最終更新日 2023.3.30

山菜ってどんなもの?野菜との違いや種類について解説!

山菜ってどんなもの?野菜との違いや種類について解説!

特有の風味と香りで季節を感じさせてくれる「山菜」。天ぷらや炊き込みごはんにするとおいしいですよね。この記事では山菜の種類や味などの特徴に加え、山菜の歴史や野菜との違いなどを解説します。記事後半のわらびとふきの炊き込みごはんやタラの芽の肉巻きなど、季節の山菜を使った絶品レシピも必見ですよ。

  • 目次
  • 山菜とは?
  • わらび
  • こごみ
  • タラの芽
  • ふきのとう
  • ふき
  • 山菜のおいしい食べ方
  • 山菜の歴史

山菜とは?

山菜とは野山に自生している食べられる植物のことです。山中だけでなく里山や海岸、水辺などに自生しているものも含みます。日本全国にはたくさんの種類の山菜があり、その数は300以上にもなるとか。季節ごとにさまざまな山菜を楽しむことができます。多くの山菜にはほろ苦さなど特有の風味と滋味に富んだ香り、強いアクがあるのが特徴です。

春は特に多くの種類の山菜が採れる季節。行者ニンニクやタラの芽、うどやわらび、ふきのとうやわらび、こごみなどが一斉に旬を迎えます。夏はしそやどくだみ、やまももなど。秋は山椒や銀杏、冬はナズナや百合根などが有名です。

ここでは、代表的な山菜をいくつか見ていきましょう。

わらび

3~6月頃に採れるコバノイシカグマ科のわらび。山地や平地の日当たりのよい場所に自生する山菜です。特有の形と歯ごたえが特徴で、広く親しまれています。アクが強く下処理が必須です。

こごみ

コウヤワラビ科に属するこごみは、全国各地で採れる身近な山菜。赤こごみと青こごみがあり、収穫量の多い青こごみは4~5月頃に旬を迎えます。アクが少なくやわらかいので、下処理の手間がいらないのがポイントです。

タラの芽

ウコギ科のタラの芽も4~5月頃の春に採れる山菜です。「山菜の王様」と呼ばれるタラの芽は、もちもちした食感と山菜特有のほろ苦さや香りが人気!下処理なしで揚げ物にしたり、下ゆでしてから料理に用いたりします。

ふきのとう

キク科のふきのとうは、3~4月頃が旬。開ききっていない蕾の部分を食べます。ほろ苦さと特有の清々しい香りを楽しむことができることからたいへん人気です。えぐみが強いので念入りにアク抜きをする必要があります。

ふき

ふきはキク科で北海道から沖縄まで全国に自生しています。旬は5~8月頃。ふきの若葉が茂ってすぐ、やわらかい葉柄の部分を食べます。アクが強いので下ゆでをして皮をむく下処理が必要です。

山菜のおいしい食べ方

山菜はさまざまな食べ方で楽しむことができます。種類ごとにいろいろな食べ方がありますが、代表的なのが天ぷらや唐揚げなどの揚げ物。油で揚げることで山菜特有の苦味やえぐみがまろやかになり、おいしく食べることができます。塩でいただくと山菜の旨味が引き立ちますよ。炒めものやナムル、おひたしなども定番ですね!しょうゆや酢などでさっぱりいただくのもおいしいですし、味噌味にこってりと味つけしてもよく合います!炊き込みごはんやパスタの具に活用するのもおすすめです。

山菜の歴史

山菜の歴史はたいへん古く、縄文時代にはすでに食べられていました。縄文時代の人々は土器を使って山菜のアク抜きや下処理なども行っていたようです。遺跡からも約40種類の山菜が発見されているんですよ。山菜は奈良時代の万葉集の歌の中にも登場します。その中には27種類の山菜のことが記載されており、当時もさまざまな山菜が親しまれていた様子が伺えますね。

その後、江戸時代に自然災害や天候不順により飢饉が起きたときには、天災に影響を受けにくい山菜を食べて命をつないだ人が多かったそうです。20世紀に入ってからも戦時中や戦後の食糧難の時期には山菜が人々の命を救ったと言われています。

このように、山菜は昔ながらの食生活に欠かせない食べ物であると同時に、飢饉など非常時の貴重な食料ともなってきたわけです。

山菜と野菜はどう違う?

