初夏にさしかかる頃、旬を迎える「大葉」。そうめんや冷奴といった夏場の料理に活躍し、清涼感あふれる爽やかな風味が魅力です。薬味や料理のアクセントに使うことが多いですが、含まれている栄養素は主役級!今回は、大葉に含まれる栄養素やおいしい大葉の選び方についてご紹介します。ぜひ毎日のお買い物やお料理の参考にしてみてくださいね。
大葉の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」

- 目次
- 大葉とシソ、何が違うの?
- 大葉の主要な栄養素はこちら
- 大葉に含まれる栄養素をチェック
- βカロテン
- ビタミンC
- ビタミンK
- おいしい大葉の選び方
- 鮮やかな緑色
大葉とシソ、何が違うの?
「シソ」とはシソ科シソ族の植物の総称で、大きく分けて「赤シソ」と「青ジソ」があります。どちらも食用ではありますが、赤シソは梅干しの色付けやドレッシング、ジュースといった加工食品に使われることが多いです。一方青ジソは香味野菜として、薬味などに使われています。
そして「大葉」は、「青ジソの葉の部分」のみを指します。実は、「大葉」とは単なる商品名。かつて青ジソの芽と葉を区別して販売するために、葉を束ねたものを「大葉」と名付けて売り出したことがきっかけだといわれています。
つまり、「大葉」と「シソ」は同じものですが、呼び名が違うだけなのです。赤ジソや青ジソの葉の部分以外は「大葉」とは呼ばないので注意してくださいね。
大葉の主要な栄養素はこちら
大葉100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。
・ エネルギー 32kcal
・ たんぱく質 3.9g
・ 脂質 0.1g
・ 炭水化物 7.5g
・ ビタミンA(βカロテン当量) 11000μg
・ ビタミンC 26mg
・ ビタミンK 690μg
・ カリウム 500mg
・ カルシウム 230mg
大葉に含まれる栄養素をチェック
大葉は単なる薬味ではありません。含まれている栄養素はとても豊富で、特にβカロテンの量は野菜の中でもトップクラス。さらにビタミンCやKなどのビタミン群やカルシウム、カリウムといったミネラル類も含まれています。中でも注目したい以下3つの栄養素の詳細や、摂取しやすい調理の仕方を解説していきます。
βカロテン
βカロテンの主な働きは、免疫機能の活性化です。抗酸化作用も兼ね備えているため、鼻や喉の粘膜、全身の皮膚を強くして、細菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぎます。
天ぷら粉で簡単に ササミと大葉のフリッター
脂溶性のビタミンのため、生よりも油で調理してから食べると吸収力がアップします。こちらのレシピを参考にしてみてくださいね。
ビタミンC
ビタミンCは、細胞を構成するコラーゲンの生成に欠かせない成分です。白血球の強化を手助けし、お肌や血管、筋肉、骨を丈夫にする働きがあります。抗酸化作用もあるので、免疫力強化にもつながりますよ。
さっぱり トマトの大葉和え
ビタミンCはβカロテンとはうってかわって、加熱すると壊れてしまうので要注意。冷ややっこやそうめんの薬味など、火を通さず生で食べることを意識しましょう。 さらに、こちらのレシピのように同じくビタミンCを多く含むトマトと一緒に食べると、吸収率がぐっと良くなりますよ。
ビタミンK
出血したときに血を固めて止血する、血液凝固作用の役目を担います。また、骨に含まれるたんぱく質を活性化する働きもあり、骨の健康維持はもちろん、形成にも不可欠な栄養素です。
納豆のたたき焼き
βカロテンと同じく脂溶性のビタミンのため、油で調理していただきます。こちらのレシピのように、大葉と同じくビタミンKを多く含む納豆と一緒に食べるとより効果がアップします。
おいしい大葉の選び方
新鮮でおいしい大葉を選ぶポイントは以下の3つです。
鮮やかな緑色
まずは全体が鮮やかな緑色かどうかを確認しましょう。黒ずんだり、黒い斑点が出ているものは鮮度が落ちている証拠です。葉の表側だけでなく、裏側も忘れずにチェックしてください。
適度な大きさでやわらかい
大きい青じそは、成長のしすぎで硬くなってしまっています。ついつい大きいものを選びたくなってしまいますが、適度なサイズで、ふわっと柔らかいものを選びましょう。
みずみずしい
みずみずしいかどうかを確認するポイントは、葉先。くるっと丸まらずピンと張っているものを選ぶようにしましょう。また、切り口の変色が無く、葉脈がまっすぐ通っているかも良品かどうかの判断基準となります。
新鮮なうちに!大葉をおいしくいただこう
大葉に含まれる栄養素と、おいしい大葉の選び方についてご紹介しました。大葉には、身体はもちろん心も元気にしてくれる栄養素がたくさん詰まっています、ポイントをしっかり押さえて、新鮮でおいしい大葉の風味とアレンジレシピを楽しんでくださいね。クラシルでは、大葉の保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。