊達者から、洒落た・見栄えのいい・派手なという意味を持ちます。巻物に似ていることから、学問成就や文化の繁栄を願うともいわれます。 -
焼き魚
出世魚のぶりや、「めでたい」とかけた鯛を焼いたものを入れます。 -
エビ
丸く曲がった姿から、腰が曲がるまで長生きできるようにという願いがこめられています。赤い色には縁起物や魔除けの意味もあるそうです。 -
昆布巻き
「よろこぶ」の語呂と合わせた縁起物です。昆布に「子生」の字が当てられることから、子宝を願う意味もあります。 -
紅白かまぼこ
半円状の形が日の出に似ていることから、新年に相応しいとされています。紅白の紅は魔除けや喜び、白は神聖さを表しているともいわれます。
手づくりしたい!王道おせちのレシピをご紹介
ここからは、先ほど紹介したおせち料理の中から、作りやすい3品をご紹介します。柚子を丸ごと使った華やかな紅白なますや、ひとつの鍋で具材を煮込んだ煮しめ、蒸し黒豆で手軽に作れる黒豆など、真似してみたくなるレシピをピックアップしました。
1.柚子入り 紅白なます
ゆずが香る、紅白なますを作ってみましょう。紅白の色合いが鮮やかで、パッと食卓が華やぎます。大根とにんじんのシャキッとした食感が心地よく、やみつきになるおいしさ!くり抜いたゆずの果肉を絞って果汁も余すことなく使用するので、ゆずの風味が存分に味わえる一品です。おせち料理にはもちろん和食の副菜にもぴったりです。ぜひ作ってみてくださいね。
材料(2人前)
- ゆず・・・1個
- 大根・・・150g
- にんじん・・・50g
- 塩 (塩もみ用)・・・ふたつまみ
- (A)酢・・・大さじ1.5
- (A)砂糖・・・大さじ1
作り方
1.大根、にんじんは皮をむき、千切りにします。
2.ボウルに1、塩を入れて手で揉み、10分程置きます。
3.ゆずはヘタを横にして半分に切り、置いたときに安定するように、底を薄く切り落とします。切り落とした底の皮は薄く削いで千切りにします。ゆずは中身をくり抜き、種を取り除いて果汁を絞ります。
4.別のボウルに(A)、3の果汁を入れて混ぜ合わせます。
5.2の水気を絞り、4に入れて混ぜ合わせ、10分程置いて味をなじませます。
6.3のゆずに盛り付け、3のゆずの皮をのせてできあがりです。