赤ちゃんの健やかな成長をお祝いする「初節句」。女の子ならひな祭り、男の子なら端午の節句に家族や親戚が集まって食事をするというご家庭も多いですよね。この記事では、節句に用意する食事や、生まれたばかりの場合はいつ行うのがよいかなどについて解説します。記事後半ではおすすめレシピもご紹介!ぜひ参考にしてくださいね。
「初節句」のお祝いとは?生まれたばかりの場合はどうする?おすすめレシピもご紹介

- 目次
- 「初節句」のお祝いとは?
- 女の子の場合は「ひな祭り」
- 男の子の場合は「端午の節句」
- 生まれたばかりの「初節句」はいつ?
- 初節句のお祝いの食事(女の子)
- 初節句のお祝いの食事(男の子)
- ひな祭りにおすすめのレシピをご紹介
- 端午の節句におすすめのレシピをご紹介
- 手作りの料理で初節句をお祝いしよう!
「初節句」のお祝いとは?
初節句とは、赤ちゃんが生まれて初めて迎える「節句」のこと。赤ちゃんの健やかな成長を祈り、家族や親類縁者が集まって子どもの誕生を祝う大切な行事です。
節句とは季節の節目となる日のことで、古来より健康長寿や子孫繁栄などの願いを込めた年中行事が執り行われてきました。現代に伝わる初節句は、江戸幕府が公式の祝日として制定した「五節句」という風習が元になっています。以下でその由来について詳しく見ていきましょう。
女の子の場合は「ひな祭り」
女の子の節句は3月3日の「ひな祭り」です。桃の花が咲く季節であることから「桃の節句」とも呼ばれますが、五節句の内のひとつである「上巳(じょうし)の節句」がもとになっています。
ひな祭りの歴史は古く、平安時代の「流しびな」という風習が起源とされています。これは紙の人型(ひとがた)に自身の穢れをうつして川や海に流すことで清め、無病息災を願うものでした。この風習が貴族の子供たちの間で行われていた「ひいな遊び」というおままごと遊びと結びつき、現在のひな祭りへ発展したとされています。雛人形には、流しびなと同じように子供を厄災から守る身代わりとしての役割もあるんですよ。
男の子の場合は「端午の節句」
男の子の節句は5月5日の「端午(たんご)の節句」で、祝日として唯一残っている節句です。別名「菖蒲(しょうぶ)の節句」とも呼ばれ、強い香りが邪気を払うとされる菖蒲を入れた菖蒲湯に浸かり、無病息災を祈ります。
諸説ありますが「菖蒲」の読みが武を重んじるという意味の「尚武(しょうぶ)」と同じであることから、男の子の節句として定着していったようです。兜や鎧を飾るのは武家社会から生まれた風習で、病気や事故などから子供の身を守ってくれるようにという願いが込められています。また、五月人形には、雛人形と同じように子供の厄災を引き受ける身代わりとしての意味があります。
生まれたばかりの「初節句」はいつ?
赤ちゃんの健やかな成長をお祈りする大切な初節句ですが、生まれたばかりの場合はどうすればよいのか迷いますよね。
2月生まれの女の子、4月生まれの男の子の場合、生後1か月というタイミングで初節句を迎えるため、
翌年に持ち越すのがおすすめ
です。
2、3か月前の場合も同様で、無理せずに落ち着いたタイミングで行うのがよいでしょう。
初節句のお祝いの食事(女の子)
初節句について知ったところで、お祝いの席に用意する食事をみていきましょう。まずは女の子の節句、ひな祭りからご紹介します。
ちらし寿司
ちらし寿司は、ひな祭りをはじめとしたお祝いの席に欠かせない料理のひとつですよね。えびや錦糸卵などをのせた彩り鮮やかな一品が、食卓を華やかに演出してくれます。
また、見た目の華やかさだけでなく、縁起がよいとされる食材が用いられることが多いのも特徴です。例えば、えびは「腰が曲がるまで長生きできるように」、れんこんは「先が見通せるように」、錦糸卵は「金運に恵まれるように」など、それぞれに意味が込められています。子供の健やかな成長を願う行事食にふさわしい一品です。
はまぐりのお吸い物
はまぐりの貝殻は対になっていてぴったりと合うことから、夫婦円満の象徴とされています。
ひな祭りでは女の子が良縁に恵まれますようにと願いを込めて、お吸い物をいただくのが定番です。
菱餅や桜餅
菱餅は緑・白・赤ピンク(桃色)の3色が重ねられたひし形のお餅です。季節を表現したそれぞれの色に意味があり、緑は健やかな成長、白は清浄、赤ピンク(桃色)は魔除けの願いが込められています。
現在は桜餅を食べる家庭も多いですが、桜餅にはこのような意味はなく、ピンク色の可愛らしい見た目と春を象徴するお菓子であることから定番になったようです。
ひなあられ
ひなあられは雛人形に添えるお菓子の定番ですよね。大きく分けて2種類あり、関東はうるち米が原料で表面を砂糖でコーティングした甘いポン菓子、関西はもち米が原料で塩やしょうゆで味つけしたおかきが主流です。
菱餅と同じ緑・白・赤ピンク(桃色)の3色、もしくは黄色を加えた4色で色づけされ、それぞれの色が季節を表現しているとも言われています。
