お菓子作りのほか、コーヒーや紅茶を飲むときによく使う「グラニュー糖」。サラサラとした砂糖ですが、ほかの砂糖とはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、グラニュー糖の原料や特徴、上白糖や三温糖との違い・使い分けの目安、おいしく仕上げるための使い方について解説します。記事後半のおすすめレシピも必見です。
グラニュー糖とは?上白糖との違いと使い方をわかりやすく解説!
- 目次
- グラニュー糖ってどんな砂糖?
- 上白糖・三温糖・黒糖との違いは?
- グラニュー糖の使い方
- グラニュー糖を使ったおすすめレシピ
- サラサラで使いやすい、グラニュー糖を活用してみよう
グラニュー糖ってどんな砂糖?
そもそも砂糖とはどのような調味料なのでしょうか。
砂糖はさとうきびや甜菜糖(てんさいとう)の搾り汁を結晶化させたもので、大きく2種類に分けられます。
・分蜜糖(ぶんみつとう):結晶と糖蜜を分け、結晶部分だけを取り出した砂糖
・含蜜糖(がんみつとう):糖蜜を含んだまま固めた砂糖
グラニュー糖は分蜜糖のひとつで、結晶の大きさは0.2~0.7mmでサラサラとしているのが特徴です。純度が高く、クセのないすっきりとした甘さなので、素材の味や風味を損なわずに甘みをプラスできます。
また、お菓子作りやジャムなど洋菓子を作るのに適しており、お菓子のレシピではグラニュー糖と砂糖の種類を指定されているものも多くあります。
ちなみに角砂糖はグラニュー糖を固めたもので、粉砂糖はグラニュー糖をすり潰して粉状にしたものなんですよ。
日本の家庭だと、普段使いの砂糖としては上白糖がポピュラーですが、世界では「砂糖(Sugar)」といえばグラニュー糖を指すことが多いようです。
上白糖・三温糖・黒糖との違いは?
ここでは、グラニュー糖と身近な砂糖との違いをまとめてご紹介します。
とくに日本の家庭でよく使われる上白糖との違いを知っておくと、料理やお菓子作りで使い分けがしやすくなりますよ。
| 砂糖の種類 | 甘さと風味 | 向いている料理・お菓子 |
|---|---|---|
| グラニュー糖 | クセのないすっきりした甘さ |
コーヒーや紅茶、ジャム、軽く仕上げたい焼き菓子 |
| 上白糖 | コクのある甘み |
煮物・照り焼きなどの料理全般、しっとりさせたいケーキなど |
| 三温糖 | カラメル由来のコクと香ばしさ |
煮物、佃煮、照り焼きなど色とコクを出したい料理 |
| 氷砂糖 | すっきりした甘さ |
果実酒、シロップ |
| 黒糖 | 強い甘みと独特の風味 |
黒糖菓子、かりんとう、豚肉料理など |
上白糖
上白糖もグラニュー糖と同じ分蜜糖で、国内でもっとも多く生産されている砂糖です。
結晶の大きさは0.1~0.2mmとグラニュー糖より細かく、ビスコと呼ばれる糖液をふりかけて結晶化されるため、しっとりとしているのが特徴。程よいコクのある甘みで、料理やお菓子作りに幅広く使えます。
三温糖
グラニュー糖や上白糖の結晶を取り出した後の糖蜜を煮詰めたのが三温糖です。
加熱するためカラメル成分が生成し、黄褐色になります。コクのある甘みとしっかりとした風味をもつため、煮物や佃煮に向いています。
氷砂糖
氷砂糖はグラニュー糖から作られる砂糖です。
グラニュー糖を溶かした砂糖液に種となる小さな砂糖の結晶を入れ、ゆっくりと時間をかけて大きく結晶化させます。溶けるのに時間がかかるので、果実酒を作るのによく用いられます。
黒糖
黒糖は含蜜糖のひとつで、さとうきびの搾り汁を煮詰めて作られます。
強い甘みと特有の風味があり、かりんとうやパウンドケーキなどのお菓子に使われることが多いです。沖縄では豚肉などを使った料理の味つけに欠かせない砂糖なんですよ!
