「台湾米」を食べたことはありますか?日本米と同じくジャポニカ米に分類されており、ふっくらとした炊きあがりとやさしい甘みが特徴です。この記事では、台湾米の魅力をはじめ、味や見た目の特徴、おいしい炊き方まで詳しく解説します。記事の後半では、台湾米を使っておいしく作れるおすすめレシピをご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
台湾米の魅力を徹底解説!日本米と似ているおいしさの理由や炊き方もご紹介
- 目次
- 「台湾米」とは?
- 台湾米の種類
- 台湾米と日本米の違い
- 台湾米の炊き方
- 台湾米で作るとおいしい料理
- 台湾米を使っておいしく作れるレシピをピックアップ!
- 台湾米を食べてみよう!
「台湾米」とは?
「台湾米」とはその名の通り、台湾で生産されたお米のことです。
お米は大きく分けると
- ジャポニカ米
- インディカ米
- ジャバニカ米
の3種類に分類されますが、台湾米は主にジャポニカ米で、一部インディカ米が含まれます。インディカ米は米粒が細長い長粒種、ジャポニカ米は米粒が短く円形に近い形をした短粒種で、日本で一般的に食べられているお米もジャポニカ米です。
台湾は温暖な気候と長い日照時間、ほどよい降水量といった自然環境に恵まれており、おいしいお米を育てるのにぴったりの環境。そんな台湾で育った台湾米は、風味豊かでほのかな甘みがあり、しっかりとした食感が感じられます。
台湾米の中でもいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なるので、このあと詳しく解説します。
台湾米の種類
それでは、台湾米の種類についてご説明します。さまざまな種類がありますが、ここでは代表的な2種類に分けてご紹介します。
蓬莱米(ポンライマイ)
蓬莱米は、炊くとモチモチとしているのが特徴のジャポニカ米で、日本のコシヒカリに近い食感です。もともと台湾にはなかった品種ですが、1927年に日本人の技術者が開発し、台湾の気候に合わせて品種改良したことで、台湾で栽培されるようになりました。蓬莱米という名前は、台湾にある「蓬莱仙島」という地名にちなんで名付けられたといわれています。
在来米(ザイライマイ)
在来米は、蓬莱米が広まる以前から栽培されていた伝統的な品種。長粒種のインディカ米で、粘り気が少なくやや硬めの食感が特徴です。先ほどご説明した蓬莱米が台湾で導入されたときに、もともとあったお米と区別するため、「在来米」と呼ばれるようになりました。
💡台湾米の品質が一目でわかる等級制度💡
台湾にはお米の品種のほかにお米の品質を示す等級制度があり、一等から三等までに分けられています。この等級は、米粒の均一さや水分含量、糠の混入度合いなどに基づいて決定されており、一等が最も品質のよいものです。お米のパッケージに「品質規格」として表示されているので、購入する際はぜひ参考にしてみてくださいね。
台湾米と日本米の違い
台湾米は、日本米とどのように違うのでしょうか。ここからは、両者のさまざまな違いについて以下の表で見てみましょう。
| 日本米 | 台湾米(短粒種) | 台湾米(長粒種) | |
|---|---|---|---|
| 種類 | 短粒種(コシヒカリなど) | 蓬莱米 | 在来米 |
| 粒の大きさや形状 | 丸みのある短い楕円形 | 丸みのある短い楕円形 | 細長い形 |
| 炊きあがりの見た目 | 真っ白で透明感のあるつやのある炊き上がり | つやは少なめで透明感は少ない | つやは少なくやや白濁している |
| 味わい | 甘みが強く、コクがある | あっさりとした味わいでで主張は控えめ | あっさりとして、ほかの料理にもなじみやすい |
| 食感 | もっちり、やわらかめ | 品種によるがもっちり〜ややしっかりめ | パラパラ、かため |
日本米と台湾米では以上のような違いがあるんですね。お好みや合わせる料理によって選んでみるのもいいですね。
💴気になるお値段は?💴
一般的に、日本米に比べ、台湾米の方が価格は安い傾向があります。最近、お米の価格が高騰している中で、台湾米を新たな選択肢として販売を始めたお店もあるようです。
台湾米の炊き方
続いて、台湾米の炊き方を見てみましょう。お米の炊き方にはいくつかの方法がありますが、台湾米は主に「炊き干し法」と呼ばれる方法で炊飯されます。
