山椒の若芽「木の芽」とは?特徴や使い方、保存方法について解説!

山椒の若芽「木の芽」とは?特徴や使い方、保存方法について解説!

小さな葉っぱのような見た目をした「木の芽」という薬味をご存知ですか?実はその葉っぱの正体は山椒の若芽。さわやかな香りが特徴で、日本料理のあしらいによく使われています。この記事では、木の芽の味や使い方、保存方法について解説します。後半では、木の芽を使ったおすすめレシピもご紹介!ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • 木の芽の特徴は?
  • 木の芽の使い方は?
  • 木の芽の収穫時期は?
  • 木の芽の保存方法は?
  • 木の芽を使ったおいしいレシピをご紹介!
  • 料理に木の芽を使ってみよう!

木の芽の特徴は?

「木の芽」とは、春先に山椒の木に芽吹く若芽のことで「きのめ」や「このめ」と読みます。新潟県や山形県など一部の地域ではアケビの新芽を指すそうですが、この記事では前者を取り上げます。

山椒の「椒」という字には「香りがよい」「辛い」という意味があるそうで、山椒の実は文字通り、さわやかな香りとピリッとした辛味がありますよね。しかし今回のテーマである木の芽は、山椒の若芽でありながら清涼感のある香りが主な特徴で、辛味はほとんどなく、ほろ苦い風味があります。

ちなみに山椒は実や葉だけではなく、黄色い小さな花も薬味として使われることがあるんですよ。花山椒も若芽と同じく辛味は少なく、香りのよさを楽しむ薬味として使われます。

木の芽の使い方は?

さわやかな香りが特徴の木の芽。料理にはどのように使われるのでしょうか。ここでは、木の芽の使い方について解説します。

そのまま料理に添える

木の芽は葉っぱ数枚分ほどの長さに切り、魚料理や肉料理、田楽、炊き込みごはんなどに添えられます。さわやかな香りがプラスされ、緑色の小さな葉っぱがとてもかわいらしいアクセントとなり、料理が見た目よく仕上がりますよ。

刻んでふりかける

木の芽を刻むと香りが引き立ち、より清涼感のある香りを楽しめます。ソースやパスタ、揚げ物の衣など、和食から洋食まで幅広い料理に活用してみましょう。木の芽は刻むと変色しやすいので、使う直前に刻むようにしてくださいね。

木の芽みそにする

木の芽みそは、木の芽と白みそ、砂糖、みりんなどと一緒にすり鉢ですって作ります。タケノコと和えて食べることが多いですが、じゃがいもやそら豆、イカなど、ほかにも相性のよい食材はたくさんあるのでぜひお試しくださいね。

木の芽はすりおろしてから時間が経つと変色しやすく風味も落ちるので、刻んで使うときと同じように食べる直前に作るのがおすすめです。

木の芽の収穫時期は?

冒頭でも少し触れましたが、木の芽は春先に芽吹く若芽で、収穫時期は3月から4月頃となります。この若芽の時期の葉はやわらかく香りが強いのが特徴です。

また、この時期のことを「木の芽時(このめどき)」と呼びます。3~4月は気温の変化や環境の変化によって心身の不調が起こりやすい時期でもあることから、注意を促す言葉として使われているんですよ。

木の芽の収穫時期が終わると5月には花山椒、6~7月には実山椒の収穫時期になります。春先から夏の終わり頃まで、山椒は長い期間、移り変わる季節とともに姿を変えて私たちを楽しませてくれます。

木の芽の保存方法は?

木の芽は収穫後は鮮度が落ちやすい食材です。買うときには、黒ずんでいない鮮やかな緑色をしていて、みずみずしいものを選びましょう。買ってきた木の芽は、濡らしたキッチンペーパーに包み、保存袋に入れてから冷蔵庫に入れることで、乾燥を防いでおいしく保存することができますよ。

ちなみに木の芽は「経木(きょうぎ)」と呼ばれる薄い木の板でできた箱で販売されることが多いです。経木は昔ラップ代わりに使われていた伝統的な包装材で、飲食店ではこの経木でできた箱に木の芽を入れ、霧吹きなどで箱全体を濡らし、ラップでしっかりと包んで保存しているのだとか。

木の芽は乾燥に弱い食材なので、手に入れたらぜひ上記の方法で保存してくださいね。

木の芽を使ったおいしいレシピをご紹介!

さてここからは、木の芽を使ったおすすめレシピをご紹介します。やさしい味わいの筍と枝豆の炊き込みごはんや、お酒のおつまみにもぴったりのカツオの角煮など、木の芽のさわやかな香りを活かした絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

タケノコと牛肉の山椒炒め

山椒をピリッと効かせた、タケノコと牛肉の山椒炒めを作ってみましょう。旨味たっぷりの牛肉と歯切れのよいタケノコに、山椒の辛味と木の芽のさわやかな香りが相性抜群です!食べごたえがあり、ごはんのおかずにもぴったりですよ。辛さは山椒の量によって変えられるので、お好みで調節してみてください。

追いがつおで出汁香る 若竹煮

かつおだしの香りがたまらない、若竹煮のレシピをご紹介します。追いがつおでとった旨味たっぷりのだしと薄口しょうゆを使い、あっさりとした味つけに仕上げました。わかめとタケノコのやさしい味わいに、木の芽のさわやかな香りがいいアクセントになります。春を思わせる一品をぜひ作ってみてくださいね。

筍と枝豆の炊き込みごはん

筍と枝豆の炊き込みごはんに木の芽を添えて、見た目でも味でも春を感じられる一品を作ってみませんか?白だしを使うことで、ほっこりやさしい味わいに仕上がります。具材もタケノコの水煮と冷凍枝豆で手軽に作ることができるので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

カツオの角煮

短時間で味が染みる、カツオの角煮はいかがでしょうか。ふっくらと煮えたカツオにしょうゆや砂糖を使った味つけと生姜の香りがよく合い、箸がどんどん進むおいしさ!加熱時間が短いので、時間がないときにもおすすめの一品です。ごはんのおかずはもちろん、お酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。

香ばしい 焼き穴子

フライパンでお手軽に、香ばしい焼きあなごを作ってみましょう。あなごの皮目を上にして焼くことが、丸まらずにきれいに焼きあげるポイントです。ふっくらと焼けたやわらかなあなごは、旨味たっぷりで何度でも食べたくなるおいしさ!風味や見た目のアクセントにもなる木の芽を添えて、あなごのおいしさをお楽しみくださいね。

料理に木の芽を使ってみよう!

今回は、木の芽の特徴や使い方、保存方法について解説し、木の芽を使ったおすすめレシピをご紹介しました。かわいらしい見た目だけでなく、さわやかな風味も楽しめる木の芽。今までお店でしか食べたことがなかったという方も今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひ料理に木の芽を取り入れてみてくださいね。

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2023.3.30 最終更新

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