クリスマスやお正月など、ごちそうを作る機会が増える季節ですよね。ちょっと手の込んだ料理を作るとき、炊飯器を使うという方も多いのでは?スイッチひとつで完成するのが手軽な点ですが、しかしそこには思わぬ危険があるかもしれません。今回は「炊飯器調理」をする際に必要な注意点についてご紹介します。
「ケーキやパンも?」実は炊飯器で調理すると危険なものとは【クリスマスシーズンに警鐘】

炊飯器調理にはどんな危険が?炊飯器の仕組み
炊飯器を「ごはんを炊く」以外の用途で使う場合、その炊飯器に専用の調理モードが搭載されているか、取扱説明書を確認する必要があります。
一般的な炊飯器は、お米を炊くのに特化しています。炊きたい分のお米に見合った水を加え、その水が蒸発するまで加熱される仕組みになっているので、煮込み料理やスープなど、炊飯とは異なる料理には向きません。焦げついたり、うまく仕上がらなかったり、また、圧力式の炊飯器では圧力で材料が調圧孔にくっつき、高温の中身が吹き出したりする危険があります。
炊飯器の故障だけでなく、けがや事故にもつながる可能性のある炊飯器調理。実際にどんなことに注意すればいいか、具体的にみていきましょう。
蓋を途中で開けない
炊飯スイッチを押したあと、途中で調味や様子を見るために蓋を開けるのはやめましょう。炊飯中は蓋にロックがかかるようになっている機種もありますが、そうではない機種でも一般的に「炊飯途中で蓋を開けない」ように取扱説明書に注意書きがあります。
途中で蓋を開け、もう一度閉めるときにしっかり蓋を閉めなかったり、ロックがかかる炊飯器でも開ボタンを押すことで万が一「半ロック状態」になったりすると、加熱中に熱い中身が噴き出すことがあります。必ず取扱説明書に従いましょう。
蒸気口がふさがる可能性のある調理をしない
炊飯器特有の「密閉された空間内での加熱」という状況下で推奨されていない使い方をすると、事故につながる場合があります。とくに中身が炊飯器の蒸気口や内蓋についてしまうような調理は、逃げ場のなくなった蒸気や熱い中身が吹き出したり、突然蓋が開いたりなどの思わぬ危険もあります。よくある炊飯器調理を例に見てみましょう。
・ポリ袋や調理用シート
ブロック肉などを袋に入れて炊飯器を湯せんのように使う調理は、袋が蒸気口や内蓋にはりつき蒸気の通り道をふさいでしまう可能性があります。また調理用シートやオーブンシートなども同様の危険があります。
・野菜類や豆
葉物や野菜の皮、豆の薄皮などが蒸気口をふさぐことがあります。また炊飯器で豆をゆでると、大きな泡が出てあふれる場合があります。
・とろみや油のあるもの
カレーやシチュー、あんかけなどとろみのあるものや油が多いものは、吹き上がって蒸気口がふさがってしまったり、熱い中身が噴き出す可能性があります。また温度センサーが誤作動する場合があり、こちらも故障や事故の原因になります。
・ケーキやパンなど膨張するもの
粘度のある生地が内蓋についたり、加熱中に生地が膨らんだりすると、蒸気口をふさいでしまう場合があります。
いずれも炊飯器調理でよく見る調理法ですが、お使いの炊飯器によっては事故につながる可能性があります。取扱説明書にない調理方法は避けましょう。
安全な調理のために
炊飯器をごはんを炊く用途以外にも使えたら、一見とても便利そうですよね。調べてみると煮込み料理や、オーブンで焼くようなロースト風、デザートのケーキまでアイデアがたくさんあって、つい試したくなりますが、ぜひ一度お使いの炊飯器の取扱説明書を確認していただき、安全に料理をお楽しみください。
簡単ごちそうレシピをご紹介!
