フランスの伝統菓子のひとつである「サバラン」。ラム酒の風味がふわっと広がる大人な味わいのケーキとして、根強い人気がありますよね。今回は、サバランの特徴や名前の由来をはじめ、よく似たケーキであるババとの違いや、ホットケーキミックス生地で作るサバランレシピなどをご紹介します。
サバランとは?ババとの違いやおすすめレシピをご紹介

- 目次
- サバランとは?
- ババとの違いは?
- サバランとババ、その名前の由来は?
- サバランの作り方
- 手軽に楽しめる!おすすめのサバランレシピ
- 手軽にサバランを楽しもう!
サバランとは?
「サバラン」とはフランスの伝統菓子の一種で、リング型のブリオッシュに洋酒入りのシロップを染み込ませたケーキのことです。生クリームやカスタードクリーム、フルーツなどを飾って仕上げられることが多く、洋酒がしっかりと効いた大人な味わいのケーキとして根強い人気があります。
サバランに使われる洋酒は、ラム酒やブランデー、キルシュ、グランマルニエなどさまざまです。日本では洋酒をほんのりと効かせたものが多いですが、本場フランスでは洋酒をしっかりと効かせて芳醇な風味を楽しむのが定番なんだとか。特にパリのレストランでは、サバランを注文すると目の前で洋酒をたっぷりとかけて提供してくれる場所もあるそうですよ。
ババとの違いは?
サバランによく似たケーキに「ババ」があります。これらふたつは味も見た目もよく似ているので、違いがよく分からないとういう方も多いですよね。具体的にどのような違いがあるのか、以下で詳しく見てみましょう!
ブリオッシュの形
サバランとババの一番大きな違いは、ブリオッシュの形です。サバランはリング型のブリオッシュを使いますが、ババは円柱型でレーズン入りのブリオッシュを使うことが多いです。
洋酒の種類
ババの正式名称は「ババ・オ・ロム」で、これを日本語に訳すと「ラム酒風味のババ」になります。つまり、ババには必ずラム酒が使われますが、サバランに使われる洋酒の種類は特に決まりがありません。
トッピング
サバランは生クリームやカスタードクリーム、フルーツなどトッピングし、一方で、ババは生クリームのみのシンプルなトッピングであることが多いです。
しかし、近年はこれらの違いが曖昧になってきており、ババにレーズンを加えずに作ったり、カスタードクリームやフルーツをトッピングすることもあるようです。
サバランとババ、その名前の由来は?
サバランとババの歴史や名前の由来をチェックしてみてましょう!
サバランの由来
サバランの由来には諸説あります。ババの誕生に関わったパティシエが王の宮殿を出て、パリにストレーという自身の店を開き、1800年代半ばにババを派生させて「サバラン」を考案したという説や、先述のストレーで修行していたパティシエによって、ババをヒントに考案したという説もあります。
その名の由来は、かの有名な美食評論家である「ブリア・サバラン」に敬意を表して付けられたそうです。
ちなみに、パリのストレーは現在も営業しており、シンプルで洗練された味わいのババを楽しむことができるそうですよ。
ババの由来
ババの歴史はサバランより古く、1700年代前半にポーランドからフランスに持ち込まれたと言われています。当時はシロップ漬けのケーキではなく、ブリオッシュにレーズンを加えて焼き上げたパン菓子だったのだとか。
ただし、由来には諸説あるようです。
一つは王が好んで食べていたブリオッシュを故郷であるポーランドからフランスへ運ぶまでに固くなってしまったため、ラム酒入りシロップに浸したという説。もう一つは、王の歯が悪くなり固いものが食べられなくなってしまったため、ラム酒入りシロップに浸してやわらかくしたなど、この頃にはすでにシロップに浸していた説があり、はっきりとはわかっていません。
いずれにせよ、王はこの菓子をとても気に入り、愛読していた「アラビアン・ナイト(一千一夜物語)」の主人公である「アリ・ババ」から、その名を取って付けたのが名前の由来だと言われています。
サバランの作り方
サバランは、市販のブリオッシュを使えば簡単に作ることができます。一般的な作り方ですが、まずは水と砂糖、洋酒を煮溶かしてシロップを作り、シロップが熱いうちにブリオッシュを浸してしっかりと染み込ませます。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし、生クリームやカスタードクリーム、フルーツなどをトッピングしてできあがりです!
ブリオッシュから作る場合は、ブリオッシュ型かドーナツ型を使うとかわいらしいリング形に仕上げることができます。味や見た目は変わってしまいますが、ブリオッシュはバゲットやロールパンなどほかのパンで代用することもできますよ。おうちで作りやすいケーキのひとつですので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね!
手軽に楽しめる!おすすめのサバランレシピ
さてここからは、おすすめのサバランレシピをご紹介します。どのレシピもラム酒を使っています。アルコールが苦手な方や妊娠中の方、お子様がいる場合はご注意くださいね。
フランスパンで いちごのサバラン
フランスパンで手軽に作れる、いちごのサバランです。作り方はとても簡単で、フランスパンをラム酒入りのシロップに浸し、生クリームやいちごをトッピングするだけ!シロップがじゅわーっと溢れる大人な味わいは、一度食べたらやみつきになること間違いありませんよ!
HMでつくる サバラン
サバランを手軽に楽しみたいときは、ホットケーキミックスを使うのがおすすめです!ホットケーキミックスにバターや卵を加えて焼き上げることで、まるでブリオッシュのように甘くふんわりとした食感に仕上げることができますよ!生クリームのみのシンプルなトッピングで、ラム酒の風味を存分にお楽しみくださいね。
芳醇な香り オレンジサバラン
芳醇な風味がたまらない!オレンジサバランはいかがでしょうか。ラム酒とオレンジはとても相性がよく、シロップに加えるとフレッシュで高級感のある味わいに仕上げることができます!おもてなしの一品にぴったりですので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
手軽にサバランを楽しもう!
いかがでしたか?サバランの特徴や名前の由来、ババとの違いやおすすめのレシピなどをご紹介しました。サバランはブリオッシュに洋酒入りのシロップを染み込ませた、大人な味わいが魅力のケーキです。あまり食べたことのない方も多いかもしれませんが、その芳醇な風味はほかのケーキでは味わえないおいしさですよ!ぜひ今回ご紹介したレシピを参考にして、おうちで手軽にサバランをお楽しみくださいね。
※ご紹介しているレシピではラム酒を使用しております。アルコールが含まれますので、お子様やアルコールに弱い方、妊娠中の方、授乳中の方はご注意ください。また、運転時、スポーツ時、入浴時はアルコールの摂取をお控えください。
