カレースパイスの種類｜風味の違いやそれぞれの特徴は？

深みのある本格的な味わいのカレーに欠かせない「カレースパイス」。いくつかは聞いたことがあっても、違いまではよくわからないという方も多いようです。本記事ではスパイスの効いたおいしいカレー作りに役立つ代表的なスパイスについて解説します。スパイスから作るおすすめのカレーレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

カレーに使われるスパイスは「香り」「辛味」「色」を目的に3つのタイプに分けられます。

まずは、その中でも代表的なスパイスの種類と特徴をご紹介します。スパイスの役割を理解して、カレー作りに役立ててくださいね。

ここでは、香りをつける代表的なカレースパイスをご紹介します。カレーらしいスパイシーな香りから味に深みを与えてくれる甘い香りまでさまざま。それぞれの特徴をチェックしてみましょう！

カレー特有のスパイシーな風味を持ちます。単体でもカレーの風味を強く感じ、「カレーにはクミンが入っていないと味が落ちる」と言われるほど、欠かせないスパイスのひとつです。

柑橘系の甘い香りと苦味があり、スパイス同士の風味をうまくまとめてくれる存在です。カレーに加えると、味全体にまとまりが生まれ、バランスのよい仕上がりになります。

なお、葉の部分は「パクチー」として親しまれています。

エキゾチックで甘い香りを持ちます。アップルパイなどスイーツの風味づけによく使われますが、カレーに加えることで甘くコクのある風味に仕上がります。

強くて甘い香りと刺激的な味わいが特徴です。特に肉を使ったカレーと相性がよく、適量を加えることで甘く奥行きのある風味に仕上がります。

スパイシーで甘い香りを持つスパイス。肉料理と相性がよく、ハンバーグやミートソースの香りづけなどにもよく使われます。

シナモン、クローブ、ナツメグを合わせたような、甘くスパイシーな香りが特徴です。辛味はありませんが、料理に奥行きのある風味を加えるのに役立ちます。カレーはもちろん、煮込み料理やスイーツにも幅広く使われるスパイスです。

強く爽やかな風味と苦味が特徴。乾燥した葉のまま煮込むことで、カレーに爽やかな風味をプラスしてくれます。煮込み料理やピクルス、肉や魚の臭み消しなどにも幅広く使われる万能スパイスです。ローリエやベイリーフ、月桂樹とも呼ばれます。

特有の強い香りと旨味を持ちます。カレーに加えることで、食欲をそそる風味とコクが加わりますよ。

カレー特有の辛味をプラスしてくれるスパイスをご紹介します。辛味の感じ方にもさまざまな種類があって興味深いですよ。

強い辛味とパプリカに似た風味を持つスパイスです。辛味の代表的なスパイスである唐辛子の一種で、カレーの辛さは主にこのカイエンペッパーで調節します。

ピリッと爽やかな風味が特徴です。カレーに加えることで、後味をすっきりさせてくれます。

清涼感のあるシャープな辛味が特徴で、料理にほどよい刺激を与えてくれます。カレーに加えることで、ビリビリと痺れるような辛味をプラスしてくれます。

カレーに色をつけるスパイスをご紹介します。見栄えを左右する重要なスパイスです。ぜひチェックしてみてくださいね。

土のような香りとほのかな苦味を持つ、黄色いスパイスです。カレーの色づけに使われる代表的なスパイスで、ウコンとも呼ばれます。

香りと辛味、色をつける「混合スパイス」をご紹介します。入れるだけで一気にカレーらしい味わいになる便利なスパイスですよ。

インドを代表するミックススパイスです。ガラムは「辛い」、マサラは「混合物」という意味で、各家庭ごとに配合が異なります。

通常は3〜10種のスパイスが使われますが、代表的な組み合わせはクミン、コリアンダー、カルダモン、シナモン、レッドペッパー、ターメリックの6種類です。カレーの仕上げに加えることで、一気にスパイシーな風味に仕上がります。

さまざまなスパイスをご紹介しましたが、「そんなにたくさん揃えられない！」と思う方も多いですよね。しかし、本格的なカレーを作るために必要なスパイスはそれほど多くありません。

初めてスパイスからカレーを作るという方は、クミン（香り）、ターメリック（色）、ガラムマサラ（混合）の3種類を買い揃えればOK！まずは、こちらの3種類のスパイスからカレー作りをスタートしてみましょう。

スパイスには、スパイスの原型である「ホールスパイス」と、それを粉末にした「パウダースパイス」があります。同じ種類のスパイスでも、形状によって調理方法が異なります。

ホールスパイスは調理の最初に油で炒めて、じっくりと香りを引き出します。

焦がすと香りが台無しになってしまうので、弱火〜中火で焦がさないように加熱することがポイントです。

具材を煮込んだ後に加えて、スパイシーな風味を活かします。

煮込みすぎると風味が落ちてしまうので、スパイスを加えたら短時間でサッと仕上げることがポイントです。あらかじめ必要なスパイスを合わせておくと、手早く調理することができます。

スパイスの風味をより引き立てるためには、ホールスパイスとパウダースパイスをうまく使い分けるのがポイントです。ここでは、その違いを活かす例として、簡単に作れてとってもおいしいチキンマサラカレーのレシピをご紹介します。

こちらのレシピ動画では、「クミン」のホールスパイスである「クミンシード」を最初にフライパンで炒めていますが、パウダースパイスである「クミンパウダー」は具材を煮込んだ後に加えています。このようにホールとパウダーを使い分けることで、グンとスパイシーな風味が引き立ちますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

いかがでしたか？今回はカレースパイスの種類についてご紹介しました。カレースパイスの種類や特徴を知っておくだけで、本格的なカレーがご家庭でも作れそうですよね。まずは3種類のスパイスで基本的なカレーが作ってみて、慣れてきたらカイエンペッパーで辛味をプラスしたり、カルダモンで爽やかな風味をプラスしたりと、自分好みのアレンジをお楽しみくださいね。