ここからは、どなたでも簡単に作れるごちそうレシピをご紹介します。電子レンジでできるミートローフ、フライパンで焼くだけのチキンソテー、市販品を組み合わせて盛り付けるだけのスコップケーキをピックアップしました。すべて30分以内で作れるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
レンジで簡単 和風ミートローフ
見た目にも華やかなミートローフをご紹介します。ミートローフは型に入れてオーブンでじっくり焼くのが伝統的な作り方ですが、何品も作るごちそうディナーのときには手をかけずに短時間で仕上げたいですよね。これなら電子レンジで手軽に作れて、ジューシーな仕上がり!断面に見えるうずらの卵がかわいらしい一品です。
材料(2人前)
- 鶏ひき肉・・・150g
- 長ねぎ・・・10cm
- うずら卵の水煮・・・6個
- (A)パン粉・・・大さじ1/2
- (A)牛乳・・・大さじ1/2
- (A)オリーブオイル・・・小さじ1
- (A)塩こしょう・・・ふたつまみ
ソース
- ケチャップ・・・大さじ2
- しょうゆ・・・小さじ1
- ベビーリーフ・・・20g
作り方
1.長ねぎはみじん切りにします。
2.うずら卵の水煮は爪楊枝で数ヶ所に穴を開けます。
3.ボウルにソースの材料を入れて混ぜ合わせます。
4.耐熱ボウルに鶏ひき肉、1、(A)を入れてこね、粘り気が出てきたら2を入れてさっくりと混ぜ、ひとまとめにします。
5.ふんわりとラップをし、600Wの電子レンジで鶏ひき肉に火が通るまで3分加熱し、ラップをしたまま粗熱を取ります。
6.食べやすい大きさに切り分け、ベビーリーフを敷いたお皿に盛り付け、3をかけて完成です。
※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら加熱時間を調整してください。必要に応じて食材に完全に火が通るまで加熱してください。
ふっくらジューシー 皮パリチキンソテー
クリスマスにはフライパンひとつで作れる、ふっくらジューシーなチキンソテーはいかがでしょうか。上手に仕上げるポイントは脂を拭き取りながらじっくり焼くこと!皮目がパリッときれいに焼けたチキンはたまりません。サイドメニューのじゃがいもも同じフライパンで焼けるので、メインの一皿がさっと簡単に作れますよ。
材料(2人前)
- 鶏もも肉・・・300g
- 塩・・・小さじ1/3
- 粗挽き黒こしょう・・・小さじ1/3
- じゃがいも (150g)・・・1個
- オリーブオイル・・・小さじ2
添え物
- クレソン・・・10g
- 粒マスタード・・・大さじ1
作り方
準備.じゃがいもは芽を取り除いておきます。
1.じゃがいもは皮付きのまま半分に切ります。
2.鶏もも肉の両面に塩、粗挽き黒こしょうをまんべんなくまぶします。
3.強火で熱したフライパンにオリーブオイルをひき、1、2を入れ、鶏もも肉の両面に焼き色がついたら弱火にして皮目を下にして、キッチンペーパーで余分な脂を拭き取りながら火が通るまで20分程度焼き、火から下ろします。
4.クレソンと粒マスタードを添えた器に盛りつけ、出来上がりです。
ココアクッキーといちごのスコップケーキ
市販品を組み合わせるだけで作れる、オーブンもフライパンも使わないスコップケーキはいかがですか?クリームチーズ、ヨーグルト、生クリームを使ったクリームは濃厚でクリーミー!ココアクッキーのザクザクとした食感がマッチしてとってもおいしいですよ。お好みのフルーツやアラザンなどを使って、デコレーションをアレンジするのもいいですね。
材料(1個分(16.5×25.5×cm))
- カステラ・・・120g
- いちご・・・10個
- クリームサンドココアクッキー・・・8枚
クリーム
- クリームチーズ・・・200g
- 無糖ヨーグルト・・・50g
- 生クリーム・・・50ml
- グラニュー糖・・・20g
- チャービル・・・適量
- 粉糖・・・適量
作り方
準備.クリームチーズを常温に戻しておきます。 いちごはよく洗い、ヘタを取っておきます。
1.カステラは一口大に切ります。
2.いちごは縦に半分に切ります。
3.クリームチーズはゴムベラでなめらかになるまでゴムベラで練ります。
4.ヨーグルト、生クリーム、グラニュー糖を加えて泡立て器で混ぜ合わせます。
5.クリームサンドココアクッキーをポリ袋に入れ、麺棒で粗めに叩きます。
6.器に1を敷き詰め、4を半量流し入れて2を半量を並べます。
7.5を敷き詰め、残りの4を流し入れ2を並べてチャービルを添えます。粉糖をかけて完成です。
楽しいホリデーシーズンは安全に!
炊飯器を使って料理をするときの注意点と、クリスマスにおすすめの簡単レシピをご紹介しました。クリスマスや冬休みに特別な料理にチャレンジするのもいいですよね。ぜひ安全に気をつけて、料理を楽しんでくださいね。