「馬鈴薯(ばれいしょ)」という野菜をご存知ですか?名前を聞いたことがあるけど、具体的にはよくわかっていない、という方も多いかもしれません。今回は、そんな馬鈴薯の特徴のほか、じゃがいもとの違いや名前の意味などについて解説します。おいしい馬鈴薯の見分け方や保存方法、おすすめレシピも、ぜひ参考にしてくださいね。
馬鈴薯って?じゃがいもとは何が違う?おいしい見分け方や保存方法についても解説!

- 目次
- 馬鈴薯とは?
- 主な産地はどこ?
- 旬はいつ?
- おいしい馬鈴薯の見分け方
- 馬鈴薯の保存方法
- ほっこりおいしい!馬鈴薯を使ったおすすめレシピ
- 馬鈴薯で料理の幅を広げよう
馬鈴薯とは?
「馬鈴薯(ばれいしょ)」とは、実は「じゃがいも」のことを指します。日本語だと「じゃがいも」、中国語なら「馬鈴薯」というように、言語によって呼び方が異なるだけなのです。
諸説ありますが「馬鈴薯」は中国から伝わってきた呼び方で、じゃがいもの形が「馬につける鈴」の見た目によく似ていたことから、この名で呼ばれるようになったのだそうです。ちなみに、「じゃがいも」という名前は、インドネシアの首都ジャカルタに由来して名づけられたものなのだとか。じゃがいもは、17世紀の初めに、ジャカルタを経由して日本へ伝わりました。「ジャカルタから来たいも=じゃがたらいも」がなまって「じゃがいも」になったと言われています。
主な産地はどこ?
馬鈴薯は、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地で栽培されていますが、圧倒的な生産量を誇るのが北海道です。二位、三位は鹿児島県、長崎県で、九州が続いています。 北海道の冷涼な気候は馬鈴薯との相性がよいため、国内生産量の約8割を占めるほど盛んに栽培されているんですよ
旬はいつ?
北海道では「春作」が中心で、4〜5月の春頃に作付して、8〜10月の夏から秋にかけて収穫をします。一方、温暖な気候である鹿児島県や長崎県などでは北海道と春作の時期が異なり、1〜3月の冬の時期に作付し、5月〜7月に収穫されます。また、九州は二期作も可能なので、夏の終わりの9月に作付して、霜が降りる前までの11〜12月に収穫する「秋作」も行われます。
さらに栽培できる地域は限られますが、冬でも比較的温暖な気候の沖縄や奄美大島などでは、10~12月に作付して、2~4月に収穫する「冬作」も可能なようです。このように全国各地で時期をずらして作付・収穫を行っているため、馬鈴薯は一年中スーパーなどで手に取ることができるのですね。
おいしい馬鈴薯の見分け方
続いて、おいしい馬鈴薯の見分け方をご紹介します。
以下2つのポイントに着目してみてくださいね。
芽が出ていたり、皮が緑色のものは避ける
まずは、馬鈴薯の表面を確認しましょう。芽が出ていたり、皮が緑色に変色しているものには天然の毒素が含まれており、下痢や嘔吐、腹痛といった食中毒を引き起こす可能性があります。このような見た目のものは避けてくださいね。
形が丸く整っていて、重みがある
次に、馬鈴薯の形と重みをチェックします。全体的に形がふっくらと丸く整っていて重みがあるもの、また傷やしわがないものも、味がよい証拠です。併せてチェックしてみてくださいね。
馬鈴薯の保存方法
続いて、馬鈴薯の保存方法をご紹介します。
馬鈴薯は基本的に常温で保存しますが、気温の高い夏場は冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。品種によって多少前後しますが、以下のように正しく保存して、長期間おいしくいただきましょう。
常温保存の場合
①馬鈴薯についた土や汚れをよく払い、光が通りにくいポリ袋や紙袋に入れて、袋に小さな穴をいくつか開ける
②風通しがよく、直射日光が当たらない場所で保存する
【ポイント】
・通気性をよくするため袋に穴を開け、湿気を防いだ状態で保存します。
・直射日光が当たると、皮が緑色に変色したり、発芽してしまうことも。緑色の部分や芽には毒素が含まれています。日が当たらない、風通しのよい場所で保存しましょう。
冷蔵保存の場合
①馬鈴薯についた土や汚れをよく払い、ひとつずつ新聞紙やキッチンペーパーでくるむ
②ジップ付き保存袋やポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存する
【ポイント】
・じゃがいもは低温に弱い性質のため、冷蔵庫で保管する際はひとつずつ新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れましょう。
・低温保存したじゃがいもは揚げる、焼くなどの高温調理をするとアクリルアミドという有害物質に変化してしまいます。野菜室で保存したじゃがいもは、蒸す、煮るなど、アクリルアミドが発生しにくいといわれている方法で調理しましょう。
ほっこりおいしい!馬鈴薯を使ったおすすめレシピ
馬鈴薯の特徴などを確認したところで、ここからは馬鈴薯(じゃがいも)を使ったおすすめレシピをご紹介します。覚えておけば、余った馬鈴薯を消費したいときにも役立ちますよ!