食用できる植物という点で山菜と野菜は似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか。農林水産省のサイトによると、田畑に栽培されるものを野菜と呼び、栽培されず自然の中に自生しているものを山菜と呼んで区別することが多いようです。ただし、最近では山菜が栽培されているケースも多く、この分類も厳密ではなくなっています。

野菜ももともとは野生の植物だったわけですが、利用しやすいように長い年月をかけて品種改良されてきました。苦味が少なくやわらかくて食べやすいものに改良されていたり、食用できる部分が多いのが特徴です。種まきから収穫までをその年のうちに行う一年草がほとんどで、安定して食用利用できます。収穫量が多く、一年を通して流通しているものがほとんど。

それに対して山菜は野生のため収穫量が少なく、出回る季節も限られています。また、毎年新しい茎ができる多年草だという特徴もあります。ほろ苦さや特有の風味が強いものが多く、食べられる部分もやわらかい若芽など一部分であることが少なくありません。とはいえ、この特有の風味と季節感を感じられるのが山菜ならではの魅力ともいえますよね。

山菜を使った絶品レシピ

山菜の特徴や種類、野菜との違いなどがわかったところでここからは、山菜を使った絶品レシピをご紹介します。主食から副菜まで簡単に作れるものをピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

モチモチ 山菜おこわ

モチモチした食感がたまらない山菜おこわを作ってみましょう!やさしい味わいのおこわは風味豊かな山菜とコクのある油揚げが入って旨みたっぷりです。山菜特有の旨味と食感が存分に楽しめますよ。ぜひ召し上がってみてくださいね。

山菜たっぷり 納豆汁

なめこと山菜を入れた納豆汁を作ってみました。細かく叩いて粘りを出した納豆の旨味と、とろとろのなめこが相性抜群!さっぱりした山菜がよいアクセントになって、最後まで飽きずに召し上がれます。ボリュームもたっぷりなので、ぜひ献立に加えてみてくださいね。

わらびとふきの炊き込みごはん

春の山菜、わらびとふきを使った炊き込みごはんです。シャキシャキのタケノコの水煮やジューシーな豚バラ肉を加えて具だくさんに仕上げました!山菜特有の香りと旨味を存分に楽しめます。しっかりした味つけで食べる手が止まらなくなりますよ。ぜひ作ってみてくださいね。

山菜とろろそば

山菜の水煮を使って手軽に作れる山菜とろろそばのご紹介です。ネバネバのとろろとシャキシャキの山菜の食感の違いを楽しめます。ホッとする味わいのおつゆがどこか懐かしい風味の山菜とよく合いますよ!この機会に作ってみてはいかがですか?

山椒塩で 山菜の天ぷら

山菜が手に入ったらサクサクの天ぷらにしてみませんか?油で揚げるとほろ苦い山菜の風味がやわらいで旨味が増します!山椒塩のしびれるおいしさも絶妙のアクセント。お酒のおつまみにもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。

たらの芽の肉巻き

今晩のおかずにたらの芽の肉巻きを作ってみませんか?ジューシーな豚バラ肉の旨味とほろ苦いたらの芽が好相性!焼いてホクホク食感になったたらの芽が絶品ですよ。ごはんにもお酒にもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。

こごみのごま和え

定番のこごみのごま和えのレシピです。ほのかな苦味と歯ごたえが魅力のこごみをシンプルなごま和えにしました。香ばしい白すりごまが香る甘辛いタレがこごみと相性抜群!季節感たっぷりでお酒のお供にもおすすめです。とても簡単にお作りいただけるので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。

こごみのクリームチーズ和え

ひと味違う山菜の楽しみ方をしたいときに、こごみのクリームチーズ和えはいかがでしょうか?濃厚なクリームチーズと鮭フレークの塩気がこごみのほろ苦さと絶妙にマッチ!まろやかで白ワインのようなお酒にもよく合いますよ。ぜひ作ってみてくださいね。

特有の風味と香りがたまらない!旬の山菜で季節を感じよう

いかがでしたか?山菜の特徴や歴史、野菜との違いに加え、山菜を使った絶品レシピなどもご紹介しました。旬の山菜は特有の風味や香りが魅力で、料理に使うと手軽に季節感を出すことができます。今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、山菜を使ったおいしい料理を楽しんでみてくださいね。

※20歳未満の飲酒はやめましょう。

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