クリスマスにもぴったりな「ローストビーフ」。おうちだとなかなか上手に作れずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、失敗しないローストビーフの作り方とおすすめレシピをご紹介します。しっとりやわらかい食感に仕上げるためのコツや加熱のポイントは必見ですよ!ぜひチャレンジしてみてくださいね。
失敗しない「ローストビーフ」の作り方を徹底解説!コツやレシピも管理栄養士がご紹介!
- 目次
- 失敗しないローストビーフ作りのポイント
- 代表的な調理法「低温調理」
- 調理前の筋切りや穴あけは避ける
- 加熱の注意点と食中毒リスク
- ローストビーフの作り方を詳しく解説!
- ローストビーフはどこの国の料理なの?
- 基本からアレンジまで!ローストビーフのおすすめレシピ
- おいしいローストビーフを作ってみよう!
失敗しないローストビーフ作りのポイント
ローストビーフを自宅でしっとりジューシーに仕上げるのは意外と難しいですよね。そこで失敗を防ぎ、おいしく作るためのポイントを押さえることが大切です!今回は、「低温調理」を中心に、安全にやわらかく仕上げるコツをご紹介します。
代表的な調理法「低温調理」
ローストビーフの代表的な調理法のひとつに「低温調理」があります。低温調理とは、食材を湯煎やオーブンで低い温度に保ち、長い時間をかけて加熱する調理法のことです。ローストビーフを低温調理で作ると、しっとりとやわらかく仕上げることができるのです。
調理前の筋切りや穴あけは避ける
肉をやわらかくするために筋切りやフォークで穴を開ける方法がありますが、細菌が内部に入り込む恐れがあるため、切り込みは入れずに調理することも重要なポイントです。
加熱の注意点と食中毒リスク
加熱不足になると、食中毒のリスクが高まるため、 肉の中心部まで十分に加熱することが非常に重要
食中毒の原因になる「腸管出血性大腸菌」はブロック肉の表面にいる可能性が高いので、表面は高い温度でしっかりと加熱するようにしてください。
表面をしっかり加熱したら、内部は数値で管理します。
安全に食べるための加熱基準
「63℃」:中心温度63℃を30分保持
「70℃」:中心温度70℃を 3分保持
「75℃」:中心温度75℃を 1分保持
基準は「温度×保持する時間」です。上記のいずれかをお肉の中心部分で確実に守ってください。
🌟管理栄養士からのコメント🌟
外側が焼けていても、中心部が生焼けのままのことがあります。食中毒防止のためには、温度計を使って「中心温度」を必ず確認すること。低温調理をする際は、中心温度計等を用いて温度と時間の管理をしましょう。
ローストビーフの作り方を詳しく解説!
ここからは、オーブンを使ったローストビーフの作り方を詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
①下味の材料を混ぜ合わせる
まずは、ボウルに下味の材料を入れて混ぜ合わせます。今回は塩、こしょう、すりおろしニンニク、オリーブオイルを使っていますが、お好みでタイムやローズマリーなどハーブをプラスしてもよいでしょう。
②牛もも肉に下味をすり込む
牛もも肉は調理の1~2時間前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておきましょう。常温に戻したら、①で作った下味を肉の全体にすり込みます。
🌟管理栄養士からのコメント🌟
冷たいままだと中心まで火が通りにくく、加熱ムラの原因になってしまいます。常温に戻すことで、ムラなく火が通りやすくなります。また、肉を扱う際は事前に手をしっかり洗い、清潔な器具やまな板を使用することも大切です。
③表面に焼き色をつける
フライパンに牛脂を入れて強火で熱し、②を入れて全面にしっかりと焼き色をつけます。このとき、菜箸ではなくトングを使うと、しっかりと肉をつかみやすく、調理がスムーズです!
