「お湯で戻しちゃダメ！」“干し椎茸“の旨味を最大限に引き出すコツとは…

「干し椎茸」は煮物や巻きずしに入れると旨味たっぷりでおいしいですよね。そんな干し椎茸、実はお湯で戻しちゃダメって知っていましたか？今回は旨味を最大限に引き出す干し椎茸の戻し方と、おすすめのレシピをご紹介します。和食と中華のメニューからピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

干し椎茸はお湯ではなく、水で戻すのがおいしさの秘訣です。その理由は、旨味成分の減少を防ぐため！干し椎茸の旨味成分はグアニル酸。しかし、高い温度で戻すと、このグアニル酸を分解する酵素がはたらいてしまうんです。

そのため、熱湯やぬるま湯ではなく、室温に置くか冷蔵庫に入れ、水を使って戻すと干し椎茸の旨味を引き出すことができます。

覚えておきたい干し椎茸の戻し方をご紹介します。軽く汚れをとったら水に浸け4時間から6時間かけて戻します。戻し汁にも旨味が含まれるので、椎茸だけ使う場合も捨てずに出汁として料理に使ってくださいね。切り干し大根のような煮物や、中華スープに使うと味に深みが出ますよ。

材料(2枚分)

• 干し椎茸・・・2枚
• 水 (洗う用)・・・適量
• 水 (浸ける用)・・・適量

作り方

1.ボウルに干し椎茸を入れ、水を注ぎ、軽く指で汚れをこすり落とし、水気を切ります。
2.再びボウルに入れ、浸かる程度の水を加え、しっかりとラップで蓋をします。
3.4～6時間程度浸け、椎茸の身がふっくらとしたら水気を絞ります。

ここからは、干し椎茸を使った絶品レシピをご紹介します。旨味たっぷりのチャーハンや、定番の旨煮、本格的な味わいの天津飯をピックアップしました。干し椎茸ならではの味わいが堪能できますよ。

ピリ辛の味つけがクセになる、桜エビと干し椎茸のチャーハンはいかがでしょうか。桜エビ、干し椎茸、かまぼこなど旨味たっぷりの食材で仕上げました。食べる手が止まらなくなるおいしさです。オイスターソースや豆板醤を使うことで、まるでプロが作ったような本格的な味になります。お肉が入らなくても味わい深く大満足なチャーハンが完成しますよ。

材料(1人前)

• ごはん・・・200g
• 桜エビ (釜揚げ)・・・50g
• 長ねぎ・・・5cm
• 干し椎茸・・・2枚
• かまぼこ・・・40g
• 溶き卵 (Mサイズ)・・・1個分
• (A)オイスターソース・・・小さじ2
• (A)豆板醤・・・小さじ1
• (A)すりおろしニンニク・・・小さじ1/2
• (A)鶏ガラスープの素・・・小さじ1/3
• (A)塩こしょう・・・ひとつまみg
• ごま油・・・大さじ1
• 糸唐辛子・・・適量

作り方

準備.干し椎茸はパッケージの表記通りに戻し、水気を切り、軸を切り落としておきます。

1.長ねぎは小口切りにします。
2.干し椎茸、かまぼこは細切りにします。
3.中火で熱したフライパンにごま油をひき、1を入れて炒めます。香りが立ったらごはんと溶き卵を加え、さらに炒めます。
4.ごはんがほぐれてきたら2と(A)を加えて強火でさっと炒め、桜エビを加えます。全体に味がなじみ、ごはんがパラパラになったら火から下ろします。
5.器に盛り付け、糸唐辛子をのせて完成です。

鍋ひとつで作れる定番の干し椎茸の旨煮をご紹介します。ジュワッと旨味たっぷりの煮汁があふれだして、炊きたてのごはんと一緒に食べたくなる一品です。落とし蓋をすることで全体に味がしっかりと染み込みますよ。薄くスライスして、巻き寿司やちらし寿司に入れてもおいしく召し上がれます。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

材料(1人前)

• 干し椎茸・・・3個
• 水 (椎茸を戻す用)・・・150ml
• (A)戻し汁 (干し椎茸)・・・150ml
• (A)しょうゆ・・・大さじ1
• (A)酒・・・小さじ2
• (A)砂糖・・・大さじ1
• (A)昆布 (5×10cm)・・・1枚
• 小ねぎ・・・適量

作り方

1.干し椎茸は水で戻します。椎茸が柔らかくなったら、水気を軽く絞り軸を切ります。
2.鍋に1と(A)を入れて、アルミホイルなどで落とし蓋をして弱火で20分程煮ます。
3.煮汁が半分くらいになるまで煮たら、火から下ろします。
4.器にしいたけと茹で汁を盛り付け、小ねぎをのせて完成です。

天津飯はふわふわの卵ととろーりあんの相性が抜群でおいしいですよね。カニカマを使う手軽なレシピですが、干し椎茸を戻し汁ごと使うことで深みのある味わいに仕上げました。甘酸っぱい味つけはやみつきになること間違いなし！ツヤツヤと光るあんは、見ているだけでも食欲が刺激されます。干し椎茸はスライスしてあるものを使うことで戻し時間が減り、時短になりますよ。

材料(1人前)

• ごはん・・・200g
  

-----卵液-----

• 卵・・・2個
• カニカマ・・・3個
• サラダ油・・・大さじ1/2

-----あん-----

• きくらげ (乾燥)・・・3g
• 干し椎茸 (スライス)・・・5g
  

• 水 (戻す用)・・・300ml
• (B)砂糖・・・大さじ1
• (B)しょうゆ・・・大さじ1
• (B)酒・・・大さじ1
• (B)酢・・・大さじ1
• (B)ケチャップ・・・小さじ2
• (B)ごま油・・・小さじ1
• (B)鶏ガラスープの素・・・小さじ1
• 水溶き片栗粉・・・大さじ2
• さやいんげん・・・1本

作り方

準備.きくらげはパッケージの表記通りに戻しておきます。
1.干し椎茸はパッケージの表記通りに水で戻し、戻し汁を200mlほど取り分けます。きくらげは細切りにします。さやいんげんはヘタを取り除き、半分に切ります。ラップに包み、500Wの電子レンジで1分ほど加熱します。
2.卵液を作ります。カニカマはほぐしてボウルに入れ、卵と混ぜ合わせます。
3.あんを作ります。鍋に1の干し椎茸、きくらげ、(B)を入れて中火で熱します。煮立ったら水溶き片栗粉を回し入れ、かき混ぜながら熱し、とろみがついたら火から下ろします。
4.フライパンにサラダ油をひき、強火で加熱し、2を流し入れます。菜箸でかき混ぜ、半熟状になったら火から下ろします。
5.器にごはんをよそい、4をのせ、3をかけ、1のさやいんげんをのせて完成です。

※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。

※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している方はしっかりと加熱し、卵の生食を避けてください。

いかがでしたか？今回は干し椎茸の戻し方と、干し椎茸の旨味が効いたレシピをご紹介しました。早く戻すためにはお湯を使いたくなりがちですが、水で戻すことで干し椎茸の素材のよさをしっかりと引き出せます。干し椎茸は、戻し汁は出汁として、戻した椎茸は具として使える一石二鳥な食材です。ぜひ料理に使ってみてくださいね。