小粒な貝殻の中に、旨味と栄養がたっぷり詰まっている「しじみ」。二日酔いにも効果的と言われていますが、ほかの効果や栄養素も気になりますよね!今回は、日本人に馴染み深い食材である「しじみ」の特徴をはじめ、気になる栄養やおいしい食べ方について解説します。旨味たっぷりのしじみレシピもご紹介するので、ぜひご覧ください!
しじみにはどんな栄養がある?特徴や栄養、おいしい調理方法について解説!

- 目次
- しじみの特徴をチェック!
- しじみの栄養が知りたい!
- しじみの砂抜きってどうやるの?
- しじみを使ったレシピをご紹介
- しじみをもっと料理に活用しよう!
しじみの特徴をチェック!
縄文時代から食されていたという「しじみ」は、日本人にとって馴染み深い食材のひとつです。塩分濃度の低い淡水域や淡水と海水が混じり合う汽水域に生息している小粒の二枚貝で、貝殻のサイズは2~3cm程度のものが一般的。茶褐色または黒褐色をしていて貝殻の表面にツヤがあるのが特徴です。鮮魚店やスーパーなどでは通年入手しやすい食材ですが、夏と冬の一年に2回、よりおいしくなる旬の時期があります。
しじみの栄養が知りたい!
ここからは、気になるしじみの栄養について解説します。まずは、しじみ100g当りの栄養価からチェックしてみましょう!
しじみ(生)100g当り
- エネルギー 54kcal
- たんぱく質 7.5g
- 脂質 1.4g
- 炭水化物 4.5g
- カルシウム 240mg
- 鉄 8.3mg
- ナトリウム 180mg
- カリウム 83mg
- マグネシウム 10mg
- 亜鉛 2.3mg
- ビタミンB12 68.0µg
ミネラルが摂れる
カルシウムや鉄、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛といったミネラルを含んでいる「しじみ」。中でも鉄分は、体内への吸収率の高い「ヘム鉄」を含んでいるので、効率的に鉄分を摂取することができるんですよ!
ビタミンB12を多く含んでいる
しじみはビタミンB12を多く含む代表的な食材としても知られています。ビタミンB12は水溶性のため、お味噌汁やお吸い物でいただけば、栄養素を逃すことなく摂取することができます。
二日酔いに効果があると言われているのはなぜ?
しじみの栄養と聞くと、二日酔いによい成分が含まれていると思う方も多いはず。しじみが二日酔いに効くと言われているのは、アミノ酸の一種である「オルニチン」という成分を含むためです。アルコールを摂取した際には「アセトアルデヒド」という物質が発生しますが、これを分解する「肝臓」をサポートをするのが「オルニチン」なのです。オルニチンは、肝臓の働きを助ける以外にも疲労改善や成長ホルモンの分泌を促進します。
しじみの砂抜きってどうやるの?
しじみをおいしく食べるためには、調理前の「砂抜き」が欠かせません。ここでは、砂抜きの方法について解説します。
用意するもの
しじみの砂抜きに使用するものは、ボウルとボウルよりひとまわり小さいザル。そして、ボウルにかぶせておくための、新聞紙やアルミホイルです。調理道具のほかは、1%の塩水、または真水を用意します。あさりは海水の塩分濃度に近い3%程度の塩水で砂抜きしますが、しじみの多くは汽水域で生活しているため、塩水を利用するなら1%程度の塩水で砂抜きするのがおすすめ。しじみは真水で砂抜きすることもできますが、塩水を使用したほうがしじみの旨味がアップすると言われています。
砂抜きの手順
ここからは、砂抜きの手順について解説します。まずは、ボウルにザルを重ね、その上にしじみを並べます。ザルを重ねることで、しじみが吐いた砂がボウルとザルの隙間に落ち、砂抜き後の水切りもしやすくなります。しじみがかぶるくらいの塩水、または水を入れ、アルミホイルや新聞紙をふわっと被せたら、冷蔵庫で2~3時間置いて砂を吐かせます。冷蔵庫から取り出したら、ザルを上げて軽く水気を切ります。これで、砂抜きは完了です。
真水でも砂抜きできる!
上述したように、しじみの砂抜きは真水でも可能です。こちらの動画を参考にその方法もチェックしてみてくださいね!
砂抜きしたしじみは活用方法も色々!
小粒ながら旨味がたっぷり詰まったしじみは、さまざまな料理に活用することができます。代表的な料理はお味噌汁やお吸い物などの汁物。手軽に作れて、旨味も栄養も余すところなく摂取することができます。しじみを出汁のように使えば、さらに活用の幅は広がり、炊き込みご飯や麺のスープに使うこともできますよ!
しじみを使ったレシピをご紹介
ここからは、しじみを使って作るレシピをご紹介します。さまざまな料理に活用できますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
出汁が美味しい しじみの潮汁
まずは、昆布としじみを出汁にして作る潮汁を作ってみませんか?一口飲めば、口の中に昆布としじみの旨味が広がって幸せな気分になりますよ!少し時間はかかりますが、弱火でじっくり加熱し旨味を引き出すのがポイントです。
優しい味 しじみの味噌汁
しじみ料理の定番、お味噌汁もぜひ作ってみていただきたい一品です。丁寧に砂抜きしたしじみを使って作れば、自然の旨味が体に染みわたるおいしいお味噌汁に仕上がりますよ!
しじみの酒蒸し
和の食材という印象があるしじみを白ワインで酒蒸しにしました。味つけはバター醤油で、ごはんにも合う味わいに。あっという間に作れるので、ぜひしじみ料理のレパートリーに加えてみてくださいね。
生姜香る しじみの炊き込みご飯
しじみの出汁と白だしで炊き込んだ「生姜香る しじみの炊き込みご飯」も絶品ですよ!生姜やあとから添えた大葉の風味が爽やかなアクセントになり、食欲をそそります。それぞれが風味を引き立て合う上品な一品はおもてなしにもぴったりです。
しじみのあんかけチャーハン
しじみの出汁をあんかけチャーハンの「あん」に使用した旨味たっぷりのチャーハンはいかがでしょうか。シンプルなチャーハンにしじみから出た魚介の旨味が相性抜群で、食べる手が止まらなくなりますよ!いつものチャーハンに変化をつけたいときにもおすすめです。
しじみラーメン
ラーメンのスープといえば、肉や魚などの食材をベースに作りますが、しじみを使ってもとってもおいしいラーメンスープが作れるんですよ!あっさりとしたしじみ出汁の味わいに、仕上げに加えるバターがコクを添えてくれます。
しじみと水菜のあったかにゅうめん
ラーメンにもぴったりなしじみの味わいは、そうめんにもぴったりなんです。しじみ出汁と白だしで作ったスープでいただくにゅうめんはやさしい味わいで、体も温まりますよ。
しじみをもっと料理に活用しよう!
黒く小粒な貝殻の中に、栄養も旨味も凝縮された「しじみ」。知れば知るほどもっと料理に活用したくなる優秀食材であることがわかりました。こちらでご紹介したレシピを参考に、ぜひ日々の献立にもしじみを取り入れてみてくださいね。
