きめが細かくふわふわとした食感が魅力の「シフォンケーキ」。おうちで作るとうまくふくらまなくて悩んでいる方も多いのではないでしょうか?この記事ではシフォンケーキの丁寧な作り方やふわふわに仕上げるコツを解説します。記事後半のアールグレイシフォンケーキやシャインマスカットのシフォンサンドなど絶品レシピも必見ですよ。
シフォンケーキの丁寧な作り方、ふわふわにするポイントも徹底解説!
- 目次
- シフォンケーキとは?
- シフォンケーキの歴史
- シフォンケーキの材料と基本の作り方
- シフォンケーキをふわふわにするコツ
- シフォンケーキの絶品レシピ
- おうちでふわふわ食感のシフォンケーキづくりに挑戦しよう
シフォンケーキとは?
シフォンケーキとは、シフォン型という特殊な型を使って焼きあげるスポンジケーキの一種です。一般的なスポンジケーキよりも高さがあり、中央に円筒状の穴が開いています。
主な材料は卵とグラニュー糖、植物油に牛乳と薄力粉です。卵白とグラニュー糖でたっぷりのメレンゲを作り、しっかりと泡立てたメレンゲの力で生地を膨らませます。一般的なケーキとの大きな違いはバターではなくサラダ油などの植物油を使用すること。植物油は生地が膨らむのを助け、ボリュームを出す働きがあります。
できあがったケーキの生地はたいへんやわらかくしっとりとした食感!ふわふわとやさしい口当たりで、きめが細かいのが特徴です。もともとシフォンとはファッション用語で、薄い絹織物のことを指します。シフォンケーキという名前は絹織物のようなふんわり軽い食感ときめの細かさからつけられたんですよ。
プレーンのシフォンケーキはやさしい甘みと卵の香りが特徴の、素朴な味わいのお菓子です。さまざまなフレーバーがあり、定番の紅茶やコーヒー、チョコレートのほか、季節のフルーツやナッツを加えたものなど豊富なバリエーションを楽しむことができます。
シフォンケーキの歴史
シフォンケーキはアメリカ生まれのスイーツで、1927年に料理家のハリー・ベーカーによって考案されました。卵白で作るエンゼルフードケーキのレシピがもとになったと言われています。瞬く間にセレブなどの間で人気になったシフォンケーキですが、考案から20年間はレシピが公開されることはありませんでした。その後レシピが公開され植物油やメレンゲがふわふわ食感の秘密であることが明らかに!高級スイーツという位置づけから、家庭でも手軽に作れる親しみ深いスイーツとなりました。
日本へは1970年代後半から1980年代ごろに伝わったと言われています。日本でも大人気となり、1990年代には多数のシフォンケーキのレシピ本が出版されるようになりました。素朴でやさしい味わいのため、老若男女を問わず幅広く人気があるスイーツとなっています。
シフォンケーキの材料と基本の作り方
ふわふわとした食感が魅力のシフォンケーキをぜひおうちでも作ってみたいですよね。ここからは、シフォンケーキの材料と基本の作り方を詳しくご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね!
①卵黄にグラニュー糖を加え泡立てる
卵黄にグラニュー糖を加え、白っぽくなるまで泡立て器で混ぜます。卵白と卵黄を分ける際に卵黄が割れてしまうと膨らみにくくなるので注意してくださいね。
②サラダ油、牛乳を加えて混ぜ合わせる
サラダ油を加えて均一になるまで分離しないようにしっかりと混ぜ、乳化させます。
続いて、牛乳を加えてさらに混ぜ合わせましょう。
③粉をふるい入れ、混ぜ合わせる
薄力粉をふるい入れ、混ぜ合わせます。粉をふるうことでダマになるのを避け、卵とうまく混ざりやすくなるので、必ずふるうのがポイントです。
④卵白を泡立てる
泡立て器やハンドミキサーを使って卵白を泡立てます。グラニュー糖を数回に分けて加えましょう。
つやが出て、ツノがぴんと立った状態になるまでしっかりと泡立てるのがコツです。泡立てが足りないとしっかりと膨らまず生地が詰まってしまいます。一方、泡立て過ぎて生地がだれてしまっても膨らみにくくなるのでちょうどよい状態に泡立てられるよう注意してくださいね。
⑤③のボウルに泡立てた卵白を加え、混ぜ合わせる
泡立てたメレンゲの3分の1の量をすくい上げ、3のボウルに加えて混ぜ合わせましょう。数回に分けてメレンゲを加えることで卵黄生地と均等に混ざりやすくなります。メレンゲの気泡を潰さないよう、泡立て器で混ぜ合わせるのがポイントです。
⑥なじんだら残りの卵白を加え、さっくりと混ぜ合わせる
卵黄生地になじんだら、残りのメレンゲを加えていきます。ここではゴムベラを使って大きく切るように混ぜ合わせていきましょう。ボウルの底からすくい上げるようにゴムベラを返しながらやさしくさっくりと混ぜ合わせます。メレンゲを潰さないようにしつつ、ムラが無くなるまで丁寧に混ぜ合わせるのが上手に作るコツです。
⑦⑥を型に流し入れ、菜箸をくるくると回す
