北海道の郷土料理「ちゃんちゃん焼き」ってどんな料理？特徴や食べ方、レシピもご紹介！

北海道の郷土料理の一つ「ちゃんちゃん焼き」。どんな料理かご存じですか？北海道の石狩地方が発祥で、鮭や野菜を使うのが特徴の料理です。今回は、ちゃんちゃん焼きの名前の由来や特徴、作り方、食べ方について解説します。記事の後半でご紹介するちゃんちゃん焼きのおすすめレシピやアレンジレシピも必見ですよ！

ちゃんちゃん焼きとは、北海道・石狩地方で生まれた漁師料理のこと。

新鮮な鮭とキャベツやもやし、にんじんなどを鉄板で蒸し焼きにし、みそで味つけするのが特徴です。

昭和初期には、漁師がドラム缶を切って鉄板代わりにし、その場でさばいた鮭を焼いて食べたのが始まりといわれています。

「ちゃんちゃん焼き」というユニークな名前には、いくつかの説があるんですよ。

旬の鮭と野菜を鉄板に並べ、バターとみそで蒸し焼きにするだけ。

下ごしらえも複雑ではなく、漁師たちが浜辺や家ですぐに作れる手軽さから、「ちゃちゃっとできる＝ちゃんちゃん」と呼ばれるようになったといわれています。

漁師料理として生まれたちゃんちゃん焼きは、もともとお父さん（＝ちゃん）が腕をふるって作った豪快な料理。

漁から帰った父親が家族にふるまう姿が目に浮かぶような、温かい由来ですね。

鉄板の上で鮭や野菜を焼くと、ヘラと鉄板がぶつかって「ちゃんちゃん」と小気味よい音を立てます。

その音がそのまま料理名になった、という説もあります。音の響きまで料理のイメージにつながっているのは面白いですよね。

このように名前の由来にはさまざまな説がありますが、どの説もしっくりくる気がしますね。

続いて、ちゃんちゃん焼きがどんな料理か、特徴について詳しく見てみましょう。

材料は鮭と野菜。北海道で古くから親しまれてきた鮭を中心に、キャベツや玉ねぎ、にんじん、もやし、きのこ類など、季節の野菜と合わせて作ります。食材の上にバターをのせて蒸し焼きにし、みそ・砂糖・みりん・酒で味つけするのが定番です。

もともとは、鉄板で豪快に作る料理でしたが、今ではホットプレートやフライパン、アルミホイル包みなど、ご家庭でも簡単に作れる方法が広まっています。さらに鮭の代わりにホッケやタラを使ったり、チーズやマヨネーズを加えてコクを出すなど、アレンジも楽しめます。

💡ワンポイント豆知識
ちゃんちゃん焼きは、2007年に農林水産省が選定した「農山漁村の郷土料理百選」に、北海道を代表する郷土料理として選ばれています。同時に石狩鍋やジンギスカンも選ばれており、北海道の食文化を象徴する料理のひとつとされているんですよ。

続いて、ちゃんちゃん焼きの作り方やおいしい食べ方についてもチェックしてみましょう。

本来、ちゃんちゃん焼きは3枚おろしにした鮭をそのまま鉄板で豪快に焼く料理ですが、ご家庭で作る場合は手に入りやすい鮭の切り身を使うのがおすすめです。

キャベツや玉ねぎ、にんじん、ピーマン、きのこ類、その他旬の野菜などお好みで選んでみてください。キャベツはざく切り、にんじんは短冊切りなど、食べやすく火の通りやすい大きさに切りましょう。

フライパンやホットプレートに野菜と鮭を並べ、みそ・酒・砂糖・みりんを合わせたタレをかけて蓋をし、蒸し焼きにすれば完成です。

⭐️クラシルシェフのコツとポイント⭐️
最初にバターで鮭を軽く焼いてから蒸し焼きにすると、香ばしい風味がプラスされてより本格的な味わいに仕上がります。また、バターは仕上げに加えても香りが引き立つので、作り方によって風味の違いを楽しめますよ。タレを入れた後は焦げやすくなるため、火加減には注意してくださいね。

完成したちゃんちゃん焼きは、鮭の身をほぐし、タレや野菜と混ぜながらいただきます。

混ぜることで味が全体に行き渡り、野菜の甘みと鮭の旨味を存分に楽しめますよ。

さてここからは、おうちで作れるちゃんちゃん焼きのレシピをご紹介します。電子レンジを使って手軽に作れるレシピや、韓国風にアレンジしたレシピなどもピックアップしたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ごはんのおかずにぴったり！みそバタコーンのちゃんちゃん焼きはいかがでしょうか。みそだれやバターの風味が効いたちゃんちゃん焼きに、やさしい甘みのコーンが相性抜群です。ぜひ作ってみてくださいね。

アルミホイルを使ったちゃんちゃん焼きの作り方のご紹介です。具材とタレ、バターをアルミホイルで包み、蒸し焼きにしました。鮭の旨味やバターのコクが野菜に染み込み、とてもおいしいですよ。

電子レンジで手軽に作れる、ちゃんちゃん焼き風のレシピです。このレシピでは塩鮭を使っているので、調味料が少なくても十分味が調います。コクのあるみそだれや鮭の旨味で、野菜もモリモリ食べられる一品です。ぜひお試しくださいね。

ピリ辛味の韓国風ちゃんちゃん焼きを作ってみましょう。タレに、コチュジャンやごま油、すりおろしニンニクなどを加え、食欲をそそる韓国風の味つけに仕上げました。いつものバター風味のちゃんちゃん焼きとはひと味違う、パンチの効いた箸が止まらなくなる一品！ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

今回は、ちゃんちゃん焼きの発祥や特徴、作り方などについて解説し、おすすめレシピをご紹介しました。ちゃんちゃん焼きは北海道の郷土料理ですが、材料は鮭や野菜、みそといった身近なものばかりで、おうちでも簡単に作ることができます。今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひ作ってみてくださいね。