炊き干し法とは、日本でも一般的な炊き方で、お米を水で煮ながら水分を飛ばして蒸らしながら仕上げる方法です。炊き干し法についてはおなじみの方法なので知っている方も多いかもしれませんが、改めて確認してみましょう。
炊飯器を使う場合
炊飯器を使う場合は、研いだ米を内釜に入れ、目盛りまで水を注ぎ入れたら浸水させてしっかりと吸水させます。そのあと炊飯スイッチを押したら炊き上がりまで待つだけです。
鍋を使う場合
鍋で炊く場合も最初の手順は同じです。研いだ米を鍋に入れ、水を注ぎ入れて浸水させます。鍋で炊く場合は火加減を調節する必要があるので注意しましょう。最初は中火にかけ沸騰したら中火のまま少し加熱し、水分が残らない程度まで、徐々に火を弱めながら加熱していきます。炊き上がったら、蓋をしたまま蒸らすことで、ふっくらと炊き上がりますよ。
台湾米で作るとおいしい料理
日本米とは異なる特徴を持つ台湾米は、どのような料理に使うとよいのでしょうか。ここでは、台湾米の魅力をより引き立てる料理をご紹介します。
蓬莱米(ポンライマイ)
日本米に近いモチモチとした食感のある蓬莱米は、魯肉飯(ルーローハン)にぴったり。ルーローハンは、一言で言えばしょうゆベースの味つけで、細かく刻んだ豚肉を甘辛く煮込み、ごはんにかけた料理です。 地域によって見た目や味には違いがあるものの、このスタイルが基本とされています。
北部の地域では八角などの香辛料を使ったスパイシーな味わい、南部の地域では甘めの味つけが多くなっています。台湾では、おいしいルーローハンを作るポイントの一つに、モチモチのごはんを使うことがあげられているそうですよ。
在来米(ザイライマイ)
パラパラとした食感に炊き上がる在来米は、もち米と混ぜて油飯(ヨウファン)やちまき作りに使われます。油飯とは、椎茸や干しエビなどを使った台湾のおこわで、お祝い用のごはんとして食べられることもあるのだとか。
在来米はそのほかにも、ビーフンや大根餅、碗粿(ワーグイ)の材料としても使われます。碗粿(ワーグイ)とは、すりつぶしたお米に水を加え、蒸してお餅のようにした食べ物。軽食などに食べられるようです。
台湾米を使っておいしく作れるレシピをピックアップ!
さてここからは、台湾米に置き換えてもおいしくいただけるすすめレシピをご紹介します。人気の台湾グルメであるルーローハンや、鶏肉の旨味がたっぷりの海南鶏飯など、絶品レシピをピックアップしました。
本格的なルーローハン
定番の台湾グルメ、ルーローハンを作ってみましょう。じっくり煮込んだ豚バラブロック肉は、とろけるようなやわらかさでごはんがモリモリ進みます。本格的な味わいですが意外と簡単に作れるので、ぜひお試しくださいね。
ルーローハン風炊き込みご飯
炊飯器で作れる、ルーローハン風炊き込みご飯のレシピです。豚バラブロック肉をごはんと一緒に炊きこむことで、口の中でホロホロと崩れるほどやわらかく仕上がります。お肉の旨味やオイスターソースのコク、五香紛の香りがごはんにしっかりと染みわたり、おかわりが欲しくなるおいしさですよ。
フライパンで本格的に作れる!もち米の油飯
台湾のおこわ、油飯(ヨウファン)をご紹介します。コクと旨味たっぷりで箸が止まらなくなる一品。台湾米の中でもモチモチ食感の品種のお米がよく合いますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
五香粉香る台湾屋台風ご飯
台湾の屋台のごはんをおうちで作ってみましょう。ごま油や生姜、ニンニク、長ねぎ、五香粉などを使った豊かな風味が食欲をそそります。材料さえそろえればパパッと簡単に作れるので、ランチなどにもぜひ作ってみてくださいね。
3種のソースでいただく シンガポールの海南鶏飯
エスニックな味わいがたまらない、海南鶏飯のご紹介です。海南鶏飯とは、シンガポールのチキンライスのこと。ホロホロとやわらかな鶏もも肉に、ほどよい辛さのチリソースダレやさわやかなレモン醤油ダレがよく合い、とてもおいしいですよ。パラッと炊き上がるインディカ米で作るのがおすすめです。
台湾米を食べてみよう!
今回は、台湾米の種類や特徴、おいしい食べ方について解説し、台湾米を使っておいしく作れるレシピをご紹介しました。台湾米にも、モチモチとした食感のお米とパラッと炊き上がるお米があり、料理に合わせて選べるのが魅力です。今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちで台湾米を使った料理を作ってみてくださいね。
