最終更新日 2023.10.3

りんごの種類や旬について知りたい!長持ちする保存方法もご紹介

りんごの種類や旬について知りたい!長持ちする保存方法もご紹介

果物の中でもとくに身近な存在の「りんご」。世界では約15,000種、日本だけでも約2,000種を超える品種が存在することをご存知ですか?この記事では、そんなりんごの品種ごとの特徴に加え、旬について詳しく解説!さらに、長持ちさせるための正しい保存方法やりんごを使ったおいしいレシピをご紹介します。

  • 目次
  • りんごは日本だけでも2,000種類もある!
  • 味わい、食感、香りすべて違うりんごの品種
  • 早生種
  • 中生種
  • 晩生種
  • 極早生種
  • 品種によって異なるりんごの旬
  • 暑さと乾燥に気をつけて!りんごの保存方法と注意点

りんごは日本だけでも2,000種類もある!

冒頭でもお伝えしたとおり、世界では約15,000種、日本だけでも約2,000種もの品種があると言われています。

なかでもりんごの生産量で日本一を誇る青森県では、約50品種のりんごが栽培されていて、そのうちの約40種類が市場に出回っています。50品種でも十分多く感じますが、品種開発のために研究所などで栽培されているものを含めると、なんと約300種類に上るのだそうです。

そんな多くの種類があるりんごですが、通年手に入るイメージがありますよね。これには、外国産のりんごが輸入されているという理由だけでなく、貯蔵施設が整備されたことや、品種改良により収穫時期が異なるりんごを栽培できるようになったという理由があります。こういった技術の進歩により、一年を通して新鮮でおいしいりんごを手にすることができるんですね。

味わい、食感、香りすべて違うりんごの品種

りんごは8月上旬から11月中旬にかけて収穫され、果実の熟期によって大きく、極早生種、早生種、中生種、晩生種に分けられます。以下でりんごの品種について、収穫時期別にチェックしてみましょう!それぞれ味わいや特徴が異なるので、お好みのりんごを探してみてくださいね。

早生種

8月下旬から9月中旬までに収穫されるりんごで「わせしゅ」と読みます。果肉がかためのものが多く、果汁がたっぷり含まれたジューシーな味わいを楽しめます。

■つがる
ゴールデンデリシャスと紅玉をかけあわせて作られる品種で、9月上旬から中旬にかけて収穫される早生種です。果肉はかためですが、ジューシーで酸味はほぼなく、強い甘みを感じられます。

■きおう
王林を親に持ち、果皮が黄色で光沢があるのが特徴です。つがる同様、果肉はかためで甘みと酸味のバランスがよく、和梨のような味わいと言われることもあります。「黄色いりんごの王様」のイメージからこの名が付けられました。

中生種

9月下旬から10月中旬までに収穫されるりんごです。甘みと酸味、食感のバランスが取れた品種が多いようです。

■早生ふじ
晩生種である「ふじ」の早熟系統で、味も見た目もふじに似ています。果肉はふじよりやわらかく、糖度が高めで酸味は控えめ。早生ふじというのは品名ではなく、紅将軍や昂林といった品種の総称です。

■シナノスイート
長野県で育成され、平成8年に品種登録された比較的新しい品種のりんごです。ふじとつがるの交配品種で、名前の通り甘みが強いのが特徴。サクサクとした食感でありながらも果汁が豊富なのも魅力のひとつです。

■秋映
シナノスイートと同じく、主に長野県で栽培されている品種です。甘酸っぱい味わいで、パリパリとした食感が魅力。着色しやすく、寒い地域では果皮の色が深みのある赤黒い色になります。味わい、香り、食感のバランスが絶妙なりんごです。

■紅玉
料理用として人気の高い、アメリカ原産の品種。国産のりんごは甘さが強いものが多いですが、紅玉は酸味が強い特徴があります。この甘酸っぱさが魅力で、アップルパイやジュースに加工されることも多い品種です。

■ジョナゴールド
つがると同じく、ゴールデンデリシャスと紅玉から生まれたアメリカ生まれの品種です。甘みと酸味のバランスがよく、青森県でもふじ、王林、つがるの次に生産量が多いりんごです。

■陸奥
比較的大玉で香りの高い品種。果肉がかためなので、そのまま食べるのはもちろん加工にも適しています。袋をかけて栽培すると果皮が赤色になりますが、かけないで栽培すると黄緑色になるおもしろい品種です。

■トキ
王林とふじをかけ合わせて生まれたりんご界のサラブレッド。黄色りんごですが、果皮がほんのり赤みを帯びることもあります。熟すことで甘みと酸味のバランスが抜群によくなり、果汁が多いのも特徴です。旬が短いため見かけたらとてもラッキーですよ!

