華やかな断面が魅力の韓国を代表するのり巻き「キンパ」。最近では日本でも広く親しまれていますが、使う具材やごはんの味つけなど日本ののり巻きとは違う点がいくつかあるんです!そこで今回は、キンパの特徴や一般的なのり巻きとの違い、定番の具材などを解説します。キンパの作り方やさまざまな具材で作るアレンジレシピもぜひ参考にしてみてくださいね!
韓国料理「キンパ」とは?作り方や海苔巻きとの違いについて解説!
- 目次
- キンパとは
- キンパとのり巻きの違い
- キンパの基本の作り方
- アレンジ力抜群!キンパのおすすめレシピ
- のり巻きとはひと味違う!キンパをおうちで作ってみよう
キンパとは
「キンパ」とは、のりの上にごま油や塩などを混ぜ込んだごはんと具材をのせてくるっと巻いた、韓国風のり巻きのこと。韓国語で「のり」という意味の「キム」、「ごはん」を意味する「パブ」を合わせてこの名で呼ばれるようになったと言われています。
韓国においてのキンパは、見た目はのり巻きにそっくりですが、日本で言うところのおにぎりのようなもの。片手でぱくっと食べられて持ち運びもしやすいことから、お弁当や軽食のほか、レジャーシーンなどでも楽しめる定番の一品として、韓国全土で親しまれているのだそうです。
キンパとのり巻きの違い
韓国の「キンパ」と日本の「のり巻き」、一見同じように見えますが一体どのような違いがあるのでしょうか。以下でそれぞれの違いをご紹介します。
| キンパ | のりまき | |
|---|---|---|
| ごはん | ・ごま油と塩、ごまを混ぜ込む |
・酢飯 |
| 具材 | ・きゅうり、にんじん |
・まぐろやアナゴ |
| 食感 | ・ポリポリとした歯ごたえも楽しめる |
・やわらかい食感 |
| 味わい | ・ごま油とのりの香ばしい風味 |
・魚介の旨味 |
| のり | ・仕上げにごま油を塗る |
・のりをそのまま使う |
| 食べ方 | ・具材にしっかりと味がついているのでそのまま食べる |
・しょうゆをつけて食べる |
ごはん
のり巻きは、ごはんに米酢や砂糖、塩を加えて作る酢飯を使いますよね。
一方キンパは先ほども触れたとおり、ごま油や塩などを混ぜたごはんを使います。
具材
のり巻きはお寿司の一種なので、まぐろやアナゴ、きゅうり、卵、かんぴょう、納豆など、寿司ネタでおなじみの具材を使うのが一般的です。
一方、キンパの主な具材は牛肉やハム、カニカマ、卵、きゅうり、ほうれん草、にんじん、たくあん、キムチなど。きゅうりや卵などのり巻きと共通している具材もありますが、生魚はほとんど使いません。野菜も生のままではなく、ゆでる、炒める、塩もみするなど、何かしら調理してから使うことが多いです。

味わい
また、使う具材にもよりますが、のり巻きは酢飯を使うため魚介の旨味だけでなくさっぱりとした味わいを楽しめます。一方、キンパはごま油を混ぜ込んだごはんとしっかりと味つけされた具材を使うため、香ばしく豊かな風味を楽しめるのが魅力です。
つまり、キンパとのり巻きの共通している点は「のりの上にごはんと具材をのせ、巻く」のみ。一見よく似ていますが、ごはんの味わいや具材などは大きく異なるのです。
💡ワンポイント豆知識
のり巻きは「納豆巻き」や「鉄火巻き」のようにひとつの具材のみで作る「細巻き」がありますが、キンパにも「コマキンパ」という細巻きのものが存在します。ただし具材は日本の細巻きとは異なり、通常のキンパと同じく複数の食材を組み合わせるのが特徴です。
キンパの基本の作り方
華やかな断面が魅力のキンパ。一見難しそうですが、ポイントさえ押さえれば意外と簡単に作れるんです!以下で作り方を確認してみましょう。
①ごはんに味をつける
まず、混ぜごはんを作ります。ボウルにあたたかいごはんと塩、ごま油、白いりごまを入れたら、ごはんの粒をつぶさないよう、しゃもじで切るように混ぜましょう。
②具材を準備する
続いて、具材を用意します。
⭐️定番具材⭐️
・たくあん
・きゅうり
・カニカマ
・ごぼうの醤油漬け(ウオンジョリム)
先ほども少し触れましたが、キンパはさまざまな具材を使って作り、華やかに仕上げます。上記の定番具材に加えて、味つけした牛肉を加えたり、ほうれん草やにんじんのナムルなどを作って加えるのもおすすめです。
| 具材例 | おすすめの調理法 |
|---|---|
| 牛肉 |
牛こま切れ肉などお好みの肉を炒めて、 焼肉のタレやコチュジャンで味つけする |
| にんじん | 千切りにしてごま油で炒めて、ナムル風に仕上げる |
| 卵 | 錦糸卵を作ったり、卵焼きにする |
マヨネーズやコチュジャンといった調味料を少し加えるなど、お好みの食材を組み合わせてお楽しみください。加熱調理する具材はしっかりと火を通して、粗熱を取ってから巻くようにしてくださいね
③のりでごはんと具材を巻く
混ぜごはんと具材の準備ができたら、いよいよ巻き作業です!まず、ラップをしいた巻きすの上に焼きのりをのせます。混ぜごはんをのりの奥1.5cmほど空けて平らに広げ、その少し手前寄りにマヨネーズや牛こま切れ肉、にんじんなどの具材をのせましょう。
ちなみに、焼きのり全体にごはんを広げると、巻き終わりにごはんがはみ出てしまいます。ごはんは、必ずのりの奥1.5cmほど空けてのせるようにしてくださいね。
④形をととのえる
具材をのせ終わったら手前から巻きすごと巻き、形を整えます。ポイントは、少しきつめに巻くこと!ぎゅっと押さえながら巻くことで、中身が崩れずきれいに仕上げることができます。
あとは、のりがなじむまで5分ほど置いたら巻きすとラップを外し、食べやすい大きさに切れば、キンパのできあがりです!