生地を低い位置から静かに型に流し入れます。高い位置から流し入れると衝撃でメレンゲの気泡が潰れてしまうので、注意しましょう。続いて、菜箸を差し込みくるくると回します。焼く前に大きな気泡を取り除くとともに、表面がなめらかに仕上がりますよ。
シフォンケーキをふわふわにするコツ
続いては、シフォンケーキをふわふわに仕上げるコツを見ていきましょう。
粉をふるっておく
基本のシフォンケーキには薄力粉を使用します。そのほか、ココアパウダーやベーキングパウダーなどの粉類を使うこともあるでしょう。その場合、あらかじめ粉類をすべてふるっておくのが大切です。粉類をふるっておかないと卵黄生地に加えた際にダマになってしまい、うまく混ざらないケースがあります。粉が塊で残ってしまいボソボソと決めの粗い生地になってしまうので、注意が必要です。また、粉類をあらかじめ振るっておくことで生地の混ぜ過ぎを防ぐことになり、卵白生地と混ぜる際にも気泡を潰さずにすみます。
しっかりとしたメレンゲを作る
シフォンケーキはメレンゲがベースのスイーツです。きめが細かくしっかりとした固さのメレンゲを作るのが何よりも大切なポイント!卵白にグラニュー糖を数回に分けて加え、そのたびにしっかりと泡立てましょう。グラニュー糖を分けて入れることできめが細かく安定したつぶれにくいメレンゲになりますよ。つやが出てきたら泡立て器を持ち上げて、メレンゲの状態を確認しましょう。ツノがぴんと立つようになったら完成です。
ゴムベラでさっくりと混ぜる
卵黄生地とメレンゲを混ぜ合わせるのも重要なポイントです。生地を混ぜすぎると気泡が潰れて膨らまなくなったり、口当たりが悪くなるので注意しましょう。一方、生地とメレンゲがしっかり混ざっていないときめが粗く、重たい食感になってしまいます。
卵黄生地とメレンゲを混ぜる際は、ゴムベラを使ってボウルの底から生地を持ち上げ、さっくりと切るように大きく混ぜるのがコツです。最初はメレンゲを3分の1程度加えて卵黄生地を緩め、その後メレンゲをすべて加えて混ぜ合わせることで、少ない回数で上手に混ぜることができます。
シフォンケーキの絶品レシピ
シフォンケーキの特徴や基本の作り方に加え、シフォンケーキをふわふわに仕上げるコツがわかったところでここからは絶品シフォンケーキのレシピをご紹介します。定番のフレーバーからひと味違うものなど幅広くピックアップしているのでぜひ参考してみてくださいね。
しっとり美味しい アールグレイシフォンケーキ
しっとりおいしいアールグレイシフォンケーキをご紹介します。ふわふわのシフォンケーキに、香りのよいアールグレイの茶葉を混ぜ込みました。ほんのり甘い生地と華やかな紅茶の香りが上品で、クセになるおいしさです!今日のおやつにいかがでしょうか?
キャラメルシフォンケーキ
キャラメルシフォンケーキのレシピです。自家製のカラメルソースを使ったキャラメルシフォンケーキは香ばしい香りがたまりません!ほろ苦さと甘さがやみつき必至のおいしさですよ。ぜひ生クリームを添えて、召し上がってみてくださいね。
スパイスシフォンケーキ
ひと味違うシフォンケーキが食べたいときに!スパイスシフォンケーキはいかがでしょうか?甘い香りのシナモンやクローブ、爽やかな風味のカルダモンなど、数種類のスパイスを加えて風味豊かに仕上げました!大人にぴったりの香ばしいスイーツです。ぜひ作ってみてくださいね。
チョコレートシフォンケーキ
今日のティータイムにチョコレートシフォンケーキを作ってみませんか?ココアパウダーを混ぜ込んだほんのり甘い生地に、濃厚なチョコチップが相性抜群!ふんわりとした食感と、チョコチップのつぶつぶの食感の違いが楽しい一品です。ぜひお試しくださいね。
ココナッツミルクシフォンケーキ
トロピカルな香りが魅力!ココナッツミルクシフォンケーキのご紹介です。牛乳ではなくココナッツミルクを加えているので、コクのある甘い風味が楽しめます。濃厚ですがふんわりと軽い食感なのでどんどん召し上がれますよ。ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
シャインマスカットのシフォンサンド
おもてなしにもぴったりなシャインマスカットのシフォンサンドです。ふわふわのシフォンケーキにたっぷりの生クリームとシャインマスカットをサンドしました。やさしい味わいのシフォンケーキに上品な甘みのシャインマスカットが好相性!食べる手が止まらなくなりますよ。とてもおいしいのでぜひ召し上がってみてくださいね。
おうちでふわふわ食感のシフォンケーキづくりに挑戦しよう
いかがでしたか?シフォンケーキの特徴や基本の作り方、ふわふわにするコツに加え、絶品シフォンケーキのレシピなどをご紹介しました。シフォンケーキは泡立てや混ぜ合わせ方などのポイントをしっかり押さえることで、おうちでもしっかり膨らんだふわふわな食感に仕上げることができます。これまでシフォンケーキに挑戦したことがなかった方も、今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、ぜひおいしいシフォンケーキを作ってみてくださいね。
