2024.6.17

夏みかんとは?味の特徴や産地、おいしい食べ方についても解説!

夏みかんとは?味の特徴や産地、おいしい食べ方についても解説!

さっぱりとした甘酸っぱさとほろ苦さが魅力の「夏みかん」。その名の通り、夏にぴったりで爽やかな味わいの柑橘です。今回はそんな夏みかんの特徴、旬や産地などについて解説します。また、由来やほかの柑橘との違い、さらにおいしい食べ方やおすすめレシピもご紹介していますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。

  • 目次
  • 夏みかんとは?
  • 夏みかんの特徴について
  • 味の特徴
  • 「甘夏」との違い
  • 夏みかんの産地について
  • 春が旬なのになぜ「夏みかん」なの?
  • 夏みかんのおいしい食べ方
  • そのままで

夏みかんとは?

夏みかんは、ミカン科ミカン属に分類される、日本原産の柑橘類です。正式名称は「ナツダイダイ」で、漢字では「夏橙」または「夏代々」と書きます。これは、その年に実った果実を収穫しないまま冬を越すと、翌年の同じ時期に前年の果実と今年実った果実が同じ木になることから、「代々」実りがあるという意味に由来します。

夏みかんの特徴について

次に、夏みかんにはどのような特徴があるかみていきましょう。味の特徴や似ている「甘夏」との違いについて解説します。

味の特徴

夏みかんは、酸味が強くやや苦味があるのが特徴です。冬によく食べられる温州みかんと比較すると甘味は少ないですが、爽やかな香りが強く、粒がしっかりとして食感がプチプチしています。夏みかんは秋に実がなっていても酸味が強すぎるため、春先まで熟すのを待って収穫されます。また、酸味が抜けるように、収穫後しばらく寝かせることもあります。

「甘夏」との違い

甘夏は夏みかんと比べると、甘みが強く酸味が少ないので、生食向きです。また、見た目はとても似ていますが、甘夏の方がやや小ぶりでつやがあります。「夏みかん」とよく似ている「甘夏」は、正式名称が「川野夏橙(カワノナツダイダイ)」で、大分県にある「川野さん」が営んでいた園地で最初に発見したのだそうです。もともとは夏みかんを栽培していましたが、その木が枝変わりという突然変異を起こして生まれた品種だといわれています。

夏みかんの産地について

夏みかんの収穫量が多い産地について見てみましょう。生産量日本一は鹿児島県、次いで熊本県、愛媛県、和歌山県となっています。一般的なみかんの産地と似ていますが、鹿児島県で多く収穫されるというのが特徴です。                 

ちなみに冒頭でも触れましたが、夏みかんは原産国が日本であり、江戸時代に山口県長門市で誕生したものといわれています。ここにある夏みかんの原樹は、国の天然記念物に指定されていることで有名です。また、夏みかんは白い花が咲きますが、この花は山口県の県花に指定されています。

春が旬なのになぜ「夏みかん」なの?

夏みかんは「夏」とつきますが、実は春から初夏にかけて旬を迎える果物で、真夏が旬ではないのです。最も多く収穫される時期は4月中旬から5月中旬頃で、食べごろは4月下旬から5月下旬なので、春が旬のみかんなんですよ。それでは、なぜ「夏みかん」と呼ばれるようになったのでしょうか。

夏みかんはもともとほかの柑橘類と同じく、秋ごろに実り、果実が黄色く色づきます。ただ、この時期の夏みかんは酸味が強過ぎて、食用には向いていないのだそうです。あまりにも酸味が強いので、昔は酢の代用品として使われていたとも言われています。

そんな夏みかんですが、ほかの柑橘類と同じ時期に収穫せずに冬を越し、翌年の夏まで待つと酸味が弱まり食べやすくなります。また、冬に収穫したものを貯蔵するという方法もあるようです。時間を置くことで徐々に酸味が抜けていくのだそうで、そういった工夫もあって、夏みかんの食べごろが4〜6月の初夏になったと言われています。また、旧暦だと4月、5月、6月が夏となるので「この時期に食べごろを迎えるみかん」ということから「夏みかん」と呼ばれるようになったのです。

現在では品種改良も進み、夏が来る前に酸味が抑えられたおいしい夏みかんを食べられるようになりました。春が旬の夏みかん、ややこしいですが調べてみるとおもしろいですよね。

夏みかんのおいしい食べ方

夏みかんは皮を剥いてそのまま食べてもおいしいですが、そのほかにもおいしく食べる方法があります!

