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テリーヌってどんな料理?パテやリエットとの違いや作り方も!

テリーヌってどんな料理?パテやリエットとの違いや作り方も!

フランス料理でよく目にする「テリーヌ」。コース料理では前菜として提供されることが多いですが、似た料理に「パテ」や「リエット」もあり、その違いがわかりにくいと感じる方も少なくありません。そこで本記事では、テリーヌの特徴やパテ・リエットとの違いを解説します。後半ではおすすめレシピもご紹介するので、ぜひご覧ください。

  • 目次
  • テリーヌとは?
  • パテと、リエットとの違いは?
  • スイーツにもテリーヌがある!
  • おうちで作れるテリーヌレシピをご紹介
  • おいしいテリーヌと一緒に優雅なひとときを!

テリーヌとは?

「テリーヌ(terrine)」は料理の名前だと思われがちですが、本来はフランス料理で使う陶器のフタ付き容器のことを指します。

現代ではステンレス製などもありますが、基本的に断面が台形で細長い型のことを「テリーヌ型」と呼び、その容器を使って調理した料理が「テリーヌ」となります。形はパウンド型に似ていますが、テリーヌ型は少し厚手でフタが付いており、加熱したときに熱がやわらかく伝わるのが特徴です。

伝統的なテリーヌは、型にバターを敷いて具材を詰め、オーブンで焼いたり蒸し焼きにして作られます。主に豚肉やレバーを使った肉料理が多いですが、魚介のムースや野菜のゼリー寄せ、チーズケーキなどのスイーツなども「テリーヌ型で作られていればすべてテリーヌ」と呼ばれます。

以前は型に入ったまま提供されるものだけをテリーヌと呼びましたが、現代では型から取り出してお皿に盛り付けたものもテリーヌとして扱われます。

パテと、リエットとの違いは?

テリーヌと同じような料理に「パテ」と「リエット」がありますが、味や見た目がよく似ているので違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。

まずは、3つの料理の違いを表で整理してみましょう。

テリーヌ パテ リエット
特徴

型に詰めて蒸し焼きにした料理。型のまま提供される

本来はパイ生地で包んで焼いた料理。現在は型から外したものやペースト状も含む

豚肉をラードや塩で煮込み、冷やし固めた保存料理

食感・見た目

四角い形でカットして提供

四角いもの/なめらかなペースト状

ホロホロ食感。コンビーフのような見た目

食べ方

前菜としてスライスして提供

前菜やバゲットに添えて提供

バゲットに塗って食べるのが一般的

それぞれの料理について詳しく見ていきましょう。

パテとは?

「パテ(pâte)」の語源は「パイ生地」で、もともとは具材をパイ生地で包んで焼いた料理を指していました。

しかし現代では、テリーヌ型を使って焼いたものや、さらに具材そのものを指すこともあります。

フランス料理店やビストロでお馴染みの「パテ・ド・カンパーニュ」も、本来は豚肉やレバーのミンチをパイ生地で包んで焼く料理でした。

しかし現在ではパイ生地の代わりに豚の網脂を使い、テリーヌ型に詰めて蒸し焼きにするのが一般的です。

型のまま提供すれば「テリーヌ」、型から取り出して切り分ければ「パテ」と呼ばれるため、両者がほぼ同じ料理として扱われることも多いのです。

また、なめらかなペースト状の「レバーパテ」も広く親しまれています。ココットや瓶に入れてバゲットと一緒に提供されることが多く、焼かずに作られる点も特徴的です。

つまり、パテには「型から取り出した四角いタイプ」と「ペースト状のタイプ」の2つがあるといえます。

リエットとは?

「リエット(rillettes)」とは「豚の塊」という意味で、豚肉を細かく切ってラードや塩と一緒に煮込み、ホロホロになったら容器に詰めて冷やし固めた料理を指します。

塩味が強いので、バターのようにバゲットに塗っていただくのが一般的な食べ方です。

見た目はパテによく似ていますが、パテはなめらかなペースト状であるのに対し、リエットはホロホロとしたコンビーフ状をしています。本来は豚肉だけを使った料理でしたが、現代では鶏肉や魚介、野菜などさまざまな食材で作られたのものもリエットと呼ばれています。

おすすめ関連記事:「リエット」ってどんな料理?「パテ」との違いやおすすめレシピもご紹介

スイーツにもテリーヌがある!

「チーズテリーヌ」など、スイーツにもテリーヌという名前が使われていることがありますよね。実は焼き菓子やムース、アイスなどのスイーツも、テリーヌ型で作られていればすべてテリーヌと呼ばれます。

つまり、同じチーズケーキの生地でも、ケーキ型で作られていればチーズケーキ、テリーヌ型で作られていればチーズテリーヌとして扱われます。

おうちで作れるテリーヌレシピをご紹介

さてここからは、魚料理からスイーツまでさまざまなテリーヌのレシピをご紹介します。テリーヌをおうちで作るのはハードルが高いイメージがありますが、本来テリーヌはフランスの各家庭で保存食として作られていた家庭料理。身近な材料で簡単に作れるレシピも多いので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

カラフル野菜のテリーヌ

いちから作ると手間のかかる野菜のテリーヌを、電子レンジで手軽に作れるようにアレンジしました。野菜の食感を活かしたさっぱりとした味わいは、お肉料理の前菜にぴったりです。

スモークサーモンのテリーヌ

パーティーの前菜にぴったりな、スモークサーモンとクリームチーズのテリーヌです。まったりと濃厚な味わいは、ワインと相性抜群!簡単に作れて見栄えするので、ぜひ作ってみてくださいね。

4つの材料で簡単 ショコラテリーヌ

なめらかな口溶けのショコラテリーヌです。チョコレートのおいしさがギュッと詰まったリッチな味わいは、一度食べたらやみつきにること間違いなし!4つの材料で簡単に作ることができますので、ぜひお試しください。

たっぷりドライフルーツのチーズテリーヌ

ラム酒漬けのドライフルーツをたっぷりと加えた、大人な味わいのチーズテリーヌです。ラム酒がふんわりと香るクリーミーな味わいは、食後のデザートにはもちろんワインのおつまみにもぴったりですよ。

抹茶チーズケーキテリーヌ

チーズケーキに抹茶と甘納豆を加えて、ほろ苦く上品な風味に仕上げました。甘納豆のつぶつぶとした食感もよく、ついつい食べ進める手が止まらなくなるおいしさ!コーヒーにも日本茶にもよく合うので、おもてなしの一品としておすすめですよ。

これぞ萌え断 フルーツたっぷりアイスのテリーヌ

写真映え間違いなしの、フルーツアイステリーヌです。アイスクリームの生地とフルーツを型に詰め、ビスケットをのせて冷凍するだけで完成する簡単レシピ!冷凍ミックスベリーとミックスフルーツ缶を使うことで、複数のフルーツを揃える手間がなく手軽にお作りいただけます。

おいしいテリーヌと一緒に優雅なひとときを!

いかがでしたか?テリーヌの特徴やパテ、リエットとの違い、さらにおすすめのレシピなどをご紹介しました。本来テリーヌは料理名ではなく、調理の際に使う型の名前だったとは驚きですね。テリーヌと聞くと敷居が高いイメージがありますが、本来はフランスの各家庭で保存食として作られていた家庭料理です。簡単に作れて見栄えするレシピも多いので、ぜひ記念日やホームパーティーなどで作ってみてくださいね。

クラシルでは、他にもさまざまなテリーヌのレシピをご紹介しています。ぜひ、参考にしてくださいね。

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