グラニュー糖の使い方
グラニュー糖はサラサラとしていて溶けやすい性質をもち、クセのないすっきりとした甘さのため、コーヒーや紅茶など香りを楽しみたい飲み物に入れるのに適しています。
また、溶けやすくダマになりにくいため、お菓子作りにも向いています。ビスケットやスポンジケーキのような軽く仕上げたい焼き菓子に最適です。
上白糖よりも焦げにくいので、強い焼き色がつきにくいのも特徴のひとつ。素材に均一に混ざりやすいので、卵白や生クリームの泡立てに使うときめ細かくきれいに仕上がります。
最近は、お菓子作りに使いやすい、極めて結晶が細かい「微粒子グラニュー糖」も販売されているので、メレンゲや繊細な焼き菓子にはそういった商品を選ぶのもおすすめです。
一方で、煮物や照り焼きなどコクや照りをしっかり出したい料理には、上白糖のほうが向いている場合もあります。
・素材の香りや色を活かしたい → グラニュー糖
・コクや照り、しっとり感を出したい → 上白糖
といったイメージで、レシピに砂糖の種類の指定がない場合は使い分けてみてくださいね。
グラニュー糖を使ったおすすめレシピ
ここからは、グラニュー糖を使ったおすすめレシピをご紹介します。ドーナツやクッキーなどのお菓子や、ジャムやフルーツソースのレシピをピックアップしました。ぜひ気になるレシピをお試しくださいね。
シュガークリームバゲット
甘くてクセになる、シュガークリームバゲットのレシピをご紹介します。無塩バターにグラニュー糖を混ぜて、バゲットに塗るだけなのでとっても簡単!香ばしく焼いたバゲットに濃厚なクリームがよく合い、ついつい手が伸びるおいしさですよ。粒子の細かいグラニュー糖を使うことで、舌ざわりなめらかなクリームと、シャリっとした食感の両方が楽しめます。
ふわふわ ツイストドーナツ
手ごねで作るツイストドーナツはいかがでしょうか。ふわふわのドーナツに粒子の細かいグラニュー糖をまぶして、やさしい甘さに仕上げました。グラニュー糖のすっきりした甘さで、油っぽさを感じにくく、軽い後味に仕上がります。少し手間はかかりますが、揚げたてのドーナツのおいしさは格別!ぜひチャレンジしてみてくださいね。
サクほろ アイスボックスクッキー
サクサクほろほろの食感がたまらない、アイスボックスクッキーを作ってみませんか?生地の周りにグラニュー糖をつけて焼くことで、見た目がきれいに仕上がるだけでなくシャリシャリとした食感も楽しむことができますよ。
レモンマーマレードジャム
レモンで作るマーマレードジャムのレシピです。レモンを丸ごと使うことで、皮のほろ苦さと爽やかな酸味が楽しめる絶品のジャムに仕上がりますよ。パンに塗るだけでなく、ヨーグルトやケーキのトッピングとしてもおすすめです。
とろとろサッパリないちごソース
手軽に作れる、いちごソースのレシピをご紹介します。ジャムほど甘くなく、いちごのさっぱりとした甘みと程よい酸味が楽しめますよ。小粒のいちごがたくさん手に入ったときにぜひ作ってみてくださいね。
サラサラで使いやすい、グラニュー糖を活用してみよう
グラニュー糖は飲み物に入れて使うイメージが強いですが、クセのないすっきりとした甘みで、お菓子やジャムなどに幅広く使うことができる調味料です。上白糖よりもサラサラとしていて溶けやすく、焼き色がつきにくいので、素材の香りや色を生かしたいときはグラニュー糖、コクや照りを出したいときは上白糖というように使い分けると、いつもの料理やお菓子がもっとおいしく仕上がりますよ。ぜひご紹介したレシピも参考にしていただき、日々のお菓子作りなどに活用してみてくださいね。
