香ばしく焼いたサバとシャキシャキの野菜、パンの意外な組み合わせが絶品の「サバサンド」。トルコ・イスタンブールで人気のローカルフードですが、実はおうちでも手軽に作れるんです。この記事ではサバサンドの特徴や味わい、アレンジ方法を解説します。サバ缶を使ったサバサンドのレシピもご紹介するので、ぜひご覧くださいね。
トルコのローカルフード【サバサンド】って?特徴やサバ缶で作るアレンジレシピを紹介
- 目次
- サバサンドとは?
- サバサンドの起源
- サバサンドの具材と食べ方
- サバサンドの日本での人気
- サバサンドの魅力とは?
- サバサンドのアレンジ
- アレンジ色々!サバサンドレシピをご紹介
- おうちでもおいしいサバサンドを楽しもう
サバサンドとは?
焼いたサバと生野菜をパンに挟んだサバサンドは、トルコのイスタンブール発祥の名物サンドです。
一見意外な組み合わせに思えますが、地元の人々や観光客に長年愛されてきたローカルグルメのひとつ。近年、日本でもそのおいしさが注目され、じわじわと人気を集めています。
サバサンドの起源
サバサンドはトルコ語で「バルック・エキメッキ(Balik Ekmek)」と呼ばれており、「バルック」は魚、「エキメッキ」はパンを意味します。
19世紀中ごろにイスタンブールのエミノニュ地区で、大漁の際に市場で余ったサバを漁師が船上で焼いて売ったのが始まりなのだとか。
現在もガラタ橋周辺はサバサンドの名所として有名で、観光客が立ち寄る人気スポットとなっています。
ちなみにサバサンドに使われているサバは、かつてはトルコ近海で獲れるものでしたが、漁獲量の減少とともに輸入したものが多くなっています。
また、焼いたサバや野菜を「ラヴァシュ」という小麦粉を薄く伸ばした生地で巻いた「バルック・ドゥルム(Balik Durum)」と呼ばれるスタイルも人気です。ラップサンドのような形で、スパイスや酸味のあるソースなどで味つけされており、カラキョイ地区などを中心に人気があるそうです。
サバサンドの具材と食べ方
サバサンドはパン(バゲット)に焼いたサバとレタス、生のスライス玉ねぎ(ときにはトマトが入ることも)を挟んだシンプルなサンドイッチです。
味つけはお店のテーブルに置かれた塩とこしょう、レモン汁を好みで加えるのが一般的で、サバの旨みにレモンの酸味と野菜のシャキシャキ感が絶妙にマッチしています。
また、イスタンブールでは「トゥルシュ」と呼ばれるトルコ風ピクルスと一緒に食べることが定番です。トゥルシュはキュウリやキャベツ、唐辛子などを使った乳酸発酵や酢漬けタイプの漬物で、赤キャベツやビーツを使うと鮮やかなピンク色の漬け汁になるのが特徴。ピクルスをつまんで漬け汁を飲みながらサバサンドにかぶりつくのが「通」な食べ方とされています。
サバサンドの日本での人気
近年、日本でもサバサンドは注目を集めており、新潟県柏崎市や長崎県長崎市などではご当地グルメとして定着しつつあります。また、テレビ番組で紹介されたことからSNSでも話題となりました。サバサンドを提供するお店も日本各地に登場し、塩サバやサバ缶を使えば自宅でも手軽に作れることから、今後ますます人気は広がりそうです。
サバサンドの魅力とは?
