最終更新日 2024.1.26

浮き粉とはどんな粉?特徴や代用方法について解説!

浮き粉とはどんな粉?特徴や代用方法について解説!

中華料理やスイーツのレシピに登場する「浮き粉」。どんな粉か知っていますか?小麦粉からデンプンを精製した粉で、じん粉や貫雪粉とも呼ばれます。今回は、浮き粉の特徴や代用品について解説し、浮き粉がよく使われる料理のレシピもご紹介します。ぜひ最後までご覧くださいね。

  • 目次
  • 浮き粉とは?
  • 浮き粉とほかの粉類との違いは?
  • 小麦粉
  • 片栗粉
  • コーンスターチ
  • 米粉
  • 浮き粉はどんな料理に使う?
  • 浮き粉がないときの代用品は?

浮き粉とは?

浮き粉とは、小麦粉のグルテンというたんぱく質成分を取り除き、デンプンを精製した粉のことです。「じん粉」や「本浮き粉」、「貫雪粉(かんせつこ)」と呼ばれることも。

デンプンが主成分なので、片栗粉のように、加熱すると半透明になりプルプルとした食感を出すことができます。中の具材が透けて見える蒸し餃子の皮などによく使われるようです。また、たこ焼きや卵焼きの生地に加え、ふっくらとした仕上がりにする増量剤の働きも持っています。

浮き粉とほかの粉類との違いは?

片栗粉や小麦粉など、見た目や性質が浮き粉とよく似ている粉類がいくつかあります。それぞれの特徴や、浮き粉との違いについて解説するので、以下で見てみましょう。

小麦粉

小麦粉は、浮き粉と同じように小麦から作られていますが、たんぱく質成分であるグルテンが含まれている点が違います。グルテンは生地にコシを与えるので、小麦粉だけを使った生地に比べて、浮き粉を加えた生地の方が軽くてふんわりとした仕上がりになります。

小麦粉について知りたい方はこちらをチェック

片栗粉

片栗粉は、元々はカタクリという植物からとれるデンプンで作られていましたが、現在は馬鈴薯(じゃがいも)のデンプンから作られているものがほとんどです。料理のとろみづけによく使われ、ぷるぷるとした食感を出せる点は浮き粉とよく似ていますが、材料が違うので風味や食感は少し異なります。

片栗粉について知りたい方はこちらをチェック

コーンスターチ

コーンスターチの材料はとうもろこしのデンプンです。グルテンを含まないため、生地に加えるとサクッと軽い食感を与える点は浮き粉と似ています。加熱すると透明感が出ますが、浮き粉ほどではなく、半透明くらいの仕上がりになります。

コーンスターチを使ったレシピを知りたい方はこちらをチェック

米粉

米粉は、米を砕いて粉にしたものです。米の種類や製法の違いにより、上新粉、白玉粉、もち粉などと分けられます。浮き粉と同様、グルテンは含まれていませんが、料理の仕上がりには違いがあります。

米粉について知りたい方はこちらをチェック

浮き粉はどんな料理に使う?

浮き粉の加熱するとぷるぷるとした食感を出す性質を利用した料理には、「蝦餃(ハーカオ)」という蒸しエビ餃子をはじめとした、点心の蒸し餃子が挙げられます。

そのほかにも、明石焼きやだし巻き卵など、ふんわりとした仕上がりにしたい料理に加えたり、ビスケットやスポンジケーキなどさっくりとした食感に仕上げたい料理に使うことも。また、餅を成形するときに作業性をよくするための「餅とり粉」にするのも用途の一つです。

浮き粉がないときの代用品は?

浮き粉を常備しているご家庭は少ないかと思います。もしレシピで浮き粉が必要になったら、上記で説明した、片栗粉やコーンスターチ、米粉、またはキャッサバイモのデンプンから作られたタピオカ粉などで代用することができますよ。

ただし、蒸し餃子の浮き粉を片栗粉で代用した場合、浮き粉で作ったものとは違い、時間が経つと固くなってしまうので注意が必要です。

番外編:浮き粉でふわふわ!明石焼きとは?

浮き粉を使った料理の一つに「明石焼き」があります。生地に浮き粉を加えると、ふんわりとした食感になる性質を利用したものです。ここでは、明石焼きについて、詳しく解説します。

明石焼きの起源には諸説ありますが、そのうちのひとつが、明石玉を作るときに余る卵の黄身と明石の名物でもあるタコを利用して作ったのが始まり、という説です。明石玉とは、蛸石などを卵の白身を接着剤にして固めて作った人造サンゴの玉で、かんざしなどの装飾品に使われていました。江戸末期から明治、大正時代にかけて人気があったそうです。

明石焼きは、一見するとたこ焼きによく似ているようですが、いくつか違う点があります。明石焼きの具材はタコだけですが、たこ焼きにはそれ以外にも紅生姜やねぎなどが入っていますよね。また、たこ焼きはソースをかけて食べますが、明石焼きはだし汁につけます。そのほかにも返し方や盛り付けにも違いが。しかし、今や大阪の名物グルメであるたこ焼きのルーツをたどると、実は、明石焼きをヒントに作られたのだそうですよ。

明石焼きのレシピはこちらをチェック!

浮き粉がよく使われる料理のレシピをご紹介!

ここでは、浮き粉がよく使われる料理のレシピをご紹介します。蒸し餃子や水まんじゅうなど、食感に特徴のある絶品レシピをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

フワトロおいしい明石焼き

ふわとろ食感がたまらない、明石焼きはいかがでしょうか。卵の風味たっぷりの生地と、和風だしで作ったやさしい味わいのつけ汁が相性抜群で、いくらでも食べられそうなおいしさですよ。三つ葉の風味やタコの食感もいいアクセントとなっています。ぜひ作ってみてくださいね。

おうちで点心 エビ蒸し餃子

手軽に点心を作ってみましょう!エビ蒸し餃子をご紹介します。本来は浮き粉を使うのですが、今回は浮き粉より手に入りやすい片栗粉やコーンスターチで代用しました。モチモチした生地と、エビのプリプリとした歯ごたえが楽しい一品です。具材が透けてほんのりピンク色をした見た目もかわいいですよ。

薄力粉から作るたこ焼き

おうちにある材料で!薄力粉から作るたこ焼きのご紹介です。市販のたこ焼きの粉で作るのもお手軽なのですが、薄力粉や顆粒和風だしを使って作ることもできるので、量の調節ができて余らせる心配がありません。表面はカリッと、中はとろっと焼きあがり、とってもおいしいですよ。ぜひお試しくださいね。

夏みかん水まんじゅう

さわやかな甘さでデザートにぴったり!夏みかん水まんじゅうを作ってみましょう。葛粉で作った生地で、夏みかんと白あんを包みました。ひんやりとして、つるっとした食感の水まんじゅうは、暑い日におすすめのスイーツです。冷やし過ぎると固くなりやすいので、できあがったら氷水で冷やし、早めにお召し上がりくださいね。

浮き粉を使ってみよう!

今回は、浮き粉の特徴やほかの粉との違い、浮き粉がよく使われる料理のレシピをご紹介しました。似たような働きをもっている食材で代用することもできますが、浮き粉ならではのおいしさもあるので、手に入れる機会があればぜひ活用してみてくださいね。

クラシルでは、浮き粉がよく使われる料理のレシピをほかにもご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてください。

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