🌟管理栄養士からのコメント🌟
強火でしっかり焼き色をつけることで肉の旨みや風味を閉じ込めるのと同時に、表面の細菌を減らす効果も期待できますよ。また、こまめに転がして焼くのではなく、それぞれの面をしっかり焼きつけて均等に火を通しましょう。
④120℃のオーブンでじっくりと焼く
クッキングシートを敷いた天板に③をのせ、120℃のオーブンで25分ほど焼き、そのまま20分ほど置いて粗熱を取ります。
🌟管理栄養士からのコメント🌟
低い温度で中心部までしっかりと加熱しましょう。焼きあがった肉はすぐに切るのではなく、少し落ち着かせてからカットすることで肉汁を逃さずやわらかい食感に仕上げることができますよ。
⑤赤ワインソースを作る
フライパンに赤ワイン、有塩バター、コンソメ顆粒、水を入れて中火で熱し、有塩バターが溶けてアルコールが飛んだらソースのできあがりです。ローストビーフを切り分け、中心部まで十分に加熱できているか確認したら、ソースをたっぷりとかけていただきましょう!
今回は牛もも肉500gを使いましたが、肉のサイズが大きくなる場合は、焼く時間を調整して中心部まで十分に加熱することが大切です。
詳しい工程や作り方は、こちらの動画で確認してみてくださいね。
オーブンで本格派ローストビーフ
ローストビーフはどこの国の料理なの?
「ローストビーフ」とはイギリスの伝統料理で、牛肉の塊をオーブンでじっくりと焼いた料理のことです。
かつてイギリス貴族が日曜日に牛を1頭さばいてローストビーフを作る「サンデーロースト」という習慣があったことから、ローストビーフはイギリスの食文化に深く根付いています。
基本からアレンジまで!ローストビーフのおすすめレシピ
ここからは、おすすめのローストビーフレシピをご紹介します。オーブンで焼き上げるレシピはもちろん、市販のローストビーフを使ったお手軽レシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
しっとりローストビーフのゆず胡椒マヨソース添え
オーブンでしっとりと焼き上げた、和風ローストビーフです。長ねぎ入りのしょうゆダレと爽やかなゆず胡椒マヨネーズと、2種類のソースを添えてリッチな味わいに仕上げました。ジューシーなローストビーフにかけていただけば、そのおいしさに驚くこと間違いありませんよ!
ローストビーフで 華やか洋風手まり寿司
手軽にローストビーフを楽しみたい方は、市販品を使うのがおすすめです!ローストビーフと酢飯をラップでキュッと握るだけで、おしゃれな洋風手まり寿司のできあがり!粒マスタードソースはしょうゆを加えているので、ローストビーフや酢飯と相性抜群ですよ。
贅沢 ローストビーフと半熟たまごのシーザーサラダ
シーザーサラダに市販のローストビーフをのせて、リッチな味わいに仕上げました。ドレッシングはマヨネーズや粉チーズ、レモン汁を混ぜ合わせるだけと、簡単に作ることができますよ。ローストビーフを半熟卵に絡めて、とろりと濃厚な味わいをお楽しみください!
おもてなしに ローストビーフの野菜巻き
簡単でおしゃれに見える!ローストビーフの野菜巻きはいかがでしょうか。パプリカやブロッコリースプラウトを市販のロースビーフで巻き、わさびマヨネーズをかけるだけのお手軽レシピ!お好みの野菜でアレンジすることもできますので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
おいしいローストビーフを作ってみよう!
今回は、ローストビーフの歴史をはじめ、詳しい作り方や加熱のポイント、おすすめの部位やレシピなどをご紹介しました。ローストビーフは低温調理で作るのが一般的ですが、食中毒を防ぐためには中心部まで十分に加熱することが大切です。独自のレシピで作る場合は、芯温計を活用して加熱不足にならないように注意しながら、ぜひおいしいローストビーフを作ってみてくださいね。
クラシルでは、ほかにもローストビーフのレシピや付け合わせにぴったりなレシピもご紹介しているので、ぜひそちらも合わせて参考にしてみてください。
※牛肉は新鮮なものを使ってください。食中毒の恐れがある為、中心温度75℃1分以上と同等の加熱時間を設けてください。牛肉の表面から1~2cm色が変わっているかを確認し、大きさによって加熱時間を調整してください。
※ご高齢の方や、2才以下の乳幼児、妊娠中の方、免疫機能が低下している方など、体調に不安がある方はお召し上がりにならないことをおすすめします。