そのままで

やはりまずはそのまま生で食べるのがおすすめです。爽やかな風味と酸味、そしてプチプチとした粒感を楽しめます。ちなみに、夏みかんは、皮にハリがあてずっしりと重みのあるものがみずみずしくおいしいとされています。反対に軽いものは、乾燥して味が落ちている可能性があるので選ぶときには注意が必要です。

スイーツにも

ゼリーやムース、シャーベットなどに夏みかんを使うと、夏にぴったりの爽やかなスイーツに仕上がります。砂糖の甘みがプラスされて、酸っぱい夏みかんも食べやすくなりますよ。

お菓子の材料として

皮も果肉も余すことなく使ってマーマレードジャムにするのもおすすめです。爽やかな甘酸っぱさとほろ苦さが大人の味わいで、ヨーグルトに入れたりパウンドケーキの生地に混ぜ込むこともできます。そのほか、皮を砂糖漬けにするのもおすすめ!ジャムやピールにするとお菓子作りの材料として活用できます。

サラダや料理にも

レタスやグリーンリーフなどに加えてのサラダにしたり、夏みかんの果汁を使ったドレッシングやソースを作るのもおすすめですよ。味も彩りもワンランクアップして、おしゃれな雰囲気の料理ができあがります。

夏みかんのおすすめレシピ

夏みかんの特徴や食べ方についてわかってきたところで、ここからは具体的に、夏みかんを使ったおいしいレシピをご紹介します。皮のむき方からスイーツレシピまで、活用しやすいものをピックアップしたので、ぜひ参考にして作ってみてくださいね。

夏みかんの剥き方

夏みかんは外の皮も薄皮も分厚めなので、手だけできれいに剥くのは難しいフルーツです。この動画では、キッチンばさみや包丁を使ってきれいに剥く方法をご紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

夏みかんのマーマレード

夏みかんをまるごと使った爽やかな味わいのマーマレードをご紹介します。外の皮も、皮の内側にある白い部分もムダなく使って作りました。種にはペクチンが含まれているので、お茶パックに入れて一緒に煮ることでとろっと仕上がりますよ。パンにぬったり、ヨーグルトや紅茶に入れたりとさまざまな食べ方でお楽しみくださいね。

キラキラ夏みかんジュレ

果汁も果肉も入った、夏におすすめの爽やかなジュレです。夏みかんの果汁と果肉を加えてゼラチンで固めたゼリーをフォークで崩して盛り付けることでキラキラとして見た目に!季節感があって、おもてなしのスイーツとしても喜ばれますよ!

夏みかん水ようかん

すっきりとした甘さの水ようかんに夏みかんを加えた、夏にぴったりのスイーツレシピ!なめらかな水ようかんと夏みかんのつぶつぶとした果肉の食感の違いが楽しめます。あんこの甘さと爽やかな夏みかんの酸味が意外にも相性抜群!夏のおもてなしにもおすすめの上品な一品です。

夏みかんの皮でほろにが夏みかんピール

夏みかんを手に入れたら、皮は捨てずに活用してみてはいかがでしょうか。時間はかかりますが、爽やかな風味とほろ苦さが絶妙で手が止まらなくなるおいしさですよ!そのまま食べてもおいしいですが、刻んでパウンドケーキやクッキーなどに入れて使うこともできるので、時間のある休日にぜひ試してみてくださいね。

夏みかんをおいしく食べよう!

今回は夏みかんの特徴や旬について解説しました。夏みかんの爽やかな香りは、初夏の季節にぴったり!酸味と苦味が魅力の少し大人な味わいですが、今回ご紹介したレシピを参考にして夏みかんをおいしく食べてくださいね。

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2023.11.21 最終更新

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