晩生種

10月下旬以降に収穫されるりんごを指します。甘みと香りが強いものが多く、貯蔵性が高い品種が多いのが特徴です。

■ふじ
国産りんごの代表品種です。生まれた町である「藤崎町」にちなんで、また富士山のように日本一になれるようにと願ってこの名が付けられました。果汁が豊富で、シャキシャキとした食感が魅力。甘みと酸味のバランスもよく、果皮が薄いので皮ごと食べやすいのも特徴です。

■サンふじ
味わいと食感がよく、りんごの王様とも呼ばれるサンふじ。実はふじと同じ品種です。ふじは袋をかけて栽培されますが、サンふじは袋をかけずに栽培されるため、太陽の光をたくさん浴びて育ちます。蜜が入りやすいのも特徴です。

※「サンふじ」は全国農業協同組合連合会の登録商標です。

■シナノゴールド
長野県生まれの黄色系りんごです。黄色りんごは甘みが強い品種が多い中、シナノゴールドは適度に酸味があります。貯蔵性に優れていて、パリパリとした食感を春まで楽しめるのも魅力のひとつです。シナノスイート、秋映えとともに「りんご三兄弟」として親しまれています。

※「りんご三兄弟」は全国農業協同組合連合会の登録商標です。

■王林
「青りんごの女王」とも呼ばれる黄色系りんごの代表格です。酸味がほとんどなくジューシーで、スッキリとした甘さと特有の香りを楽しめます。青森県での生産量はふじの次に多いとも言われ、根強いファンも多いのだとか。

極早生種

8月下旬までに収穫される品種です。「ごくわせしゅ」と読みます。黄色系りんごが多く、甘みはありますが、酸味が強いものが多いようです。

■夏緑
8月上旬に収穫後、すぐに販売される品種です。甘みだけでなく、適度な酸味があり、ジューシーで爽やかな味わいを楽しめます。流通量が少なく貯蔵性も低いため、食べられる時期が限られる貴重な品種です。

■ブラムリー
イギリスで200年以上も前に生まれた伝統品種。果皮は黄緑色で、少し平べったい形をしているのが特徴です。酸味が強く渋みもあり、甘みはあとからほんのり感じられる程度ですが、アップルパイのフィリングや焼きりんごなど、加熱調理することでやわらかくなるため、別名「クッキングアップル」とも呼ばれています。近年このりんごが注目され始め、日本では主に長野県の小布施市で栽培されています。ほかにも北海道や岩手県など、寒い地域で栽培され始めているようです。

品種によって異なるりんごの旬

品種改良や貯蔵技術の進歩により、一年中おいしいりんごが食べられますが、一般的にりんごの旬は11月〜2月、秋から冬にかけてと言われています。ただし品種解説のところでもご紹介したように、りんごは品種によって収穫時期が異なるため、やはり食べごろも品種によって異なります。

夏緑など貯蔵性の低い極早生種は、収穫してから2週間程度が賞味期間と言われており、その後は味がすぐに落ちてしまうようです。晩生種は貯蔵性や保存性に優れた品種が多いため、おいしく食べられる期間が長いのだとか。そういった理由から、ふじや王林は通年スーパーなどで手に入れることができるんですね。

もちろん収穫してすぐのりんごはどの品種もおいしいので、品種の収穫時期をチェックして一番おいしいタイミングで食べてみてはいかがでしょうか。

暑さと乾燥に気をつけて!りんごの保存方法と注意点

りんごはまとめて買ったり、たくさんもらったりすることも多いですよね。その際、気になるのは保存方法ではないでしょうか。以下で、りんごの保存方法について確認してみましょう。

りんごは暑さと乾燥に弱いため、ポリ袋に入れて密閉し、冷暗所もしくは冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。急激な温度変化は傷む原因にもなるので、りんごが大量に手に入った場合は、りんごを一つずつ新聞紙で包んでからポリ袋に入れて保存してください。温度変化が緩和され、よりおいしさが長持ちしますよ。

