生姜焼きやトンテキ、トンカツをやわらかく仕上げたい!そのためには豚肉を下処理することが肝心です。この記事では「筋切り」や「肉をたたく」といった豚肉の下処理の方法とポイントを解説します。下処理を行うことで得られる効果やおいしく作れる絶品豚肉レシピもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「筋切り」や「肉をたたく」豚肉の下処理にはどんな効果があるの?

- 目次
- 豚肉の筋切りって何?どんな効果があるの?
- 筋切りの仕方は?
- 「肉をたたく」とは?
- 肉をたたくポイントは?
- 下処理をしてやわらかく!豚肉の絶品レシピ
- 豚肉がよりおいしくなる!下処理をマスターしよう
豚肉の筋切りって何?どんな効果があるの?
まずは生姜焼きやトンテキを作るときにおすすめの下処理「筋切り」から解説します。
筋切りとは、豚肉をはじめとする肉類の下処理のひとつで、肉の筋繊維を切断することを指します。肉類にある筋繊維はとてもかたく、熱が加わると収縮する性質を持っていますが、あらかじめ筋繊維を断ち切る「筋切り」をしておくことで収縮を抑え、身の反り返りや肉縮みを防ぐことができるのです。
また、均一に熱が入るので焼きムラができづらく、見た目や食感がよくなります。かたい筋繊維を切ってあるので、食べるときに噛み切りやすくなるというメリットもあるんですよ。
筋切りの仕方は?
以下の動画で基本的な筋切りの方法をチェックしてみましょう。ポイントは「切り込みの深さ」と「切り込みを入れる数」の2点です。これらを意識すると、上手に筋切りすることができますよ!
豚肉のスジ切り
赤身と脂身の境目にあるスジを確認したら、包丁の刃先を突き刺すようにして、1cm程度の切り込みを入れます。あまり深く切りすぎると、身がちぎれる原因になるだけでなく、切り込みが目立って見栄えが悪くなってしまうので、深さ1cm程度を目安に切り込みを入れるようにしましょう。
また、切り込みの数は6~7か所が適量です。数が多すぎると、加熱したときに肉汁が流れ出てパサパサとした食感になってしまいます。肉の大きさによって切り込みの数を変えてくださいね。
「肉をたたく」とは?
「肉をたたく」とは、主にトンカツやステーキなど、厚みのある肉を使う料理で行う下処理です。
筋切り同様、肉をたたくことによって肉の筋繊維がほぐれて、焼いたときに肉が縮んでしまったり、反ったりするのを防ぐことができます。さらに肉の厚さがそろうので、火の通りが均一になり、やわらかい食感に仕上がるのもうれしいポイントです。
また、たたくことで肉の表面に傷がつくため、味が染み込みやすくなるというメリットもあるんですよ。
肉をたたくには、専用の「肉たたき」があると便利です。種類もさまざまで、かたい肉に向いているギザ型や筋の多い肉に適したハンマー型、鶏ささみ肉など元々やわらかい肉を薄く伸ばすのにおすすめの平型などがあります。
専用の肉たたきを持っていない場合は、包丁の背や麺棒、瓶の底など身近なものを使って代用することも可能です。ただし、瓶などを使用する場合は割れてしまう可能性があるため、扱いには注意が必要です。
肉をたたくポイントは?
肉をたたく方法も動画で確認してみましょう。動画では包丁、麺棒、肉たたきを使う3パターンをご紹介しています。
豚肉をたたく
包丁を使う場合は背の部分を使います。刃の方を使ってしまうと肉やまな板、包丁自体を傷めてしまう可能性があるので必ず背の部分を使いましょう。麺棒を使う場合は、あらかじめ肉をラップで挟んでおくと汚さずに済むのでおすすめですよ!肉たたきは強くたたきすぎると肉が破れてしまうことがあるので、力加減に気をつけてたたくようにしてくださいね。
下処理をしてやわらかく!豚肉の絶品レシピ
ここからは豚肉を使って作る絶品レシピをご紹介します。筋切りや肉をたたく下処理をすることで、やわらかくジューシーに仕上がりますよ!
定番 豚肉の生姜焼き
ごはんのおかずの定番!豚の生姜焼きのレシピをご紹介します。筋切りしてやわらかく焼きあげた豚肉に甘辛いタレが絡んで格別の味わい!豚肉に片栗粉をまぶすことで、肉汁が閉じ込められてジューシーに仕上がりますよ。
技あり!サックサク衣の基本のとんかつ
サクッと揚がった衣と肉汁たっぷりの豚肉がおいしい、とんかつのレシピです。分厚い豚ロース肉は加熱すると反り返ってしまいがちですが、筋切りしておくことできれいに揚がりますよ。低温の油でじっくりと火を通してから高温の油でカラッと揚げる「二度揚げ」で、お店で出てくるようなサクサクとした食感に仕上がります。
食べごたえ抜群!トンテキ
こってり甘辛いソースが絶品のトンテキを作ってみましょう!筋切りすることで、焼きあがりが丸まるのを防ぐだけでなく、火の通りが均一になって焼きムラもなくなりますよ。ごはんのおかずとしてはもちろん、お酒にもよく合う一品です。
トースターで簡単!豚ロースの味噌マヨホイル焼き
豚肉をアルミホイルで包んでトースターで焼くだけで、ごはんが進む絶品おかずができあがります!筋切りした豚肉は、加熱しても縮まらずにやわらかい食感に仕上がりますよ。みそとマヨネーズのコクと塩気、ごま油の香りが食欲をそそります。材料をアルミホイルに包んだらあとはトースターにお任せという手軽さがうれしいですね。
※お使いのトースター機種によって焼き加減が異なりますので、様子を見ながらご調整ください。今回は1000W200℃で焼いています。トースターは庫内が狭く、食材と熱源の距離が近いため、加熱中の食材の油が落ちたり、油はねなどが原因で発煙、発火の恐れがあります。加熱中は目を離さないでください。
※アルミホイルが熱源に直接触れると溶けてしまう恐れがあります。熱源に触れないようご注意ください。
柔らかポークピカタ カレー風味
スパイシーなカレーの香りに食欲をそそられるピカタはいかがでしょうか。このレシピでは、とんかつ用の豚ロース肉を筋切りするだけでなく、たたいているのでやわらかい食感に仕上がります。ごはんのおかずにはもちろん、お酒のおつまみにもおすすめの一品です。
豚ヒレ肉で がっつりソースカツ丼
ごはんがどんどん進む!ソースカツ丼のレシピはぜひ試していただきたい一品です。豚ヒレ肉を麺棒でたたいてから揚げるのがやわらかく仕上げるポイント。甘辛いソースが豚ヒレカツに染みて絶品ですよ!ごはんにのせた千切りキャベツのおかげで、最後まで飽きることなくいただけます。ぜひ作ってみてくださいね。
豚肉がよりおいしくなる!下処理をマスターしよう
今回は「筋切り」や「肉をたたく」といった、豚肉の下処理方法や効果についてご紹介しました。どちらもシンプルな工程ですが、下処理するのとしないのとでは食感はもちろん、料理の見た目も変わってきます。
今回ご紹介した下処理は、豚肉以外に牛肉や鶏肉などのレシピでも使える調理工程です。ぜひこれを機会にマスターして、おいしい肉料理を作ってくださいね!
※20歳未満の飲酒はやめましょう。