シンプルな見た目のサバサンドですが、その味わいやボリューム感にきっと驚くでしょう。脂ののったサバの旨みとパンの組み合わせは、一度食べたら忘れられないおいしさです。
ここではサバサンドの魅力を解説します。
脂ののったサバの旨み
サバサンドの主役はなんといってもサバそのものの味わいです。
外はパリッと香ばしく、中はふっくらジューシーに焼き上げられたサバは、口に入れた瞬間豊かなコクと旨みが口いっぱいに広がります。仕上げのレモン汁がサバの脂の旨みを引き立てつつ、青魚特有のクセをほどよく和らげてくれます。レタスや玉ねぎを加えることで、さっぱりと食べられるのもうれしいポイントです。
食べ応え抜群のボリューム感
サバサンドに欠かせないパンは、トルコではバゲットのような食べ応えのあるパンがよく使われます。ここにサバと野菜をサンドすることによって、見た目以上のボリューム感が出るのです。
手軽に食べられるサンドイッチは朝食やランチにぴったりで、忙しいときに頼れるメニューとしても日常に溶け込んでいます。
手軽に楽しめる魚料理
サバサンドは手軽に魚を食べたいというときにもおすすめです。
もっと魚を食生活にとり入れたいと思っていても、下処理や調理の手間を考えるとつい敬遠しがちですよね。手に入りやすい塩サバを使ったサバサンドならお料理初心者の方も手軽に作っていただけます。また、野菜と組み合わせることで栄養バランスのよい食事が楽しめますよ。
サバサンドのアレンジ
シンプルなサバサンドはそのままでも十分おいしいですが、おうちで作るなら少し工夫してみるのもおすすめです。ここではいくつかのアレンジをご紹介しますので、お好みの食べ方を見つけてくださいね。
和風にアレンジ
サバサンドに大葉やミョウガなどの香味野菜を加えると、爽やかな風味でよりさっぱりと仕上がります。また、焼いたサバをしょうゆやポン酢で味つけしたり、わさびや柚子胡椒でアクセントをつけたりすると和の風味が広がるサバサンドになりますよ。
パンの種類をアレンジ
トルコではパンは厚みのあるバゲットが定番ですが、カリッとトーストした食パンやふわふわのコッペパン、ロールパンを使えば異なる食感を楽しめます。
ライ麦パンなら香ばしさが、ベーグルならもちもち感が加わり、それぞれ違ったおいしさが発見できますよ。
味つけや調理法をアレンジ
サバにカレー粉をまぶしてムニエルにすれば、スパイシーな香りが食欲をそそるエスニック風に。ハーブソルトやガーリックバターで洋風に仕上げたり、甘辛い照り焼き風にすれば子どもにも食べやすくなりますよ。また、サバを唐揚げやフライにするとカリッとした食感を楽しめます。
サバ缶でアレンジ
サバ缶を使えば焼く手間が省けてとっても手軽にサバサンドが作れますよ。
水煮缶は身をほぐしてマヨネーズやカレー粉などのお好みの調味料で自由に味つけを楽しめるほか、味噌煮缶や醤油煮缶ならそのまま挟むだけで和風サバサンドの完成です。
ソースやトッピングをアレンジ
ジェノベーゼソースをパンにぬってトマトを一緒に挟めばイタリアン風に、クリームチーズとディルを合わせればおしゃれなデリサンド風に変身。とろけるチーズを挟んでトーストしたり、アボカドやオリーブをプラスしたりとお好みに合わせてバリエーションを楽しめますよ。
アレンジ色々!サバサンドレシピをご紹介
サバサンドの魅力を知って、おうちでも作ってみたいと思った方も多いのではないでしょうか。ここではさまざまなアレンジを加えたサバサンドのレシピをご紹介します。
エスニック風 塩サバサンド
ナンプラーが香る野菜のマリネとパクチーがポイントのエスニック風サバサンドです。塩サバの旨みと甘酸っぱいマリネがカリッとトーストした食パンによく合い、さっぱりといただけます。紅白のマリネと緑のパクチーで見た目も華やかに仕上がりますよ。
イタリアン風サバのグリルサンド
サバの一夜干しをイタリアン風にアレンジした風味豊かなサバのグリルサンドです。バルサミコ酢と赤ワインを煮詰めた特製ソースがサバの旨みを引き立てています。厚切りのトーストを使うのでボリュームたっぷり。休日のちょっぴり贅沢なランチにいかがでしょうか。
サクッとおいしい 和風サバサンド
香ばしく焼いた塩サバにめんつゆとわさびが入ったマヨネーズソースを合わせた和風テイストのサバサンドのご紹介です。ピリッと効いたわさびに大葉とレモンの爽やかな風味がマッチした一品。カンパーニュのサクッとした軽い食感も楽しく、朝食にもぴったりですよ。
サバのタルタルバケットサンド
サバの水煮缶で作るタルタルバケットサンドはいかがでしょうか。ほぐしたサバに玉ねぎとピクルスのシャキシャキ食感がアクセント!マヨネーズとマスタードにしょうゆの風味が加わった和洋折衷の味つけが新鮮です。フランスパンに野菜と一緒に挟めば手作りタルタルのサンドイッチが完成します。
カマンベールとサバのスティックオープンサンド
サバの味噌煮缶とカマンベールチーズを組み合わせたスティックタイプのオープンサンドです。濃厚なチーズと味噌のコクがよく合い、マイルドながら奥深い味わいに。華やかな見た目なのにサッと作れるので、ちょっとしたおつまみやおもてなしにもぴったりです。
おうちでもおいしいサバサンドを楽しもう
今回はトルコのローカルフード、サバサンドの特徴や魅力、さまざまなアレンジ方法を解説し、おいしいサバサンドのレシピもご紹介しました。レモンや野菜を合わせればさっぱり、チーズやスパイスを加えればボリューム満点にと、気分やシーンに合わせて自由に楽しめる点もサバサンドの魅力です。サンドイッチの具材に迷ったら、身近なサバを使ったサバサンドを作ってみませんか。
