冬の味覚の代表格である「カニ」。食べ物の中で1番好きという方も多く、甘味が強くプリプリとした食感は格別のおいしさです。今回は、四大カニと呼ばれるタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニの違いをはじめ、その特徴やおすすめの食べ方などをご紹介します。記事後半でご紹介する、カニの絶品レシピは必見ですよ!
四大カニの違いとは?種類別の特徴や食べ方も解説!

- 目次
- カニとは?
- カニ目の種類
- ヤドカリ目の種類
- タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニの違いとは?
- 食べ応えのある「タラバガニ」
- 旨味たっぷり「ズワイガニ」
- カニみそがおいしい「毛ガニ」
- プリプリ食感「花咲ガニ」
カニとは?
「カニ」とは、主に十脚目短尾下目(カニ目)に属する甲殻類のこと。2本のハサミと4本の歩脚、固い甲羅を持ち、海水や淡水、陸上などさまざまな環境に生息しています。タラバガニや花咲ガニは十脚目異尾下目(ヤドカリ目)に分類されますが、市場ではこれらも同じ「カニ」として扱われています。
世界には約5000種以上、日本には約1000種ものカニがおり、日本で食用とされているものは「カニ目」と「ヤドカリ目」の2種類です。代表的なものをいくつか見てみましょう。
カニ目の種類
ズワイガニ、紅ズワイガニ、毛ガニ、高足ガニ、ワタリガニ、クリガニ、上海ガニ など
ヤドカリ目の種類
タラバガニ、花咲ガニ、アブラガニ、イバラガニ など
タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニの違いとは?
日本で水揚げ量の多いカニは「タラバガニ」「ズワイガニ」「毛ガニ」「花咲ガニ」の4種類です。これらは「四大カニ」と呼ばれており、どれも甘味が強く程よい食感で格別のおいしさということもあり人気があります。それぞれの特徴や味わいについて、詳しく見てみましょう!
食べ応えのある「タラバガニ」
脚を広げると1m程になる大型のカニで、甲羅全体にゴツゴツとしたトゲがあります。北海道やオホーツク海、アラスカ湾など北洋に広く分布しており、名前では「カニ」と呼ばれていますが実際はヤドカリの仲間です。
身は淡白な味わいですが、プリプリと引き締まった食感で食べ応えがあります。ボイルや焼きガニ、刺身はもちろん、グラタンやパスタに加えると存在感のある食感を楽しむことができますよ。旬の時期は11月〜3月で、国産品のほかロシアやアメリカからも多く輸入されています。
旨味たっぷり「ズワイガニ」
甲羅に対して脚が極端に長く、トゲが少ないスベスベとしたカニです。オスとメスでサイズが異なり、オスは甲羅幅10〜15cm程になりますが「セコガニ」と呼ばれるメスは8cm程にしかなりません。旬の時期は11月〜3月で、日本では北海道や日本海で多く水揚げされます。
身は甘味や旨味が強く、カニみそは濃厚な味わいで絶品!ボイルやカニ鍋、カニしゃぶなどが人気ですが、新鮮なものは刺身で食べることもできます。また、水揚げされる場所によって名称が異なり、松葉ガニ(京都府北部〜島根県)、越前がに(福井県)、北海松葉ガニ(北海道)などと呼ばれています。
※『越前がに』は「福井県漁業協同組合連合会」の登録商標又は商標です。
カニみそがおいしい「毛ガニ」
甲羅全体に毛がびっしりと生えていて、脚が短くずんぐりとした形のカニです。日本では北海道が主な産地ですが、岩手でも水揚げされており、場所によって旬が異なるので1年を通して楽しむことができます。
身は甘味が強くてやわらかく、ぎっしりと詰まった濃厚なカニみそが絶品です!ボイルや蒸しガニなどシンプルな調理法のほか、カニ鍋やグラタンにするのもおすすめ。以前は大量に水揚げされていましたが、現在は資源保護のためさまざまな規制が行われており、希少価値の高い超高級ガニとして扱われています。
プリプリ食感「花咲ガニ」
タラバガニと同じヤドカリの仲間で、ゆでると花が咲いたように真っ赤になります。甲羅に対して脚がやや短く、全体にゴツゴツとした突起があるのが特徴です。日本では北海道が主な産地ですが、漁獲漁が少ないのでそのほとんどは産地で消費されてしまいます。
身はしっかりとした甘味があり、エビのようにプリプリと弾力のある食感があります。ボイルや蒸しガニはもちろん、殻からいいダシが出るのでカニ鍋やカニ汁にするのもおすすめです。漁期は4月〜9月と決められているので、活けの花咲ガニが出回るのは初夏〜秋口のみになります。
