調味料の「さしすせそ」ちゃんと言える?正しい順番や料理における役割について徹底解説!

調味料の「さしすせそ」ちゃんと言える?正しい順番や料理における役割について徹底解説!

料理の基本といわれる「さしすせそ」。調味料の頭文字を並べたものとしてよく知られていますよね。料理に欠かせない基本の調味料の特徴を知っておくことで、味つけするときに役立ちますよ!今回は、それぞれの調味料の役割や、さしすせその順番で入れるのがいいとされる理由について詳しく解説します。

  • 目次
  • さしすせそ(調味料)とは?
  • 【さ】砂糖
  • 【し】塩
  • 【す】酢
  • 【せ】醤油
  • 【そ】味噌
  • さしすせそはなぜその順番なのか
  • さしすせそのそれぞれの調味料の役割
  • 基本の調味料で作る簡単レシピ
  • 調味料のさしすせそは覚えておくと便利!

さしすせそ(調味料)とは?

「さしすせそ」とは、砂糖・塩・酢・しょうゆ・味噌の頭文字を順に並べた言葉です。和食をはじめとする多くの料理で、この順番に調味料を加えると味が決まりやすいといわれています。

この順番は語呂合わせだけでなく、調理の理にかなった順番でもあります。料理の基本として覚えておくと、とても便利ですよ。

【さ】砂糖

砂糖は、サトウキビやテンサイ(甜菜)などから作られます。種類によって甘さの質やコクが異なるのが特徴です。

たとえば、上白糖はクセのない甘さ、黒糖はミネラルを含む深いコクが魅力。料理によって使い分けると、味にメリハリが出ます。

【し】塩

塩は海水、岩塩、湖塩などが原料で、日本では海水塩が一般的です。製法によって「精製塩」と「自然塩」に分類されます。

精製塩は純度が高くクセがなく、自然塩はミネラル豊富で素材の味を引き立てます。どの塩を使うかによっても料理の印象は大きく変わりますよ。

【す】酢

酢は穀物や果物を発酵させて作る調味料です。さっぱりとした酸味があり、食材の臭み取りにも活用されます。日本の家庭で一般的に使われているのは「穀物酢」で、なかでも米が原料の「米酢」、玄米が原料の「黒酢」などが代表的です。

米酢はやさしい酸味で使いやすく、黒酢はコクがあり炒め物などにもぴったり。洋風料理にはりんご酢やワインビネガーもおすすめです。

【せ】醤油

しょうゆは、大豆・小麦・塩を発酵・熟成させて作られる調味料です。色合いや香り、旨味の強さによってさまざまな種類があります。

色の薄い白しょうゆや淡口しょうゆは、素材の色を活かしたい料理に最適。濃口は万能型、再仕込や溜しょうゆは刺身や煮付けに深いコクを与えてくれます。

【そ】味噌

味噌は、大豆と塩、そして米麹や麦麹を使って発酵させる日本の伝統的な調味料です。種類によって味も風味も大きく異なります。

たとえば、白味噌はやさしい甘さ、赤味噌は力強いコクが魅力です。地域ごとに特色もあるため、料理に合わせて選ぶとよりおいしく仕上がります。

さしすせそはなぜその順番なのか

さて、今回のテーマである「さしすせそ」ですが、これはただ調味料の頭文字を並べただけではないんです。実は、調理中に加える順番を表した言葉でもあります。特に煮物や炒め物では、味の染み込み方や風味の残り方に大きな違いが出てくるんですよ。

ここでは、その理由についてご紹介します。また、このさしすせその調味料以外にも和食でよく使われる「料理酒」と「みりん」の役割についても見てみましょう。

【さ】砂糖は最初に入れるのが基本

砂糖は分子が大きく、後から入れると食材に味がしみ込みにくくなるため、最初に入れるのがおすすめです。

また、砂糖の水分を保つ性質が食材をやわらかくするともいわれています。この性質を活かすために、煮物ではまず砂糖を入れて煮ることで、後から入れる塩や醤油の味もしっかり染み込むのです。

【し】塩は砂糖の後に

塩は砂糖よりも分子が小さく、食材への浸透が早いのが特徴。しかし、先に入れてしまうと食材の表面が引き締まり、砂糖が入りにくくなるため、砂糖の後に加えるのが基本です。

また、塩には素材の旨味を引き出す性質もあります。味に奥行きを出したいときは、砂糖のあとに塩をプラスして調整しましょう。

【す・せ・そ】は風味を残すため最後に

酢、醤油、味噌は、発酵食品という共通点がありますが、その風味や香りが損なわれないように後から入れます。

酢は加熱することで、酸味が飛んでまろやかになるというメリットがありますが、醤油・味噌については、加熱しすぎると焦げてしまうこともあるため、最後の方に入れるのが基本です。

