煮物や煮魚など、煮物や和食料理を作る際によく見かける「落し蓋」。
落し蓋には、いつもの煮物を劇的においしくする、さまざまな嬉しい効果が備わっているのをご存知でしょうか?
煮物や煮魚など、煮物や和食料理を作る際によく見かける「落し蓋」。
落し蓋には、いつもの煮物を劇的においしくする、さまざまな嬉しい効果が備わっているのをご存知でしょうか?
今回は和食に欠かせない落し蓋の特徴のほか、ご家庭にあるもので代用する方法やおすすめレシピなどもご紹介します。
「使う意味はあるの?」「普通の蓋と何が違うの?」「落し蓋を持ってないけど代用は出来るの?」などの疑問もスッキリ解決しますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。
「落し蓋」とは、お鍋の胴回りよりもやや小さめの蓋のこと。主に煮物や煮魚など煮込み料理を作るときに使われます。
一般的な蓋とは違い、鍋に入れた具材の上に直接落とすように被せることから、「落し蓋」と呼ばれるようになりました。
さて、実際「落し蓋」を使うとどんな効果があるのでしょうか?以下、4つの特徴をご紹介します。
1. 味が染みこむ
煮汁が落し蓋にぶつかることで対流しやすくなり、具材にしっかりと味を染み込ませることが出来ます。まんべんなく染み込むので、味ムラ防止にも効果的です。
2. 煮崩れを防ぐ
具材が煮汁の中でぶつからないよう直接押さえることで、煮崩れを防ぎます。 落し蓋が重すぎると具材が潰れてしまうこともあるので、柔らかい食材を扱うときは気をつけましょう。
3.調理時間を短縮する
落し蓋をすると熱が逃げにくくなり、調理時間を短縮することが出来ます。 さらに、吹きこぼれやこげつきなど煮物でありがちな失敗も防げるため、余計な手間が増える心配もありません。
4.気になる食材のニオイを逃がす
落し蓋は、魚など気になる食材のニオイを蒸気と一緒に逃がす機能も備わっています。鍋に不快なニオイがこもらないため、料理もとてもおいしく仕上がります。
ひと昔前は木製が主流だった落し蓋ですが、ここ最近は金属製・シリコン製などさまざまな種類のものが用意されています。 そこでここからは、素材ごとの特徴やお手入れ方法を解説していきます。
◆本格的な煮物作りにおすすめ!木製の落し蓋
昔ながらの木製の落し蓋は、本格的な煮物を作りたい方におすすめ。 程よい重さがあるので煮崩れをしっかりと防ぎ、食材にムラなく火を通すことが出来ます。 使っていくうちに手になじみ、風合いが出てくるのも木材ならではの魅力といえるでしょう。
しかし、ニオイがうつりやすくカビが生えやすいという欠点も。使用前は水でさらし、使用後は綺麗に洗ってから水気を拭き、よく乾かしてくださいね。
◆使い勝手抜群!金属製の落し蓋
木製に負けず劣らず人気なのが、金属製の落し蓋です。 最大の魅力は、使い勝手の良さ。ニオイや汚れがつきづらいため、特別なお手入れをする必要はありません。丈夫で長持ちするところも嬉しいポイントですね。 また、サイズ調節出来るものを使えば、さまざまな大きさの鍋に使いまわすことも可能です。
ただし、調理中は直接触ると火傷するほど熱くなります。必ず布巾やミトンを使って取り扱うようにしましょう。
◆デザイン豊富!シリコン製の落し蓋
柔らかく重さが軽いため、どんな食材にも優しくフィットして、つぶれずに仕上げることが出来ます。かわいらしいデザインのものも多く、お気に入りの一枚を探してみるのも楽しいですよ。
お手入れは簡単ですが、食材のニオイや色が移りやすく、一度つくと落ちづらいという一面も。ニオイや色素が強い食材を調理するときは気をつけましょう。
◆お手軽!アルミホイル
落し蓋の代用品として、一番身近でお手軽なのがアルミホイルです。 作り方は簡単で、クシャクシャにしたアルミホイルの中心に穴をあけ、鍋の大きさに合わせて広げるだけ出来上がります。
食材と落し蓋の間に隙間ができてしまうことがあるので、動画のように、軽く押し当てながらのせましょう。
◆安心!クッキングシート
耐熱性に優れているため、代用品なのに安心して使える優れもの。 具材から出るアクも吸い取ってくれるので、アク取りの手間も省けます。 調理中すぐ使えるように、あらかじめ何枚か作っておくと便利ですよ。
◆味がしみしみ!キッチンペーパー
煮汁や具材にはりつくため、全体にしっかりと味が染み込みます。 使う際は、クッキングシートと同じように作ればOK。薄手のキッチンペーパーだと破れてしまうこともあるため、2枚以上重ねて使うようにしましょう。
ここからは、落し蓋を使って作る絶品煮物レシピをご紹介します。 使い方は簡単で、鍋の中の具材の上に落し蓋を置き、柔らかくなるまで煮込むだけです。
動画を参考にしながら、挑戦してみてくださいね。
最初にご紹介するのは家庭料理の定番、肉じゃがです。落し蓋をすることで煮崩れすることなくホクホクに仕上がります。おふくろの味を彷彿とさせる懐かしい味わいを、ぜひご堪能ください。
八角の香りが特徴的な台湾料理、ルーローハンです。落とし蓋をして、じっくり時間をかけて煮込むことで豚バラ肉がとろっとやわらかくなりますよ。 オイスターソースやフライドオニオン、紹興酒などを用意して、本格的な味わいにチャレンジしてみてくださいね。
一見難しそうな魚の煮付けも、切り身を使えばとても簡単。しっとりと染みわたった甘辛い味つけに、ごはんがモリモリ進む一品です。今日の晩ごはんに作ってみてくださいね。
根菜がたっぷり入った筑前煮のご紹介です。落し蓋をしてしっかり煮詰めることで、具材の隅々まで味が染み込みます。彩りが欲しいときは、塩ゆでした絹さややいんげんをプラスしてみてくださいね。
やわらかく煮たイカとホクホクのじゃがいもに、甘辛いしょうゆ味がよく染みておいしいですよ。落とし蓋をして煮ることでムラなく味が染み込みます。
今回は、落とし蓋の特徴や代用品、おすすめレシピなどをご紹介しました。
落し蓋は、ふっくらおいしい煮物づくりには欠かせないアイテム。使うことでいつもの煮物が、ぐっとおいしく仕上がりますよ。
クラシルでは、今回ご紹介した以外にも落し蓋を使ったレシピを掲載しています。お気に入りのレシピを見つけて、日々のお料理に取り入れてみてくださいね。