ゆでガニだけじゃない!おすすめの食べ方をご紹介
カニは「活ガニ」「生ガニ」「ゆでガニ」と3種類の状態で販売されており、おすすめの食べ方もそれぞれ異なります。ゆでガニなどシンプルな調理法のほかにも、おいしい食べ方がたくさんありますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
刺身
新鮮な活ガニの身は、そのまま刺身で食べることができます。刺身は程よい弾力があり、旨味たっぷりで格別の味わい!ただし、鮮度が落ちると味が落ちてしまうので、必ず新鮮なものを選びましょう。
ゆでガニ
カニの代表的な食べ方といえば、やはりゆでガニです。カニはゆでると甘味がグンと引き立ち、プリプリと弾力のある食感を楽しむことができますよ。冷凍品はゆでてあることが多いので、解凍してそのまま食べられるのもうれしいポイントです。
焼きガニ
脚の長いタラバガニやズワイガニは、焼きガニにしてもおいしいですよ!網焼きのほか、グリルやホットプレートでも焼くことができます。焼くことで旨味がギュッと凝縮されて、香ばしい風味も楽しめます。ボイルしたカニを焼くのもおいしいですがやはり生ガニがおすすめ!格別のおいしさを味わうことができます。
カニしゃぶ・カニ鍋
寒い季節には、カニしゃぶやカニ鍋にするのもおすすめです!カニを鍋に加えると、カニの風味と旨味がスープに溶け出してたまらないおいしさです!ゆでガニで作ることもできますが、生ガニを使うと旨味がグンと増しますよ。
カニ飯
カニは炊き込みごはんにしても絶品です!カニの旨味が染み込んだごはんは、ふんわりと香り高くリッチな味わいを楽しむことができますよ。
グラタン・パスタ
カニはクリームソースが相性がよく、グラタンやパスタにするとコクのある味わいに仕上げることができます。カニはほぐし身を使うと、サッと手軽に調理することができますよ。
カニのおすすめレシピをご紹介!
ここからは、カニのおすすめレシピをご紹介します。タラバガニやズワイガニを使ったレシピが多いですが、毛ガニや花咲ガニでアレンジすることもできますよ。どれも手軽に作れておいしいレシピばかりですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
カニの旨みたっぷり カニ鍋
薄口しょうゆで仕上げた、旨味たっぷりなカニ鍋です。土鍋に具材と水、調味料を入れて火にかけるだけの簡単レシピですが、カニの旨味が溶け出したスープが驚くほどにおいしいですよ!
旨みがぎっしり カニしゃぶ
カニのおいしさをシンプルに楽しむなら、カニしゃぶがおすすめです!カニを昆布ダシにサッとくぐらせると、素材本来の甘味や風味がグンと引き立ちますよ。
水炊き風カニすき鍋
カニをたっぷりと加えた、少し贅沢なカニすき鍋です。カニとポン酢はとても相性がよく、さっぱりとした味わいで食べ進める手が止まらなくなること間違ありません!
ちょっと豪華に カニすき鍋
続いてもカニすき鍋のご紹介ですが、こちらのレシピでは白だしと薄口しょうゆで程よい塩気をプラスしました。旨味たっぷりなスープがとても味わい深いので、締めは雑炊にしてカニのおいしさを余すことなくお召し上がりください!
わけぎたっぷり カニすき味噌鍋
カニ鍋をみそ仕立てにすると、旨味がさらに増してコクのある味わいに仕上げることができます。ワケギのシャキシャキとした食感が食欲もよく、一度食べたらやみつきになるおいしさですよ。
味噌でコクうま カニ鍋
寒い季節にぴったりな、カニと鮭のみそ仕立て鍋です。カニ鍋に鮭を加えると、ボリュームが出て食べ応えのあるひと品に仕上げることができます。鮭はほかの魚でアレンジすることもできますので、ぜひお好みの具材で作ってみてくださいね。
土鍋でふっくらカニ飯
普段とはひと味違うカニ料理を楽しみたいときは、カニ飯がおすすめです!カニは殻ごと炊き込むと旨味がしっかりと溶け出して、さらに香ばしい風味も楽しめますよ。風味豊かでリッチな味わいを、ぜひお楽しみください!
さまざまなカニ料理を楽しもう!
今回は、カニの種類や特徴をはじめ、四大カニの違いやおすすめ食べ方、カニの絶品レシピなどをご紹介しました。四大カニとはタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニのことで、それぞれ食感や味わい、おすすめの食べ方が異なります。カニはボイルで食べるのが一般的ですが、寒い季節は鍋にしてそのおいしさを味わいつくしてみてくださいね。