ここで重要なのが、ポリ袋の口をしっかりと閉じること!これは、りんごの水分が蒸発して乾燥してしまうことを防ぐ目的もありますが、りんごから発生するエチレンガスの影響を防ぐためでもあります。簡単にいうとエチレンガスとは「植物の成長ホルモン」のこと。これには野菜や果物の成熟を促す作用があり、りんごはこのエチレンガスを強く発するため、ほかの野菜や果物に影響を与えてしまう可能性が高いのです。

そのため、りんごを保存する際はしっかりとポリ袋の口を閉じるようにしてくださいね。

りんごの保存方法について詳しく知りたい方はこちらをチェック!

どの食感が好き?やさしい甘さのりんごスイーツレシピ

りんごの品種や保存方法がわかったところで、ここからはりんごのおいしさを楽しめるおすすめレシピをご紹介します。どれもやさしい味わいでほっとするスイーツばかりですよ!ぜひ試してみてくださいね。

バナナとりんごのパウンドケーキ

バナナとりんごのパウンドケーキです。ホットケーキミックスを使って作れるのでとってもお手軽!バターで炒めたりんごを生地に加えているので、豊かな風味を楽しめますよ。

りんごとシナモンのシフォンケーキ

シナモンが香る、ふわふわのシフォンケーキはいかがでしょうか。生地にすりおろしりんごだけでなく角切りりんごも加えて、りんごの風味を楽しめる一品に仕上げました。紅茶やコーヒーによく合う、ティータイムにおすすめのスイーツです。

ホットケーキミックスで作るさつまいもとりんごのマフィン

ほっこりおいしいマフィンを作ってみましょう!りんごと相性のよいさつまいもを入れて、やさしい甘さに仕上げました。ホットケーキミックスを使えば簡単に作れるので、毎日のおやつにぴったりですよ。

※ご使用の電子レンジの機種や耐熱容器の種類、食材の状態により加熱具合に誤差が生じます。 様子を確認しながら完全に火が通るまで、必要に応じて加熱時間を調整しながら加熱してください。

りんごとホワイトチョコのマフィン

続いてもマフィンのご紹介ですが、このレシピではりんごとホワイトチョコを組み合わせました。ホワイトチョコレートの濃厚な甘みとさっぱりとしたりんごの甘さが意外にもよく合います。ぜひ試してみてくださいね。

はちみつりんごのシナモントースト

朝食やブランチにもぴったり!大満足のトーストレシピをご紹介します。電子レンジで作ったはちみつりんごを厚切りのトーストにのせ、シナモンをかけた風味豊かな一品。トーストは切り込みを入れて、しっかりバターを染み込ませるのがおいしく仕上げるポイントです!

シャキシャキりんご大福

もちもちの生地とシャキシャキとしたりんご、異なる食感がたまらない!りんご大福はぜひ試してみていただきたい一品です。さっぱりとした味わいのりんごと上品な甘さの白あんに、シナモンの香りがよく合い絶品ですよ!ぜひチャレンジしてみてくださいね。

りんごのコンポート

りんごが余っていたらこちらのレシピを試してみてはいかがでしょうか。シンプルな材料で手軽に作れるりんごのコンポートです。やさしい甘さと爽やかな酸味のバランスがよく、そのまま食べるのはもちろん、アイスなどにトッピングしてもおいしくいただけます。

オーブンで作る干しりんご

使う食材はりんごだけ!素朴な味わいがやみつきになる、干しりんごのご紹介です。5mm幅にスライスしたりんごを100℃のオーブンでじっくりと加熱して作ります。りんご本来の甘さが楽しめる一品です。お時間のあるときに、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。

一年中食べられるりんご 品種ごとの旬を楽しもう!

今回はりんごの品種や味わい、さらに保存方法とおいしいスイーツレシピをご紹介しました。私たちが通年おいしいりんごを食べられるのは、技術の進歩が理由のひとつではありますが、りんご農家の方や研究者の方々が長い年月をかけて丁寧に管理し、栽培してくれているからこそです。品種により食感や味わいも異なるので、珍しい品種を見かけたらぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。

人気のカテゴリ