⭐️クラシルシェフのアレンジポイント⭐️
この後レシピをご紹介しますが、キンパの具材はアレンジ自在です!ほうれん草やもやしのナムルを加えたり、キムチやチーズなどを加えてもおいしく作れますよ。できあがりの味や断面を想像しながら、ぜひアレンジも楽しんでみてくださいね。
アレンジ力抜群!キンパのおすすめレシピ
キンパの基本の作り方を確認したところで、ここからはキンパのアレンジレシピをご紹介します。食べやすい大きさに切るのはもちろん、恵方巻のように切らずにそのままかじりついてもおいしいですよ!ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。
焼肉のタレで簡単 キンパ風太巻き
ごま油の風味が食欲そそる、キンパ風太巻きレシピのご紹介です。市販の焼肉のタレやコチュジャンでしっかりと味つけした牛こま切れ肉ににんじんやきゅうりを合わせて、味、ボリュームともに申し分のない一品に仕上げました!お酒のお供にもぴったりなので、ぜひお試しくださいね。
とろーりチーズキンパ
一口食べればとろーりチーズがあふれ出す、チーズ好きにはたまらない一品です。キムチやチーズ、大葉、ツナ、コーンなどさまざま食材の旨みが複雑に絡み合った奥深い味わいに、やみつきになること間違いなし!ぜひあたたかいうちにお召し上がりくださいね。
やみつきコマキンパ
甘辛く味つけした牛こま切れ肉ににんじんやきゅうり、たくあんを合わせて、味も見た目も大満足な一品に仕上げました。小さなサイズでぱくっと食べやすいので、普段のメニューはもちろんおもてなしにもおすすめです。ぜひ作ってみてくださいね。
お手軽コマキンパ
続いてご紹介するのもコマキンパですが、このレシピでは手軽に作れるよう、より身近な材料を使ってアレンジしました。ごま油の風味が効いたごはんにカニカマの旨み、たくあんときゅうりの心地よい食感がバランスよくマッチして、ついつい手が止まらなくなりますよ!
簡単 韓国風太巻きキンパ
市販の焼肉のタレを使って簡単に作れる、太巻きキンパのご紹介です。細切りにしたたくあんの心地よい食感がアクセントになり、最後までおいしくいただけますよ。ほうれん草やもやしのナムルを加えるなどアレンジもお楽しみくださいね。
キムチの折りたたみキンパ
巻きすを使わず簡単に作れる、キムチの折りたたみキンパはいかがですか?切り込みを入れたのりにごはんと具材をのせて、順番に折りたたんでいくだけでできあがるので、朝ごはんやお昼ごはんにもぴったり!華やかな断面もあわせて、ぜひお楽しみくださいね。
ふわふわ卵のキンパ
ごはんの代わりに錦糸卵をたっぷり使って作る、ふわふわ卵のキンパのご紹介です。具だくさんでボリューム満点なのに、ふんわり軽い口当たりでぱくぱく食べやすいのも魅力的!いつもとひと味違うキンパが食べたいときにもおすすめの一品です。
アボカドサーモンの折りたたみキンパ
サラダやサンドイッチの具材でおなじみのアボカドとスモークサーモンの組み合わせですが、実はキンパとも相性抜群!アボカドとスモークサーモンの濃厚な旨みとクリームチーズの風味がごはんによく合い、想像以上のおいしさですよ。
豚こまと干し椎茸のキンパ
やさしい味わいにお腹も心も満たされる、豚こまと干ししいたけのキンパのご紹介です。一口食べれば干ししいたけの甘煮の旨みがじゅわっと広がり、絶品!具だくさんでボリューム満点なのもうれしいポイントです。
シャキシャキおいしい 裏巻きキンパ
しっかりと味つけした牛肉甘辛炒めをたっぷり加えて、そのままおいしくいただける一品に仕上げました。もやしナムルのシャキシャキ食感が食欲を刺激して、クセになるおいしさですよ!お好みの具材を加えれば、アレンジも広がります。ぜひお試しくださいね。
のり巻きとはひと味違う!キンパをおうちで作ってみよう
具だくさんで、華やかな見た目が魅力のキンパ。定番の太巻きはもちろん、手軽に作れる折りたたみキンパやミニサイズのコマキンパなどアレンジの幅が広いのも魅力です!具材の組み合わせ次第で、味わいや断面の美しさもがらっと変わります。この機会にぜひレパートリーに取り入れて、おうちで本場の味わいをお楽しみくださいね。
