「フィリピン料理」といえば、どんな食べ物を思い浮かべますか?ハロハロは日本でも有名なフィリピン料理の一つですが、ほかにもスペインや中国などの影響を受けたバラエティに富んだ食文化があるんですよ。今回は、フィリピン料理の特徴、種類や歴史などについて解説します。記事の最後にご紹介するおすすめレシピも必見ですよ!
フィリピン料理ってどんな料理?特徴や種類、代表料理についても解説!
- 目次
- フィリピン料理の特徴とは?
- トヨ(しょうゆ)
- スーカ(酢)
- パティス(魚醤)
- バゴーン(発酵調味料)
- フィリピンの代表的な料理は?
- パンシット
- アドボ
フィリピン料理の特徴とは?
フィリピン料理は、スペインや中国などの影響を受けていると先ほどご説明しましたが、フィリピン料理の特徴にはフィリピンの気候も影響しています。フィリピンは、日本のようなはっきりとした四季がなく、常夏の国です。そのため、暑い国によく見られる甘めの味つけの料理が多いです。
また、フィリピン料理はアジアのエスニック料理の一つ。アジアのエスニック料理には辛いものが多いですが、フィリピン料理は辛い味つけより酸っぱい味つけが多いです。ここで、フィリピン料理によく使われる4つの調味料をご紹介します。
トヨ(しょうゆ)
日本のしょうゆは大豆と小麦、食塩を原料としているのに対し、フィリピンのしょうゆは大豆と塩のみで作られています。そのため、日本のしょうゆに比べて大豆の風味が濃厚で、味が濃いのが特徴です。
スーカ(酢)
一言で酢といっても、サトウキビやヤシの花の蜜、ココナッツから作られたもの、唐辛子やニンニク、玉ねぎの香りをつけたものなど、いろいろな種類があります。見た目も、透明なものや色の濃いもの、緑色やオレンジ色のものなど、さまざまです。
パティス(魚醤)
イワシと塩を漬けこみ、発酵・熟成させたものから旨味成分を抽出した魚醤。塩辛く、クセが強い味わいが特徴です。タイのナンプラーやベトナムのニョクマムも魚醤の一種で、東南アジアではよく使われる調味料です。
バゴーン(発酵調味料)
バゴーンは、魚やアミエビを塩漬けにして発酵させたペースト状の調味料です。ごはんにのせたり、野菜をディップしたり、料理の味つけに使ったりします。
フィリピンでは、和食と同じように、お米をよく食べます。パンや麺を食べるときにも、ごはんを一緒に食べるほどなんだとか。ただし、日本でよく食べているお米とは違い、細長い形でパラパラとした食感が特徴のインディカ米を使っています。
ごはんのおかずは、バラエティ豊かです。島国なので、魚介類を使った料理が多いですが、お肉を使った料理もたくさんあります。特に鶏肉料理は専門店ができるほど人気です。このあと、フィリピンの代表的な料理や定番料理をご紹介します。
フィリピンの代表的な料理は?
ここからは、フィリピンの代表的な料理や定番料理をご紹介します。主食やおかず、スイーツなど多彩なメニューがあるので、見てみましょう。
パンシット
パンシットは、フィリピン風の焼きそばのこと。鶏肉やエビ、野菜などを具材とし、パティスやカラマンシーを使って酸っぱい味つけにします。カラマンシーとは、別名「フィリピンレモン」とも呼ばれる、フィリピンや東南アジアで生産されている柑橘類です。
アドボ
アドボとは、フィリピンの家庭料理としてもよく作られている、お肉を煮込んだ料理です。肉の種類は、豚肉や鶏肉、牛肉などさまざまで、ニンニクや酢、しょうゆ、胡椒などで味つけをします。
ルンピア
エビや鶏肉、豚肉などにココナッツの実を混ぜたものを皮で包んだフィリピン風春巻きです。ひき肉や魚を野菜と一緒に包んで揚げたものを「プリト」、炒めた野菜を生春巻きで包んだものを「サリワ」と呼びます。
シニガン
シニガンは、野菜や肉、魚介類を煮込んだスープで、酸味の強い味つけが特徴です。作るお店や家庭によって具材や味つけが異なるので、さまざまなおいしさを楽しめます。
ビコ
ビコはフィリピンの定番おやつで、もち米とココナッツミルク、砂糖を煮て作ります。もちもちとした食感とココナッツの香りが特徴です。
ハロハロ
ハロハロには「混ぜこぜ」という意味があり、かき氷やアイスクリームにフルーツやナタデココ、練乳、ココナッツなどを混ぜて食べるデザートです。さまざまな食材を組み合わせて楽しめます。
ポルボロン
ポルボロンはスペイン発祥のお菓子。ホロホロと口の中で崩れるような食感が魅力で、フィリピンのお土産としても人気です。
パンデサル
スペイン語で「塩のパン」という意味のパンで、フィリピンではとってもポピュラーな食卓パンです。やさしい甘みがあるシンプルなパンなので、ジャムやバターを塗って食べます。
フィリピン料理の歴史は?
フィリピンの食文化として最も古い記録があるのは、3500年前にガガヤン州ソラナで穀物の籾殻や茎が発見されたというもの。それから現在のフィリピン料理へと発展してきた背景には、関わってきた諸外国の影響があります。
フィリピンの食文化に影響をもたらしたのは、主にスペインと中国です。そのうち、1521年から1898年の長い間、フィリピンを統治していたのがスペイン。また、フィリピンには中国の商人などもよく訪れていたので、中国の食文化も流入しました。スペインから持ち込まれた食文化が、現在のフィリピン料理に強く影響していると言われており、料理だけではなく、テーブルと椅子を使う習慣や、カトリックの行事食などもスペインから持ち込まれた文化です。
スペインの統治が終わったあとは、アメリカに統治されていた時期あり、その際にファーストフードやケーキ、サラダ、カクテルといった新しい文化も浸透したそうです。
フィリピン料理のおすすめレシピをご紹介!
ここからは、おうちで作れるフィリピン料理のおすすめレシピをご紹介します。先ほどもご紹介した、フィリピンの人気おかず「アドボ」のレシピを2つピックアップしました。チェックしてみてくださいね。
おうちで簡単エスニック 手羽元のアドボ
手羽元を使った、お手軽アドボのご紹介です。やわらかく煮込んだお肉に、酢や砂糖、しょうゆを使った甘酸っぱい味つけがよく染み、とってもおいしいですよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
ココナッツミルクでマイルドなアドボ
マイルドな味わいのアドボはいかがでしょうか。今回は、酢としょうゆで漬けこんだ手羽元を、ココナッツミルクで煮込みました。玉ねぎやニンニクの風味も加わり、まろやかで奥深い味わいですよ。ぜひお試しくださいね。
フィリピン料理を味わってみよう!
今回は、フィリピン料理の歴史や種類、代表的な料理について解説しました。フィリピン料理はごはんによく合う味つけのものが多く、献立に取り入れやすいメニューがたくさんありますよ。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ作ってみてくださいね。