炊飯の前に欠かせない「米とぎ」の工程。漢字では「研ぐ」と書きますが、野菜は「洗う」というのに対し、お米はなぜ「とぐ」というのでしょうか?その答えは、昔の名残りにあります。今回は、そんなお米のとぎ方や洗う回数、おいしくごはんを炊くためのポイントをご紹介します。アレンジ自在な炊き込みごはんレシピも必見ですよ!
正しいお米のとぎ方とは?今さら聞けない疑問を解決!
- 目次
- 「米とぎ」とは?
- 正しいお米の洗い方は?
- おいしくごはんを炊くコツとは?
- おいしいごはんの炊き方
- 炊き込みごはんのおすすめレシピをご紹介!
- お米はやさしく洗うことが大切
「米とぎ」とは?
お米の表面には、精米時に取りきれなかったぬかや汚れが残っています。特に昔は精米技術があまり発達していなかったため、お米どうしをこすり合わせながらしっかりと「とぐように洗う」必要がありました。お米を洗わずにそのまま炊くと、ごはんがぬか臭くなってしまっていたのです。
しかし、近年は精米技術の進歩により、お米の表面にぬかはほとんど残らなくなりました。昔のようにしっかりととぐ必要はなくなり、力を入れずに「洗うようにとぐ」方が、ごはんがおいしく炊けるようになったのです。
正しいお米の洗い方は?
お米をおいしく炊き上げるためには、洗い方がとても大切です。ここでは、失敗しないお米の洗い方を3つのポイントでご紹介します。
①最初のすすぎは手早く
最初にお米をすすぐときに大切なのは、スピードです。お米をボウルに入れて水を注いだら、サッと手早くすすいで水気を切りましょう。
🌟クラシルシェフからのコメント🌟
精米されたお米は乾燥していて素早く水を吸収するため、すすぎの水に含まれるぬかの臭いまで吸ってしまうことがあります。最初のすすぎは特に注意しましょう。
②力を入れずにやさしくとぐ
お米をとぐときは、力を入れずいにやさしく扱うことがポイントです。手の指を軽く立てて、20回ほどボウルの中をシャカシャカ回すようにとぎます。その後、たっぷりの水を注ぎ、手早くとぎ汁を捨てましょう。
🌟クラシルシェフからのコメント🌟
お米が水に浸かったままとぐのはNG。米同士がこすれず、ぬかがしっかり取れません。必ず水気を切った状態でとぎましょう。
水の濁りが薄くなるまですすぐ
お米をといだら、水を注いで3回ほど軽くかき混ぜ、すぐに水気を切ります。この工程を2〜3回繰り返し、水の濁りが薄くなってお米がほんのり透けるようになったら完了です。
🌟クラシルシェフからのコメント🌟
透明になるまで完全にすすいでしまうと、お米の旨味や栄養まで流れてしまうので注意しましょう。
【動画で解説】米の洗い方
おいしくごはんを炊くコツとは?
おいしくごはんを炊くためには、計量・米とぎ・浸水といった工程を丁寧に行うことが大切です。以下の4つのポイントを意識して、ふっくらツヤのあるごはんを炊き上げましょう。
一度にたくさん炊きすぎない
■5合炊き:3〜3.5合
■3合炊き:2合程度
一度にお米を炊く量は、炊飯器の7割程度が理想です。目一杯の量で炊くと下の方のごはんが潰れてしまうので、5号炊きなら3号〜3.5号、3号炊きなら2号程度を目安にしましょう。
正確に計量する
お米と水の量をきちんと計ることは、ごはんのおいしさに直結します。お米は1合カップに山盛り入れ、底を軽くトントンしてからすり切る。 水はお米に対して1〜1.2倍が目安(炊飯器は目盛りに合わせればOK) です。新米は元から水分が多いので、少し水を少なめにしましょう。
浸水は30分〜1時間
浸水の時間は夏は30分、冬は1時間程度が目安です。
お米は炊く前にしっかりと浸水させることで、ふっくらとおいしく炊き上がります。お米を洗ってすぐに炊くと、芯が残って表面だけがやわらかいごはんになってしまいます。また、ミネラルウォーターなどの良質なお水を使うと、さらにおいしく炊き上がりますよ。
蒸らしてからさっくり混ぜる
炊き上がったごはんは、すぐにフタを開けず10分ほど蒸らすのがポイント。蒸らすことで余分な水分が全体になじみ、粒が立ったごはんになります。その後、しゃもじでごはんをさっくりとほぐして上下をひっくり返しましょう。
🌟クラシルシェフからのコメント🌟
炊飯器は上の方は固め、下の方はやわらかめに炊き上がるため、混ぜることで全体が均一になります。このひと手間で、時間が経ってもふんわりとした食感を保てますよ。
おいしいごはんの炊き方
まず、炊飯器を使ったごはんの炊き方をご紹介します。ひとつひとつの工程を丁寧に行って、ふっくらとおいしいごはんを炊き上げてくださいね。
炊飯器でご飯を炊く
炊飯器を使ったごはんの炊き方についてご紹介します。お米をとぐときは、指を立ててやさしくかき混ぜるようにといでくださいね。ふっくらと炊き上げるコツは浸水時間をしっかりとること。炊飯器の機種に合わせて浸水時間をとることでよりふっくらとした炊き上がりになりますよ。水の量を調整してお好みのかたさに仕上げるのもおすすめです。
炊き込みごはんのおすすめレシピをご紹介!
ここからは、おいしい炊き込みごはんのおすすめレシピをご紹介します。和風から洋風までアレンジ自在な炊き込みごはんを集めましたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
たけのこの炊き込みご飯
炊き込みごはんの代表格といえば、たけのこごはん。たけのこは水煮を使うことで、季節を問わずに作ることができます。シャクシャクと心地よい歯触りを、ぜひお楽しみください。
甘くておいしい!とうもろこしごはん
バターがふわっと香る、とうもろこしの炊き込みごはんです。とうもろこしは芯を一緒に炊き込むことで、甘味と風味がグンと増しますよ。ぜひ試してみてくださいね。
炊飯器で 絶品カオマンガイ
大人気のタイ料理、カオマンガイはいかがですか。ごはんと一緒に炊いた鶏もも肉は、ジューシーでボリューム満点。エスニックな風味のタレがよく合い、やみつきになるおいしさです。
炊飯器に入れるだけ!パエリア風トマトの炊き込みごはん
炊飯器で手軽に作れる、パエリア風の炊き込みごはんです。材料を切ってお米と一緒に炊飯器で炊くだけなので、作り方はとても簡単!パエリアを作ってみたいけれど、おうちで作るのは難しそうと思っている方にもおすすめのレシピです。ぜひ挑戦してみてくださいね。
お米はやさしく洗うことが大切
今回は、お米のとぎ方や洗う回数、おいしくごはんを炊くためのポイントをご紹介しました。「ザッ、ザッ」と力を入れてお米をとぐのは、ひと昔前の話。現代のお米に合わせてやさしく洗うことで、ふっくらとツヤのあるごはんを炊くことができますよ。
クラシルでは、今回ご紹介した以外にもお米を使ったレシピを掲載しています。ぜひ参考にして、お気に入りの一品を見つけてみてくださいね。
