お菓子作りのレシピでよく見かける「ポマード状にする」という工程。バターに対して使われることが多く、クッキーやパウンドケーキを作る時には欠かせない作業のひとつです。このひと手間で、パウンドケーキのふんわり感やクッキーのザクザク感など、食感に大きく差をつけることが出来るんですよ。
“食感”に大きく差がつく!「ポマード状にする」方法と厳選レシピ

- 目次
- お菓子作りの基本「ポマード状にする」とは?
- 「ポマード状」ってどんな状態?
- ポマード状にするのはどうして?
- 動画で確認!ポマード状にする方法
- ポマード状のバターを使ったスイーツレシピ
- シンプル プレーンパウンドケーキ
- サクほろ アイスボックスクッキー
- 仕上がりに差がつく!お菓子の基本をマスターしよう
お菓子作りの基本「ポマード状にする」とは?
今回は、そんな「ポマード状にする」意味と方法をご紹介します。お菓子作りの際、ぜひ参考にしてくださいね。
「ポマード状」ってどんな状態?
ポマード(pommade)とは、フランス語で「軟膏」を意味する単語です。その名の通り、バターなどを軟膏のような、なめらかな状態にすることです。 冷蔵庫に入れていると固形の状態であるバターですが、常温に戻し、泡立て器やゴムベラを使って混ぜることでポマード状になります。
レシピによっては「クリーム状」と表す場合もありますが、その意味は同じです。
ポマード状にするのはどうして?
バターをポマード状にすると空気を含ませることができます。この性質を「クリーミング性」と呼び、バターに空気が含まれることにより、オーブンで焼くときに気泡が膨らんで生地が膨張します。パウンドケーキなどが膨らむのもこの性質によるものなんです。また、空気を含むため、軽い口当たりになるのもこのクリーミング性によるものです。
一方で、空気を含ませずにポマード状のバターを使用する場合もあります。空気を含まないバターは、クッキーなどのサクサクした食感を生み出します。これはポマード状のバターがグルテンの形成を抑え、粘着力を失うことで起こる状態です。この性質を「ショートニング性」と言います。
同じポマード状でも、空気の有無により大きく食感が変わってくるバター。用途に合わせてたポマード状をマスターしていきましょう。
動画で確認!ポマード状にする方法
ポマード状にするためには、バターの温度がポイントです。お菓子作りを始める前にバターを常温に戻し、ポマード状にする準備をしておきましょう。冬場は室温が低く、バターの温度も上がりにくいため、カットしたり、電子レンジで少しずつ加熱して調整してください。
ゴムベラがすっと入る程度のかたさが望ましいです。また、空気を含んだバターは白っぽく色が変わってきます。なめらかで白っぽい状態になったらポマード状の完成です。
バターは、固形の状態や液体に戻してしまうと空気を含ませることが出来ません。上手にポマード状にして、しっかりと空気を含ませましょう。
ポマード状のバターを使ったスイーツレシピ
バターをポマード状にする方法がわかったところで、続いては絶品のスイーツレシピをチェックしてみましょう! バターをポマード状にすることでお菓子の仕上がりが変わってきますので、ぜひ試してみてくださいね。
シンプル プレーンパウンドケーキ
シンプルな、基本のパウンドケーキのレシピです。材料も少なく、混ぜ合わせて焼くだけで簡単に作ることが出来ますよ。シンプルだからこそ、ポマード状にしたバターの役割が重要になってきます。バターの風味と優しい甘みを存分に味わってみてくださいね。
材料を混ぜるだけで簡単に作れる、おやつにぴったりなチョコチップカップケーキです。バターをポマード状にすることで、ケーキがしっかりと膨らみます。ケーキの軽い口当たりとチョコチップの食感をお楽しみください。
サクほろ アイスボックスクッキー
サクほろの食感がたまらないアイスボックスクッキーのレシピです。バターは空気を入れないようポマード状に仕上げるのが、このレシピのポイントです。ショートニング性を活かしたバターと、卵黄のみを使うことで軽い口当たりになります。手が止まらなくなる、簡単スイーツです。
仕上がりに差がつく!お菓子の基本をマスターしよう
今回は、ポマード状についてご紹介しました。パウンドケーキやマフィン、クッキーなどの口当たりを左右する重要な工程です。クリーミング性やショートニング性といったバターの性質を活かして、さまざまなお菓子作りにチャレンジしてみてくださいね。
クラシルでは、この他にもポマード状のバターを使ったレシピを多数ご紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