料理酒・みりん

さしすせそには含まれていませんが、料理において重要な役割を担う調味料に「料理酒」と「みりん」があります。これらも、入れる順番によって料理の仕上がりに差が出ます。

料理酒は食材の臭みを消す効果や食材をやわらかくする効果があり、みりんには、煮崩れを防いだりコクを出すはたらきがあります。基本的にこれらの調味料は、アルコール分を飛ばすために一番最初もしくは砂糖と同じタイミングで入れることが多いです。

料理酒もみりんも「さしすせそ」の調味料と同じく、日本料理には欠かせない調味料なので、入れるタイミングをぜひ参考にしてくださいね。

さしすせそのそれぞれの調味料の役割

それでは、「さしすせそ」それぞれの調味料の特徴や役割についてみていきましょう。

【さ】砂糖:やさしい甘さとやわらかさをプラス

砂糖は、甘みをつけるのはもちろん、水分を保つ性質があるため食材の乾燥を防いだりやわらかくする働きがあります。

また、焼き色を付けたり照りを出す効果もあります。

【し】塩の役割:味を引き立てる

塩は料理に欠かせない基本の調味料でありながら、単に塩味をつけるだけではありません。砂糖の甘みを引き立てたり酢の酸味を和らげるなど、味のバランスを調整する性質があります。

また、塩には保存性を高める作用もあり、素材の水分を引き出して微生物の繁殖を抑える効果もあります。浅漬けや塩もみなどにも応用される、万能な調味料です。

【す】酢の役割:酸味と香りで味に変化をつける

先ほどご紹介したように、酢は果物や穀物を発酵させて作る発酵調味料です。さっぱりとした味わいに仕上げたいときに重宝します。

また、殺菌・防腐効果のほか、魚の臭みを取る作用や、食材の変色を防ぐ効果があるため、下処理でもよく使われます。

【せ】しょうゆの役割:旨味と香ばしさ

醤油は料理に旨味やコクを与え、深みのある味わいに仕上げるだけでなく、食材の風味を引き立たせたり、まろやかにするなど、味わいのバランスを調える効果があります。

また、加熱することで香ばしさが生まれ、より料理の味わいが引き立ちます。そのほかにも、肉や魚の臭み消しの効果もある、日本料理には欠かせない調味料です。

味噌

味噌も醤油と同じく、料理に旨味とコクを与える役割があります。加熱すると香りが立ち、炒め物や汁物に豊かな風味をプラスしてくれますよ。

また、肉や魚などの食材を味噌に漬けるとやわらかくなるだけでなく、食材の保存性を高める効果もあります。日本人になじみ深い味噌汁はもちろん、炒め物や漬物、また、食材にそのままつけて食べることも可能です。

基本の調味料で作る簡単レシピ

さしすせその役割や順番の理由がわかったところで、最後に砂糖、塩、酢、醤油、味噌それぞれの特徴を活かして作るおすすめのレシピをご紹介します。シンプルな具材でも、基本のに調味料を上手に組み合わせることで、風味豊かな一品ができあがり仕上がりになりますよ!

和食の定番 シンプルな肉じゃが

和食の定番といえば、やはり肉じゃがははずせませんね!砂糖を先に入れて、後からしょうゆを加えて味つけすることで、具材にしっかりと味が染み込み、大満足の肉じゃがに仕上がりますよ!

ホタテとキャベツのバター醤油炒め

しょうゆと黒こしょうを最後に加えたら、サッとひと混ぜして火を止めます。風味を残して仕上げるために、しょうゆは加熱しすぎないことがポイントです。バターの風味とコクに食欲が刺激されます。

さつまいもとエリンギの味噌バター炒め

甘じょっぱい味噌だれがたまらない!食べ応え抜群の炒め物はいかがでしょうか。バターで炒めたさつまいもとエリンギに砂糖とみそ、水を混ぜ合わせた味噌だれがよく絡んで絶品!旨味たっぷりでごはんが進みますよ。

調味料3つ レンジで豚の照り焼き風丼

火を使わずに電子レンジで作れる、豚の照り焼き丼風です。薄切りにした玉ねぎと薄切りの豚肉をしょうゆとみりんで味つけして、電子レンジで加熱するだけ!できあがった具材をごはんにのせ、その上に卵黄をのせれば、あっという間にボリューム満点の丼ができあがります。暑い日や簡単にごはんを済ませたいときにもおすすめのレシピです。

簡単 カニカマたまご

カニカマが入ったふわふわの卵焼きを作ってみましょう!溶いた卵にしょうゆと砂糖で味つけして、ほんのり甘みを感じるシンプルな味わいに仕上げました。カニカマの旨味もアクセントになっていて、ごはんによく合いますよ。包丁いらずでぱぱっと作れるので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

調味料のさしすせそは覚えておくと便利!

今回は、料理の基本といわれる調味料のさしすせそについて、それぞれの特徴や役割、入れる順番などをご紹介しました。各調味料を上手く使いこなせるようになると、料理がより一層楽しくなりますよ!それぞれの調味料の特徴を理解して、おいしい一品を作ってみてくださいね。

人気のカテゴリ