「サヨリ」の旬、いつの時期かご存知ですか?ニシンと同じく春告魚と呼ばれていますが、旬の時期は地方によって異なり、冬〜春にかけて長く楽しむことができる魚です。今回は、サヨリの特徴をはじめ、旬の時期や産地、含まれる栄養、おすすめの食べ方などをご紹介します。記事後半でご紹介する、サヨリの絶品レシピも必見です!
さよりの旬はいつ?特徴や栄養、おいしい食べ方についても解説!
- 目次
- サヨリとは?
- サヨリの旬や産地は?
- サヨリに含まれるカロリーや栄養素は?
- 【サヨリ100gあたりの栄養素】
- 高たんぱく・低脂質
- ビタミンD
- ナイアシン
- サヨリのおいしい食べ方・さばき方は?
サヨリとは?
「サヨリ」とはダツ目サヨリ科の海水魚で、サンマをスリムにしたような細長い形をした魚のこと。大きいものは体長40cm程になり、魚体は銀色で光沢がありますが、下顎の先が赤くて鋭く突き出ているのが特徴です。
サヨリは細くてきれいな魚ですが、腹を開くと真っ黒な薄膜があるので、そのギャップから「外見は美しいが、実は腹黒いやつ」という例えに使われることもあります。細く小さいものは「エンピツ」、東京を中心とした一部の地域では30~40cm程に成長したものは「カンヌキ」と呼ばれており、カンヌキは寿司屋や料亭で扱われる高級魚とされています。その身は上品な白身ですが青魚のような旨味があり、寿司屋ではひかりものの高級ネタとして人気があります。
そのため、サヨリがスーパーに並ぶことは少ないですが、旬の時期になると産地の直売所や魚屋などで購入することができるので、見かけたらぜひ手にとってみてくださいね。
サヨリの旬や産地は?
サヨリは沿岸の表層を群で泳ぐ回遊魚で、アミエビなど小さな甲殻類や動物性プランクトン、海藻などを捕食して生息しています。日本近海では北海道〜九州に広く分布しており、主な産地は石川県のほか、広島県、香川県、千葉県、茨城県などでも水揚げされています。
サヨリはニシンと同じく「春告魚」と呼ばれており、一般的には春が旬とされていますが、実際の旬は産地によって異なり、千葉県や茨城県では11〜3月頃、石川県や広島県では3〜5月頃と、比較的長く旬を楽しむことができる魚です。5月を過ぎると産卵のため味が落ちるので、おいしいサヨリが出回るのは6月上旬までと言われているんですよ。
サヨリに含まれるカロリーや栄養素は?
サヨリに含まれるカロリーは、100gあたり88kcalとほかの魚と比べて低いのが特徴です。ほかにはどのような栄養素が含まれているのか、以下で詳しく見てみましょう!
【サヨリ100gあたりの栄養素】
・エネルギー・・・・・・・・・・88kcal
・炭水化物・・・・・・・・・・・微量
・たんぱく質・・・・・・・・・・19.6g
・脂質・・・・・・・・・・・・・1.3g
・ビタミンB6・・・・・・・・・・0.33mg
・ビタミンB12・・・・・・・・・5.5μg
・ビタミンD・・・・・・・・・・3.0μg
・鉄・・・・・・・・・・・・・・0.3mg
・ナイアシン・・・・・・・・・・5.2mg
・カルシウム・・・・・・・・・・41mg
高たんぱく・低脂質
サヨリは、たんぱく質が19.6gと豊富に含まれていますが、脂質は1.3gと低いのが特徴です。脂質を控えている方にはうれしい食材といえるでしょう。
ビタミンD
ビタミンDは、強い骨を維持するために必要な栄養素のひとつです。カルシウムの吸収をサポートする働きがあるので、干物や唐揚げなど小骨ごと食べられる調理法は特におすすめです。
ナイアシン
ナイアシンとはビタミンB群の一種で、体内のエネルギー生産のほか、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをすると言われています。水に溶け出す性質があるので、お吸い物にする場合は汁ごといただくと効率よく摂取することができますよ。
サヨリのおいしい食べ方・さばき方は?
サヨリは繊細な味わいの魚なので、刺身や塩焼きなどシンプルな調理法に適しています。おすすめの調理法やさばき方をご紹介しましょう。
刺身
新鮮なサヨリは刺身でいただくのがおすすめです!透き通るような白身が美しく、青魚のような旨味があってとてもおいしいですよ。ほのかな苦味も程よいアクセントになっていて、ほかの魚では味わえない風味を楽しめます。
塩焼き
サヨリは皮目に独特の風味があるので、塩焼きにすると香ばしい風味が引き立ちます。干物やみりん干しもおいしいので、手に入ったらぜひお試しくださいね。
お吸い物
サヨリの身はクセがほとんどなく、加熱すると真っ白になるので、お吸い物の椀種にするのもおすすめです。身を結んで「結びサヨリ」にすると、見た目も美しくとろけるような食感を楽しむことができますよ。
フライ・天ぷら
サヨリをフライや天ぷらにする場合は、カンヌキと呼ばれる大ぶりのものがおすすめです。外はサクッと香ばしく、中はふっくらと上品な旨味があって格別のおいしさですよ。
唐揚げ
小ぶりのサヨリは、丸ごと唐揚げにすることができます。シンプルな塩味で、素材本来のおいしさを楽しむのがおすすめですよ。
サヨリのさばき方
サヨリをさばくときは、まず頭や内臓を取り除いて水洗いし、水気をよく拭き取ってから三枚におろします。身が細く薄いので、包丁を中骨にぴったりと添わせながらおろして、骨に身が残らないようにすることがポイントです。詳しくは、こちらの動画を参考にしてみてくださいね。
サヨリのおすすめレシピをご紹介!
サヨリについて詳しく知ると、思わず食べてみたくなりますよね!ここからは、サヨリのおすすめレシピをご紹介します。サヨリのおいしさを活かしたレシピをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
オーブンで焼く サヨリの塩焼き
サヨリのおいしさをシンプルに楽しむなら、やはり塩焼き!上品な旨味を感じる香ばしい味わいは、ほかの魚では楽しめないおいしさです。オーブンで手軽に作ることができますので、ぜひお試しくださいね。
サヨリの梅しそフライ
今晩のおかずに、サヨリの梅しそフライはいかがでしょうか。サヨリと梅は相性がよく、淡白な味わいに梅のキュッとした酸味がアクセントになっておいしいですよ!もちろん、お酒のおつまみにもぴったりです。
サヨリのカレームニエル
スパイシーな風味が食欲をそそる、サヨリのカレームニエルです。作り方はとても簡単で、サヨリに薄力粉とカレー粉をまぶしてフライパンで焼くだけ!ほかの魚でアレンジすることもできますので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
結びサヨリのお吸い物
春の訪れを感じさせる、結びサヨリのお吸い物です。サヨリは身が薄いので、結んで片栗粉をまぶしてからゆでると、ふわっととろけるような食感に仕上げることができます。あっさりと上品な味わいを、ぜひお楽しみくださいね。
上品で繊細な味わい!サヨリのおいしさを堪能しよう
今回は、サヨリの特徴をはじめ、旬の時期や産地、含まれる栄養、おすすめの食べ方やレシピなどをご紹介しました。サヨリの旬は地方によって異なり、関東では11〜3月、関西では3〜5月と、比較的長く楽しむことができます。ぜひ旬の時期に、その上品で繊細な味わいを楽しんでみてくださいね。