甘酒(白酒)
甘酒はひな祭りに欠かせない飲み物になっていますが、本来飲むのは白酒です。もともとは邪気を払うとされる桃の花を酒に浸した「桃花酒」が飲まれていましたが、桃の花の色が引き立つように白酒を使うようになり、白酒を飲む風習に変化していったのだとか。
ただ、白酒は白く濁った甘みのある清酒で、アルコールを含むため子供は飲むことができません。そのため、代用として白酒と同じような見た目の甘酒を飲むようになったといわれています。
初節句のお祝いの食事(男の子)
続いて、男の子の節句、端午の節句の食事をご紹介します。
鯉のぼりを模した料理
実は、端午の節句にはひな祭りのように代表的な料理はありません。そのため、男の子の健やかな成長を願って飾る鯉のぼりの形を取り入れるのがおすすめです。
ちらし寿司やケーキなど、お祝いの席に欠かせない料理をアレンジすれば、子供が喜ぶこと間違いなしの一品になりますよ。また、オムライスやハンバーグなど、洋風メニューを用意するのもよいでしょう。
柏餅
端午の節句に食べるお菓子といえば、関東では上新粉で作った餅に餡を包み、柏の葉で巻いた「柏餅」が主流です。
柏の木の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特徴があります。この特徴が「家系が絶えず子孫が繫栄する」というというイメージに結びつき、縁起を担いで端午の節句に食べるお菓子として定着していったようです。
ちまき
ちまきは主に関西地方で食べられています。もち米やうるち米が原料の甘い和菓子で、笹や茅(ちがや)の葉で餅を包んで円錐型にして蒸し上げたものです。茅の葉で巻くことから「ちまき」と呼ばれるようになったといわれています。
ちまきを端午の節句に食べる風習は中国のとある政治家に関わる故事に由来しており「忠誠心のある立派な大人に育つように」という願いが込められているのだとか。ちなみに関東ではいわゆる「中華ちまき」を食べることもあるようです。
金太郎飴
五月人形として定番の金太郎には「健康で優しい子に育ってほしい」という願いが込められています。
その金太郎を模した金太郎飴は、どこを切っても切り口に金太郎の顔が現れる棒状の飴です。子供が手軽に楽しめるお菓子として用意してあげたいですね。
ひな祭りにおすすめのレシピをご紹介
ここからはひな祭りにぴったりのおすすめレシピをご紹介します。定番のちらし寿司やハマグリのお吸い物は、お祝いの席にぴったり!簡単に作れるレシピをピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
家族でワイワイ 簡単ちらし寿司
ひな祭りの定番、ちらし寿司のレシピをご紹介します。市販の素がなくても、家庭によくある調味料を混ぜ合わせるだけで簡単に作れますよ。色鮮やかで食卓が華やぐので、お祝いの席にぴったり!ぜひ作ってみてくださいね。
うまみたっぷり ハマグリのお吸い物
旨味を味わう、ハマグリのお吸い物はいかがでしょうか。ハマグリを水から入れて煮ることで出汁がしっかりと出て、絶品の味わいに!薄口しょうゆと塩のシンプルな味つけが、ハマグリの旨味を引き立てます。
切り餅で簡単 ひなあられ
今年のひな祭りには、ひなあられを手作りしてみませんか?切り餅を小さくカットしてオーブンで焼き、ポリ袋に入れてパウダーをまぶすだけなのでとっても簡単!できたてのひなあられはとてもおいしいので、ぜひお試しくださいね。
端午の節句におすすめのレシピをご紹介
続いては端午の節句におすすめのレシピをご紹介します。こいのぼりの形をした巻き寿司や柏餅など、男の子の節句にぴったりのレシピをピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
こいのぼりのパクパク巻き寿司
こいのぼりをモチーフにした巻き寿司をご紹介します。具材に味つけをしているので、しょうゆいらずでパクパク食べられますよ。卵やのり、チーズなど手に入りやすい材料で簡単に作れるので、お子様と一緒にぜひ作ってみてくださいね。
こどもの日に!簡単手作り柏餅
端午の節句の定番、柏餅のレシピです。生地に使用する上新粉は扱いやすく、捏ねて蒸すだけで簡単に作れますよ。モチモチとした食感のお餅に移った柏の葉の香りがよく、ついつい手が伸びるおいしさです。
本格派 もちもち中華ちまき
こちらは本格的な中華ちまきのレシピです。もち米を炒め煮にしてから蒸すことで、しっとりとしたモチモチの食感に仕上がります。チャーシューやタケノコなど具だくさんで食べ応えもある、おもてなしにぴったりの一品です。
手作りの料理で初節句をお祝いしよう!
子供の健やかな成長を祈る初節句は、とても大切な行事です。今回はちらし寿司や柏餅など、簡単に作れる定番の料理をご紹介しました。ぜひ気になるレシピをお試しいただき、手作りの料理でお祝いの席を盛り上げてみてはいかがでしょうか。
