菊芋ってどんな野菜？旬や味の特徴、おすすめの食べ方について解説！

メディアで注目されることが増えている「菊芋」。産直市場などで見たことはあっても、じっさいどんな食べ物なのかわからないという方も多いのではないでしょうか？この記事では菊芋の食べ方や旬、味の特徴などを解説します。記事後半の菊芋のきんぴら炒めやカリッとおいしい菊芋チップスなど、菊芋を使った絶品レシピも必見ですよ。

菊芋とはキク科ヒマワリ属の多年草で、北アメリカが原産とされています。アメリカの先住民の貴重な食料だったと言われており、日本へは江戸時代末期に飼料用作物として伝来しました。当時は「豚芋」という名前で呼ばれていたんだとか。第二次世界大戦頃には食用として利用されるようになったようです。病気や害虫などに強く繁殖力が強いことから、現在では日本全国で栽培されるようになりました。菊芋には「天然のインスリン」と呼ばれるイヌリンという物質が含まれており、血糖値の上昇を抑える効果があるとしてメディアなどで注目されています。ただし、日本ではまだ流通量が少なく、馴染みが薄い方も多いです。スーパーや産地直送市場などで販売されていることがあるので、ぜひ探してみてくださいね！

菊芋という名前ですが、菊の花に似た黄色い花をつけることと、肥大した根の部分が芋に似ていることから菊芋と呼ばれるようになったそうです。食用とされるのはこの膨らんだ根の部分で、塊茎（かいけい）と呼ばれます。秋に花を咲かせた後11～3月ころまで収穫が続きますが、旬は11～12月頃です。ただし、雪が多い地方では雪の時期は収穫ができないため、11月頃もしくは翌春に収穫されます。

菊芋の根の部分はしょうがのような見た目をしていて、ごつごつと無骨な雰囲気です。菊芋には白色種と紫色種の2種類があり、それぞれ見た目が異なります。白色種は薄い黄褐色で芽の部分だけかすかに紫色になっているのが特徴です。一方、フランス菊芋と呼ばれる紫色種は全体的に紫色をしています。

菊芋の味や香りについては、クセが少なく食べやすいという特徴があります。同じキク科であるごぼうに似た香りと風味があり、ほんのりと甘みを感じます。生で食べるとシャキシャキとした食感ですが、加熱するとホクホクした食感へと変化！まるでじゃがいものような食感です。さらに加熱するとねっとりとした食感になり、最後はとろけるようにやわらかくなります。このように調理方法によってさまざまな食感が楽しめるのが菊芋の魅力のひとつです。

菊芋を選ぶ際にはある程度の大きさがあり、ころころと丸く育ったものを選ぶのがポイントです。丸みがあるものはしっかりと栄養を蓄えています。また、菊芋は鮮度が落ちるとしなびてやわらかくなるので、しっかりと硬く実が締まっているものを選びましょう。

菊芋を保存する際は洗わずに土がついたまま新聞紙などで包み、冷蔵庫で保存します。表面を洗ってしまうと日持ちしなくなってしまうため、注意が必要です。

掘りたての菊芋は生で食べることができ、シャキシャキとした食感を楽しめます。食感を活かして漬物やサラダ、和え物、ナムルなどにするとおいしく召し上がれますよ。味噌漬けや甘酢漬けなど漬物にする場合は厚めにカットするとシャキシャキの食感を堪能できます。薄くスライスしてハリハリとした食感を味わったり、千切りにしてやわらかな口当たりを楽しむのもおすすめです。

生で食べるだけでなく、ほかの芋類と同じく加熱してさまざまな料理に活用できます。煮物やきんぴらなどの和食メニューから、マッシュポテトやスープ、フライやローストなどの洋食までおいしく召し上がれますよ。しょうゆ味の和風の味つけはもちろん、オリーブオイルやガーリックなどの洋風の味つけや、スパイスを効かせたエスニック料理などにもよく合います！ほのかな甘みがあるので、マッシュしてパンやマフィンなどに練り込むのもおいしいです。皮の部分にごぼうのような香りがあるので、スープや炒め物など菊芋特有の風味を活かしたいメニューの場合は皮ごと使うのもおすすめですよ。

菊芋の旬や産地、味などの特徴やおすすめの食べ方などがわかったところでここからは、菊芋を使った絶品レシピをご紹介します。おうちで簡単に作れるものをピックアップしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

今夜のおかずにサクサクとした食感の菊芋の甘辛和えはいかがでしょうか？薄力粉をまぶしてからりと揚げた菊芋に、しょうゆベースの甘辛いタレを絡めました。こっくりと濃厚な味わいでごはんがどんどん進みますよ！クセになる味わいなので、ぜひ一度お試しくださいね。

電子レンジで簡単に作れる無限菊芋のご紹介です。じゅわっとバターが染み込んだホクホクの菊芋が絶品！ツナの旨味とニンニクの香りがほんのり甘い菊芋とよくマッチして、食べる手が止まらなくなります！とてもおいしいのでぜひ作ってみてくださいね。

ごぼうが定番のきんぴらを菊芋を使って作ってみました！クセがなくほんのり甘い菊芋の風味がたまらない一品です。菊芋特有のシャキシャキとした食感と少し濃い目の味つけがやみつき必至！ごはんのおかずにもお酒のおつまみにもぴったりですよ。ぜひ献立に加えてみてくださいね。

ボリューム満点！菊芋と鶏もも肉の甘酢あんです。ジューシーな鶏もも肉と甘い菊芋に、甘酸っぱいタレが絡んでごはんに合うおいしいおかずになりました！揚げた菊芋の外側はカリカリ、内側はホクホクとした食感が楽しめます。ぜひ作ってみてくださいね！

菊芋のしょうゆ漬けのレシピです。しょうゆベースの甘酸っぱい味わいが爽やかで、ごはんのおともにぴったり！このレシピでは皮付きのまま調理しているので、ごぼうのような香りと風味を存分に楽しめます。とてもおいしいので、ぜひ召し上がってみてくださいね。

おうちで手作りの菊芋チップスを作ってみませんか？薄くスライスした菊芋を素揚げしてコンソメをまぶすだけで簡単に召し上がれます！揚げることで菊芋の甘みが増してさらにおいしくなります。コンソメの塩気とカリッとした食感がクセになるおいしさで、手が止まらなくなりますよ！ぜひお試しくださいね。

電子レンジで手軽に作れる菊芋のツナマヨ和えのレシピです。旨味たっぷりのツナとねっとりやわらかな菊芋が相性抜群！マヨネーズのとごま油の効いた濃厚な味わいで、ごはんにもお酒にもよく合います。今夜のおかずに作ってみるのはいかがでしょうか？

副菜におすすめの菊芋のごま和えのご紹介です。白すりごまが香る甘めのごまダレとごぼうのような香りの菊芋が好相性！シャキシャキした皮の部分と、ホクホクの内側の食感の違いも楽しいですよ。風味豊かでとてもおいしいので、ぜひ召し上がってみてくださいね。

いかがでしたか？菊芋の旬や産地、味やおすすめの食べ方に加え、菊芋を使った絶品レシピなどをご紹介しました。ほのかな甘味とさまざまな食感が楽しめる菊芋はいろいろな料理に活用できる食材です。これまで菊芋を使ったことがなかった方も、今回ご紹介したレシピなども参考にしていただき、ぜひ菊芋でおいしい料理を作ってみてくださいね。