細長い体が特徴の「カマス」。どんな魚か知っていますか?カマスにも種類があり、それぞれ見た目や旬の時期などが異なるんですよ。この記事では、カマスの特徴や産地、旬の時期を解説し、おいしい食べ方をご紹介します。記事の後半では、フライや煮付けなどのおすすめレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
カマスとは?旬や特徴、おいしい食べ方についてご紹介!
- 目次
- カマスとはどんな魚?
- カマスの種類
- カマスの旬の時期や産地
- カマスのおいしい食べ方
- カマスを使ったおすすめレシピをご紹介!
- カマスを食べてみよう!
カマスとはどんな魚?
「カマス」とは、スズキ目カマス科カマス属の海水魚。体長は20~50cmほどで、一見するとサンマにも見えるような細長い体が特徴です。口には鋭い歯があり、イワシなどの小型の魚をエサとしています。
サバやサンマといったほかの魚に比べると水分量が多いため、身はやわらかく、ウロコがとれやすいという特徴があります。皮に特有の風味があり、身は淡白でありながらも脂がのっていて、白身魚の中でも旨味が強いと言われているんですよ。
細長い体に加え、口が大きく突き出しているのもカマスの特徴。この独特の見た目が、名前の由来にも関係しているんですよ。
💡ワンポイント豆知識
「カマス」という名前は、穀物や肥料を入れる袋「叺(かます)」にちなんで名づけられたといわれています。カマスの大きく開く口が、この袋の口元に似ているからなのだとか。
また、別名の「梭子魚(サシギョ)」は、機織りの際に使う道具「梭(さ)」に体の形が似ていることが由来です。
カマスの種類
カマスは世界で21種類ほど確認されていて、日本近海には9種類が生息しているといわれています。その中でも、一般的に流通しているのはアカカマスとヤマトカマスで、「カマス」というと、アカカマスを指すことが多いようです。アカカマスはホンカマス、ヤマトカマスはミズカマスと呼ばれることもあります。
アカカマスとヤマトカマスは、見た目や味わいにいくつかの違いがあります。以下に主な特徴をまとめました。
| 特徴 | アカカマス | ヤマトカマス |
|---|---|---|
| 背ビレの位置 | 腹ビレより後ろ |
腹ビレと同じ位置または少し前 |
| 体の色 | やや赤みがかった銀色 |
ほぼ銀色 |
| 味わい | 脂がのっていて旨味が強い |
水っぽく淡白でやや劣る傾向 |
| 流通量 | 多い(一般的に流通している) |
少ない(地域によってはあまり見かけない) |
特に背ビレと腹ビレの位置は、見分けるうえでのわかりやすいポイントなので、チェックしてみてくださいね。
カマスの旬の時期や産地
カマスは種類によって旬が異なり、アカカマスは春と秋、ヤマトカマスは夏が食べごろとされています。なかでも秋のアカカマスは脂がよくのり、特においしいと人気です。
カマスは成長が早い魚としても知られています。生まれてからわずか1年で約25cmに達し、9月下旬に獲れるものはまだ50〜60g程度の小ぶりですが、11月〜12月には130〜150g前後まで大きくなるのだとか。なかには200gを超える大型のカマスもいて、サイズが大きいほど価格も高くなります
カマスは温暖な海域を好み、日本近海では太平洋側の鹿児島県や神奈川県、日本海側の長崎県や富山県などでよく漁獲されています。ほかにも、瀬戸内海や関東以南の広い範囲に分布している魚です。
カマスのおいしい食べ方
カマスをおいしく味わうには、まず新鮮なものを選ぶことが大切です。カマスは鮮度が落ちやすい魚なので、店頭では以下のポイントをチェックしてみましょう。
- 目が澄んでいるか
- お腹に張りがあり、やわらかくなっていないか
- 身に厚みがあるか
- 尾ひれの付け根がふっくらしているか
これらの特徴があれば、脂がのった食べごたえのあるカマスに出会えますよ。
新鮮なカマスが手に入ったら、ぜひさまざまな調理法で楽しんでみてください。ここからは、おすすめの調理方法についてご紹介します。
刺身
脂ののった新鮮なカマスなら、刺身で食べるのもおすすめです。透明感のある白身が美しく、上品な旨味を楽しめますよ。
皮に強い旨味や風味があるので、少し炙るとまた違ったおいしさを楽しめます。
塩焼き
シンプルな塩焼きは、カマスの定番の食べ方です。「カマスの焼き食い一升飯」という言葉があるくらい、おいしいといわれているんですよ。
焼く前に塩を振って少しおくと水分が抜けてより旨味を感じられます。
干物
水分が抜けて旨味が濃縮される干物も、カマスの人気の食べ方です。
特に水分量の多いヤマトカマスは、干物にされることが多いのだとか。ホクホクとした身と上品な旨味で、お酒のおつまみにもぴったりですよ。
フライ、天ぷら
カマスのフライや天ぷらも絶品!ふっくらとした身にサクサクの衣がよく合います。
クセのない味わいなので、衣にハーブを混ぜ込んだりするのもおすすめですよ。
煮付け
カマスは煮付けにすることもできます。しょうゆや砂糖、みりんなどを使った甘辛い味つけにすれば、ごはんのおかずにもぴったりですよ。
ぜひ、さまざまな調理方法で、カマスのおいしさを味わってみてくださいね。
カマスを使ったおすすめレシピをご紹介!
さてここからは、カマスを使ったおすすめレシピをご紹介します。おすすめの食べ方としてご紹介した塩焼きや煮付けのほかに、かますの干物を使った混ぜ寿司もピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。
オーブンでつくる カマスの塩焼き
オーブンで、カマスの塩焼きを作ってみましょう。焼く前に塩を振り、余計な水分を抜いておくのがおいしく作るポイントです!魚焼きグリルがないご家庭は、ぜひオーブンで作ってみてくださいね。
カマスの梅しそ巻きフライ
梅の酸味が食欲をそそる、カマスの梅しそ巻きフライのご紹介です。カマスの上品な旨味と大葉や梅のさわやかな風味が相性抜群!何もつけずにそのままパクッと食べられますよ。おかずにもおつまみにも最適な一品です。
生姜たっぷり カマスの煮付け
生姜の風味がたまらない、カマスの煮付けはいかがでしょうか。やわらかなカマスの身に甘辛い味がよく染み、ごはんはもちろん、お酒も進む味わいに仕上がっています。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
磯の香り ふっくらカマスの天ぷら
衣に青のりを加えて磯の香りをプラスした、カマスの天ぷらをご紹介します。ふっくらとしたカマスの身とサクサクの衣がマッチして、とてもおいしいですよ。噛むごとにカマスの旨味と青のりの風味を感じられる、深みのある味わいの一品です。
かますの干物ときゅうりの混ぜ寿司
カマスの旨味が凝縮された干物を使って、混ぜ寿司を作ってみましょう。カマスのやさしい旨味とシャキシャキ食感のきゅうり、梅の酸味が相性抜群で、おかわり必至のおいしさですよ!ぜひお試しくださいね。
カマスを食べてみよう!
今回は、カマスの特徴や種類、旬の時期などについて解説し、おいしい食べ方やおすすめレシピをご紹介しました。身のやわらかさと淡白な味わいが魅力のカマス。今回ご紹介したレシピも参考に、さまざまな調理方法で味わってみてくださいね。

