鮮やかな色合いが魅力の「三色団子」。花見団子とも呼ばれますが、どんな意味がある食べ物か知っていますか?この記事では、三色団子の特徴や歴史、色の意味、作り方について解説します。記事の後半では、お団子のおすすめレシピをご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
「三色団子の色」に込められた意味って知ってる?歴史や簡単レシピも解説🌸

- 目次
- 三色団子とは
- 三色に込められた意味
- 三色の順番の意味
- 三色団子の歴史
- 三色団子の作り方
- お家で手作り!お団子レシピ
- 春を感じられる、三色団子を食べてみよう!
三色団子とは
「三色団子」とは、春を感じさせる【ピンク色、白色、緑色】のお団子を串に刺した和菓子です。長年愛されているお菓子で、コンビニやスーパーの和菓子売り場でもよく見かける方も多いのではないでしょうか。
三色団子の色合いは、花見の桜を連想させることから、「花見団子」とも呼ばれています。串に刺さっているため、花見などの外での食事にも食べやすいというメリットがあります。
三色団子は、タレやあんこをかけず、シンプルな味わいが特徴です。お餅そのもののやさしい甘さと、モチモチとした食感を楽しめるのも魅力の一つです。
三色に込められた意味
三色団子には、ピンク、白、緑の3色が使われていますが、それぞれに深い意味が込められています。ここでは3つの説をご紹介します。
色 | 季節の象徴 | 春の象徴 | 早春の景色の象徴 |
---|---|---|---|
ピンク | 春 | 桜 | 昇る太陽 |
白 | 冬 | 白酒 | 名残雪 |
緑 | 夏 | よもぎ | 新芽 |
三色が「季節」を象徴している説
・ピンク「春」
・白「冬」
・緑「夏」
諸説ありますが、【三色は季節を象徴している】といわれています。ピンクは桜が咲く春、白は雪が降る冬、緑は葉が生い茂る夏を表しているのだとか。
💡ワンポイント豆知識💡
ここに「秋」が出てこないのですが、それにも意味があり、「秋がない」から「あきない(商い)」「飽きない」として、食べ飽きないことや、商売繁盛を祈願する意味も込めたといわれています。
三色は全て「春」を表している説
・ピンク「桜」
・白「白酒」
・緑「よもぎ」
また、【三色は全て春を表している】という説もあり、ピンクは桜、白は白酒、緑はよもぎを意味します。白酒とは、童謡「うれしいひなまつり」にも登場するように、ひな祭りなどのお祝いでよく飲まれる白っぽくて甘い味のお酒のことを指しています。
三色は「早春の景色」を表している説
・ピンク「昇る太陽」
・白「名残雪」
・緑「雪の下に芽吹いた新芽」
ほかにも、【早春の景色を表している】という説もあり、ピンクは昇る太陽、白は名残雪、緑は雪の下に芽吹いた新芽の意味を持つともいわれています。どちらの説でも、春の訪れや、生命の誕生を喜ぶ意味が込められていますね。
三色の順番の意味
三色団子の3つの色は、上からピンク、白、緑と並べる順番が決まっています。この順番は、桜の開花から花が散り、葉桜へと移り変わる様子を表しています。春の移り変わりを象徴していると言えるでしょう。
色(順番) | 象徴する意味 |
---|---|
ピンク(上) | 桜のつぼみ、春の始まり・訪れ |
白(中) | 満開の桜、清らかな雪、春の中盤 |
緑(下) | 葉桜、春から夏の新芽、春の終わりと自然の成長 |
三色団子の歴史
今ではお花見の定番ともいえる三色団子ですが、そもそもいつ頃から食べはじめられるようになったのでしょうか。三色団子のはじまりにも、いくつかの説があるのでご紹介します。
一つは、安土桃山時代に考案されたという説です。当時の武将、豊臣秀吉が京都の醍醐寺で開催した「醍醐の花見」という大規模な花見会がありました。この会をきっかけに、お花見で飲食を楽しむ習慣が広まったともいわれています。そこで、三色団子が誕生したとも言われています。会には着飾った女性も多く参加していたため、白い団子にしょうゆをかけたものより、もっと華やかでかわいらしい団子を作りたいという発想から、三色団子が考案されたのだそうです。
💡ワンポイント豆知識💡
三色団子の原型となるものは、奈良時代に考案されたという説もあります。当時、三色団子は宮廷の儀式などで用いられる神聖なものとされていましたが、時代が進むことで庶民の間でも広く親しまれるようになったようです。
三色団子の作り方
三色団子の意味や歴史についてわかったところで、三色団子の作り方をご紹介します。今年の春は、手作りの三色団子を持ってお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか!
