宮崎の郷土料理「冷や汁」とは?歴史や特徴、アレンジレシピも紹介

宮崎の郷土料理「冷や汁」とは?歴史や特徴、アレンジレシピも紹介

「冷や汁」とはどんな料理か知っていますか?魚や香味野菜を入れたみそベースの冷たい汁を、熱々のごはんにかけて食べる、宮崎県の郷土料理です。この記事では、冷や汁の歴史や材料、おいしい食べ方などを解説します。記事の後半では、冷や汁の基本的なレシピやアレンジレシピをご紹介!ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • 冷や汁ってどんな料理?
  • 冷や汁の歴史・発祥
  • 冷や汁の基本材料や作り方
  • 冷や汁を楽しむコツやアレンジ
  • 冷や汁のレシピ
  • おうちで冷や汁を作ってみよう!

冷や汁ってどんな料理?

「冷や汁」は、みそベースの冷たい汁に、ほぐした魚の身やきゅうり、みょうが、白ごまなどを加え、ごはんにかけて食べる料理です。

宮崎県の郷土料理として知られていますが、ほかの地域にも似た料理があり、それぞれ呼び名や材料が違うこともあります。

例えば、愛媛県や香川県、大分県などの冷や汁は「さつま」という呼び名。また、埼玉県や群馬県、山梨県の冷や汁は材料に魚は使わず、みそベースの冷たい汁にきゅうりや大葉、みょうがなどを加え、ごはんではなくうどんにかけて食べます。埼玉県の一部の地域ではこれを「すったて」と呼ぶこともあり、具材をすりばちですって「すりたて」を食べることが由来となっているようです。

冷や汁の歴史・発祥

冷や汁は宮崎県発祥の料理ですが、それには宮崎県の気候風土が背景にあるようです。

宮崎県は冷や汁の材料となる海の幸に恵まれ、農作物の生産にも適しています。もともとは農作業を行う人々が、麦ごはんにみそをのせ水をかけ、手早く食べていた料理が、冷や汁の原型なのだとか。それが冷や汁となり、冷たくてさっぱりとした味わいが宮崎の暑い夏の食事に好まれたことから、広く食べられるようになりました。

現在では、あまり見られない風習ですが、かつては親戚同士の会食の最後に締めの一品として冷や汁を食べることもあったそうですよ。

冷や汁の基本材料や作り方

冷や汁がどんな料理かわかったところで、基本の材料や作り方についても確認してみましょう。

基本材料

冷や汁の基本的な材料は、魚やみそ、木綿豆腐、きゅうり、大葉、みょうが、白ごま、だし汁、ごはんです。魚はアジやタイ、カマス、サバといった白身魚や青魚で、だし汁は魚の骨や昆布などでとったもの。材料やみそ、だし汁に決まりはなく、お好みの味で作ることができます。

作り方

続いて、冷や汁の作り方をご説明します。

1.魚を焼き、身をほぐす。

2.きゅうりは輪切り、みょうがや大葉は千切りにする。

3.1と白ごまをすり鉢ですり潰す。

4.3にみそを加え、すり混ぜる。

5.冷たいだし汁に4を溶かす。

6.木綿豆腐を手でちぎりながら入れる。

7.2を入れる。

8.器にごはんを盛り、7をかけたらできあがり。

【ポイント】
・すり鉢がない場合は、ボウルに焼いた魚を入れ、スプーンで身を潰してほぐすこともできます。
・豆腐を手でちぎることで断面が粗くなり、味が染みやすくなります。
・氷を入れて食べるのもおすすめですよ。

冷や汁を楽しむコツやアレンジ

冷たい汁をごはんにかけて食べる冷や汁。おいしい食べ方やアレンジ方法について見てみましょう。

冷や汁をかけるごはん

冷や汁は温かいごはんにかけてもおいしいですが、暑い日には氷を入れてキンキンに冷やして食べてもおいしいですよ。

ごはんを水で洗い、水気をよく切ってから冷や汁をかけると、サラッと食べられます。

ごはん以外にかける

埼玉県では冷や汁をうどんにかけて食べるとご説明しましたが、そうめんにかけたり、つけ汁にしてもおいしいですよ。

また、冷奴にかけたり、濃い目に仕上げた冷や汁を冷しゃぶに合わせるのもおすすめです。

材料をアレンジ

冷や汁にキムチをプラスするとピリッとした辛味が加わり、よりごはんが進む味わいに。

魚の種類を変えるだけでも味わいが変わります。宮崎県でも地域によってはかつお節を使ったり、アジの刺身をのせたりするところもあるようです。魚を焼く手間を省きたいときは、ツナ缶やサバ缶を活用するのもおすすめですよ。

また、地域によってはみそをだし汁で溶く前に焼いたり炒ったりして香ばしい風味をプラスするところもあります。

冷や汁のレシピ

さてここからは、冷や汁のおすすめレシピをご紹介します。定番の冷や汁や、ツナ缶を使った簡単冷や汁、冷や汁うどんなど、バラエティ豊かなレシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

定番 冷や汁

定番の冷や汁のレシピです。アジの旨味と香味野菜のさわやかな風味がよく合い、食欲をそそる味わい!きゅうりや豆腐の水気をしっかり切ると、味が薄まらずおいしく仕上がりますよ。

ツナで時短!冷汁風ご飯

ツナ缶を使って、手軽に冷や汁を作ってみましょう。冷や汁の基本の作り方では魚を焼く工程がありますが、今回はツナ缶を使ったので火を使う必要がありません。ササッと作れて夏の暑い日におすすめの一品ですよ。

タイのお刺身で冷や汁

ちょっと贅沢に楽しみたいときにおすすめの、タイの刺身をのせた冷や汁をご紹介します。淡白な味わいのタイに、コクのあるスープと梅肉のほのかな酸味がマッチし、クセになるおいしさ!お好みの白身魚に代えて作ることもできるので、ぜひお試しくださいね。

ツナトマトの冷や汁

こちらもツナを使った冷や汁です。トマトの酸味や、大葉やミョウガのさわやかな風味がプラスされて、暑い日でもモリモリ食べられるおいしさですよ。食べごたえがあり、満足感のある一品なので、忙しい日のランチにもおすすめです。

冷や汁うどん

ツルッと食べられる、冷や汁うどんをご紹介します。みそ味のコクのある冷たいスープとシャキシャキ食感のきゅうりがうどんの麺と相性抜群!箸がどんどん進むおいしさですよ。冷凍うどんを電子レンジで解凍すれば、火を使わずに作れるのもうれしいポイントです。

おうちで冷や汁を作ってみよう!

今回は、冷や汁の特徴や歴史、作り方、おいしい食べ方などについて解説し、おうちで楽しめる冷や汁のレシピをご紹介しました。さっぱりとした味わいで、ごはんを思わずかきこみたくなるおいしさの冷や汁。ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちで作ってみてくださいね。

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