最終更新日 2023.3.30

ワカサギとは?由来や特徴、旬の時期について解説

ワカサギとは?由来や特徴、旬の時期について解説

釣りをする方たちの間では、冬の風物詩にもなっている「ワカサギ」。ワカサギ釣りと言えば、湖に厚く張った氷に穴をあけて釣り糸を垂らす姿が印象的ですよね。今回は、唐揚げや南蛮漬けで食べるととってもおいしいワカサギの特徴や旬に加えて、漢字で書くと「公魚」と表記される由来についても解説します。

  • 目次
  • ワカサギとは?
  • ワカサギの味や風味の特徴が知りたい!
  • ワカサギの旬をチェック!
  • ワカサギのレシピをご紹介!
  • わかさぎの唐揚げ
  • わかさぎの香り天
  • わかさぎのチーズフリット
  • ワカサギの南蛮漬け

ワカサギとは?

魚の中では小さな部類に分類される「ワカサギ」は、体長10cm~20cm程度のものが多く、体の形は細長い円筒形をしています。色は全体的に銀色を帯びていて、背中側はやや黄色味がかっているのが特徴です。

冬に厚く張った氷に穴を開け、釣り糸を垂らして釣る姿がワカサギ釣りの印象的なスタイルですが、この釣り方がされているのは日本では北日本地域だけ。北日本以外の水面が氷結しない地域ではボートから釣ったり、船の上にドーム状の温かい部屋が付いた「かまぼこ船」に乗り、その船底から糸を垂らして釣る方法で釣り初心者でもワカサギ釣りを楽しむことができるんです。ちなみに市場に出回っているワカサギは、動力船によるひき網や地びき網、定置網などの方法で水揚げされています。

ワカサギの生息地は、日本では北海道の太平洋岸やオホーツク海沿岸に分布していますが、海外では、朝鮮半島以北の日本海北部やオホーツク海、アラスカなどの世界中の冷水域に幅広く分布しています。ワカサギは河川で孵化したあとに海へ出て成長するのが一般的ですが、湖で生まれたものや放流されたものは海に出ることはなく、一生を湖で過ごします。また、冷たい水に強く、寒さの厳しい冬でも動きまわることができるため、冬釣りの魚として知られているんですよ。

ところで、魚類は漢字で表記すると魚偏の漢字が多い中、ワカサギは「公魚」と表記します。これは、江戸時代に常陸国の藩主が「11代将軍の徳川家斉」に年貢としてワカサギを献上していたことに由来しているのだとか。当時、江戸幕府の代名詞として使われていた「公儀」という言葉から、御公儀用の魚だったワカサギが「公魚」と呼ばれ、その名残が今でも漢字に残っているようです。漢字からワカサギの歴史が垣間見えるなんておもしろいですね!

ワカサギの味や風味の特徴が知りたい!

「ワカサギ」は、サケ目キュウリウオ科ワカサギ属に属する魚です。「キュウリ」という言葉が含まれていますが、まさに野菜の胡瓜を指しているんです!キュウリウオ科に属する魚の多くは、キュウリやスイカのようなウリの香りや風味を持つことからこのような名前で分類されています。ワカサギより身近な魚だとシシャモやアユなどもキュウリウオ科に分類されています。新鮮な状態のときほどその香りや風味を強く感じることができるそうです。ぜひ鮮度のよいキュウリウオ科の魚が手に入った際には、その独特な香りをチェックしてみてくださいね!

ワカサギの旬をチェック!

ワカサギは、近年では放流も行われているため、日本各地で通年漁獲されています。なかでも、10月から3月にかけてが最盛期で、とくに3月ごろは脂がのっておいしい時期と言われているんですよ。

また、ワカサギの産卵期間は冬から春にかけてで、関東では1月~2月、東北では3月~4月、北海道では4月~6月がそのシーズンとなります。この期間に獲れる子持ちのワカサギは人気が高く、高値で取り引きされているようです。一方で、秋口に獲れるワカサギは小ぶりなで骨まで食べやすいものが多く、定番の唐揚げやフリット、天ぷら、揚げ物のほか、煮干しや佃煮、甘露煮などの料理にも加工されます。

ワカサギはサイズや脂ののり方、卵の有無など時期によって違いはありますが、どの季節もそれぞれのよさがあるので、獲れる季節に合わせて調理法を変えるのもおすすめです。

ワカサギのレシピをご紹介!

ここからはワカサギを使ったレシピをご紹介します。どれも内臓を除いたり、おろしたりといった下処理の手間もかからず、ワカサギを丸ごとおいしく食べられるものばかり!ワカサギが手に入ったら、ぜひ作ってみてくださいね。

わかさぎの唐揚げ

ワカサギを丸ごとおいしく食べるなら、唐揚げがおすすめです。熱を通してもかたくなりにくく、やわらかい肉質と表面のサクッとした食感をお楽しみいただけます。レモンをキュッと絞ってさっぱりとお召し上がりくださいね。

わかさぎの香り天

衣のサクサクとした食感が魅力の天ぷらも、ワカサギのおいしい食べ方のひとつです。こちらのレシピでは、衣に千切りにした大葉を合わせて風味よく仕上げました。カラッと揚がったワカサギの天ぷらはシンプルに塩をつけるだけでも十分おいしいくいただけますよ!

わかさぎのチーズフリット

衣に粉チーズを混ぜ込んで作るわかさぎのチーズフリットはいかがでしょうか?ふんわりと軽い食感で一口食べればチーズの香りが広がり、スナック感覚で食べることができますよ。お子様でも食べやすい一品です。ぜひ試してみてくださいね。

ワカサギの南蛮漬け

南蛮漬けは一般的に豆アジやししゃもで作ることが多いですが、ワカサギを使って作るのもおすすめです。ふんわりとしたワカサギと千切りにした野菜に甘酸っぱい南蛮だれがよく絡んで絶品!ごはんはもちろんお酒も進む味わいです。さまざまな野菜が入って彩りもよく、おもてなしにもおすすめなので、ぜひ作ってみてくださいね。

わかさぎとわかめの煮付け

ここまでは揚げて楽しむワカサギの食べ方をご紹介してきましたが、煮付けにしてもおいしくいただけます。ひと煮立ちさせた調味料の中にワカサギと生わかめ、生姜を入れて煮るだけなので、とっても簡単に作ることができますよ。甘辛い和風の味がしっかり染み込んだワカサギはおかずにはもちろん、おつまみにもぴったりです。

旬のワカサギをおいしくいただこう!

いかがでしたか?通年出回っているワカサギだからこそ、旬のおいしい時期を逃さずに食べてみたいもの。そして鮮度の高いワカサギを手に入れたら、キュウリウオ科特有の風味や香りもチェックしてみたいですね!今回ご紹介したレシピも参考に、ワカサギをおいしく調理してその味わいや風味を楽しんでみてくださいね。

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