材料
- (A)上新粉・・・220g
- (A)上白糖・・・40g
- (A)熱湯・・・150ml
- 抹茶パウダー・・・1g
- 食紅 (赤)・・・適量
- お湯 (ゆでる用)・・・適量
- 冷水・・・適量
作り方(8串分)
①ボウルに(A)を入れ、耳たぶ程度のかたさになるように混ぜ合わせる。
②①を3等分し、1つに抹茶パウダー、もう1つに食紅を加えて混ぜ合わせる。
③②で着色していない生地と、②でピンクや緑色に着色した生地をそれぞれ8等分する。
④③をそれぞれ一口大に丸め、24個の団子にする。
⑤鍋にお湯を沸かして④を5分ほどゆで、冷水にとってから水気を切る。
⑥3色の団子を1個ずつ串に刺したらできあがり。
⭐️クラシルシェフのポイント⭐️
抹茶パウダーを使って緑色に着色しましたが、乾燥よもぎやよもぎペーストを使うと、春らしい風味豊かな仕上がりになります。食紅は少量の水で溶かして生地に混ぜると均一になります。熱湯を使う際は最初に箸やカードで混ぜ、団子が浮いてきてから約1分間ゆでてください。ゆで時間は団子の大きさやお湯の量で調整しましょう。
【動画で確認】上新粉で簡単おいしい3色だんご
お家で手作り!お団子レシピ
さてここからは、おうちで作れるお団子のおすすめレシピをご紹介します。鮮やかな黄色がかわいいかぼちゃのお月見団子や、よもぎのさわやかな香りがたまらない草餅団子など、バラエティ豊かなレシピをピックアップしました。
おやつに!みたらし団子
おやつにみたらし団子を作ってみてはいかがでしょうか。香ばしく焼いた団子に、甘じょっぱいタレが絡み、とてもおいしいですよ。きび砂糖を使ったので、シンプルながらコクのある味わいを楽しめます。ぜひお試しくださいね。
お月見団子
シンプルなお月見団子のご紹介です。お月見では、満月に見立てた白くて丸いお団子を15個積み、農作物の収穫を祝います。きな粉やあんこなど、お好みのトッピングでアレンジするのもおすすめです。
もちもちカボチャのお月見だんご
黄色い見た目がかわいいお月見団子はいかがでしょうか。かぼちゃペーストを練り込んだ、鮮やかな黄色が目をひく一品。やさしい甘みのお団子に、ゆであずきやホイップクリーム、黒蜜の甘みがよく合いますよ。
だんご粉でかんたん草餅団子
よもぎパウダーを使って、草餅団子を作ってみましょう。よもぎのさわやかな風味のお団子に、上品な甘みのあんこが相性抜群!ぜひ作ってみてくださいね。
手作り笹団子
よもぎと笹の風味がたまらない、笹団子のレシピです。もっちりとしたお団子を噛むと、口の中に春らしいさわやかな香りが広がります。笹の葉は、インターネットで取り寄せすることも可能なので、見つけたらぜひチャレンジしてみてくださいね。
春を感じられる、三色団子を食べてみよう!
今回は、三色団子の特徴や色の意味、歴史、作り方などについて解説し、おうちで作れるお団子のおすすめレシピをご紹介しました。三色団子は、四季の移り変わりが美しい日本らしいお菓子でしたね!今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちでお団子を作ってみてくださいね。