簡単シンプルポテトサラダ
フォークでつぶしたホクホクのじゃがいもに薄切りきゅうりとにんじんを加えた、定番のポテトサラダです。マヨネーズと塩のみのシンプルな味つけなので、食材のおいしさを存分に味わえますよ。電子レンジを使ってパパッと簡単に作れるのもうれしいポイントです。
コクうま ツナ明太ポテトサラダ
いつもとひと味違うポテトサラダが食べたいときにおすすめなのが、ツナ明太ポテトサラダです。マヨネーズをたっぷり加えた濃厚なポテトサラダに明太子の辛み、ツナの旨味がよく合い、やみつきになること間違いなし!このレシピでは油漬けのツナ缶を使いましたが、水煮のツナ缶で作るとさっぱりとした味わいに仕上がります。お好みでアレンジしてみてくださいね。
さっと一品じゃがいもと枝豆のマヨ和え
ほくほくのじゃがいもに枝豆のほどよい甘みが好相性!枝豆は冷凍のもの、味つけに使う調味料はマヨネーズやめんつゆといった家に常備しているもので簡単に作れますよ!覚えておけば、あと一品おかずを増やしたいときや時間がないときなどさまざまなシーンで役立つので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
じゃがいものシャキシャキ炒め
じゃがいもを切って炒めるだけのシンプルレシピですが、味は絶品!じゃがいものシャキッと心地よい食感がクセになり、ついつい食べ進める手が止まらなくなりますよ。ごはんのおかずやお酒のおつまみに、ぜひお試しくださいね。
ごま味噌バターの粉ふきいも
ステーキやハンバーグの付け合わせなどでお馴染みの粉ふきいもに味噌を加えて、和風にアレンジしてみました。仕上げに白すりごまをたっぷりふりかければ、香ばしさもアップ!そのままいただくのはもちろん、七味唐辛子をふってお酒のおつまみにするなど、アレンジもお楽しみいただけます。
じゃがいもとアンチョビのトースター焼き
ワインのおつまみにぴったりなスウェーデンの郷土料理、じゃがいもとアンチョビのグラタンのレシピです。耐熱皿に食材を重ね、トースターで焼くだけととっても簡単にお作りいただけます。じゃがいもやアンチョビ、生クリームなど食材の旨みが絡み合い、濃厚で奥深い味わいを楽しめますよ。できたてアツアツのうちに、とろーりチーズを絡ませながらお召しあがりくださいね。
がっつり ジャーマンポテトトースト
お子様も大人も喜ぶ、絶品ジャーマンポテトトーストのご紹介です。作り方はとても簡単で、フライパンで炒めたジャーマンポテトとチーズを食パンにたっぷりとのせて、トースターで焼きあげるだけ!ボリューム満点で、食べ応えも抜群ですよ。のんびり過ごす休日の朝ごはんやブランチに、ぜひ作ってみてくださいね。
じゃがたらこマヨのグラタントースト
じゃがいもとたらこを混ぜこんだホワイトソースとチーズを食パンにのせ、トースターで香ばしく焼きあげました。とろっと濃厚なホワイトソースにたらこの風味がほどよいアクセントになり、クセになるおいしさですよ!火を使わず簡単に作れるので、気軽にお試しくださいね。
馬鈴薯で料理の幅を広げよう
今回は、馬鈴薯の特徴やじゃがいもとの違い、おすすめレシピなどをご紹介しました。馬鈴薯とじゃがいもは、実は全く同じもの!中国語だと「馬鈴薯」、日本語なら「じゃがいも」というように、言語によって呼び方が異なるだけなのです。今回ご紹介したおすすめレシピはもちろん、おいしい馬鈴薯の選び方や正しい保存方法のポイントもしっかり押さえて、新鮮でおいしい馬鈴薯をお楽しみくださいね。
